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齋藤千歳の感動表現|ミラーレス一眼時代の超広角はコンパクトで高性能なだけでなくSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSはフィルターも使用可能です。

Posted: 2019.05.29 Category: SAMYANG Comment: 齋藤千歳の感動表現|ミラーレス一眼時代の超広角はコンパクトで高性能なだけでなくSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSはフィルターも使用可能です。 はコメントを受け付けていません

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

ここ数カ月、サムヤンのミラーレス一眼APS-C撮像素子機向けのレンズを使って、チャートや実写を撮影して電子書籍のレンズラボシリーズを制作しています。

今回、ご紹介するSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSだけでなく、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSやSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSも同時期に使用していたのですが、その性能に高さはちょっと驚きのレベルです。

詳細は『SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS 機種別レンズラボ』や『SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS 機種別レンズラボ』、間もなく発売予定の『SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS』でご確認いただけると幸いです。

コンパクトで比較的リーズナブルな価格でありながら、絞り開放からのシャープで画面全体の描写性能が高いのが全体的な特徴になっています。

最近流行の35mm判フルサイズミラーレス一眼カメラ用のレンズのでかい、高い、高性能とは異なった傾向といえるでしょう。

コンパクトで高性能、低価格なSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSですが、レンズ前玉の前に装着するねじ込み式のフィルターが使えるという点が実は大きな注目ポイントになっています。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:なし

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

春の晴天に恵まれた北海道・安平町で撮影したナノハナ畑と空の写真です。ナノハナの黄色と空の青の発色がキモといえる写真になっています。

「フィルターが使えるのは当たり前では?」と思われる方も多いと思います。

しかし、これまでの超広角レンズの世界では、明るい超広角を実現するために「出目金レンズ」などと呼ばれる前玉が非常に大きく、まるで半球のように湾曲した前玉をもつレンズになることが多く、これらのレンズでは普通にレンズのようにレンズの前にねじ込み式のフィルターを装着することができないのはよくあることでした。

そのため、特殊なフィルターをレンズの前に装着するか、レンズのもっとも後の部分にフィルターを貼り付けるなどの方法で対処しているのが実情です。

装着の難易度が高く、面倒なこともフィルターの使用自体を諦めることも珍しくありません。

そのため、超広角レンズの世界では、ねじ込み式のフィルターがそのまま使えることは大きなメリットなのです。

APS-Cミラーレス一眼カメラ用のSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは、これを実現しています。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:Kenko ZX C-PL

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

ナノハナの黄色との対比効果で写真を印象的にしてくれる空の青の濃度をさらにアップするためにC-PLフィルターを使って撮影しました。

ハイアマチュアやプロのカメラマンの多くは、カメラバッグのなかに複数枚のフィルターを入れるフィルターケースが入っていると思います。

RAW現像などで撮影後の画像処理がパソコンなどで行えるといっても、撮影時にフィルターでしかできない写真の印象を強めるテクニックがあるからです。

フィルターが使えない超広角レンズを使っているときは、それらのテクニックが使えなくなり、撮影のバリエーションも減ってしまいます。

私の場合は、C-PL、高濃度ND、プロソフトンのAとB、ハーフND、これに最新のスターリーナイトフィルターがいつも持ち歩く定番フィルターです。

これらのフィルターを使うとデジタルによる後処理では難しい各種効果が得られます。

すでに掲載した作例では、C-PLフィルターによる空気中のチリやホコリによる乱反射を抑えて青色をより濃くする効果を使っていますが、これを同じ効果をレタッチなどで得るのはかなり難しいと思います。

C-PLは風景撮影の超定番といえるフィルターですが、超広角レンズでは使用できないレンズも多かったのです。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:Kenko ND400 プロフェッショナル

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/4.0 シャッタースピード:4.0秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

流れ落ちてくる滝の水流をNDフィルターでぶらし、静止している雪や氷などとの対比効果で動きを表現する滝の定番撮影法を使っています。

静止画である写真で画面の内に動きを表現するために、よく使われるのが「ぶれ」です。

滝や渓流の流れなどを表現する際に定番の方法ですが、これにはレンズに入る光の量を低下させるNDフィルターや高濃度NDフィルターを使うのがお約束になっています。

レンズ前面が球状になった出目金レンズでは、この手法も使えなかったわけです。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSであれば、明るい広角でありながら、動きを表現する手法もフィルターで簡単に行えるわけです。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:Kenko MC プロソフトン(B)N

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/4.0 シャッタースピード:13秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

ソフトフィルターのMC プロソフトン(B)Nを使って、星を光の強さに合わせて、にじませて大きさが異なるように撮影しています。

もともとSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは、絞り開放から解像力が高い明るい超広角レンズなので、星や星景写真を撮影するユーザーから非常に高い支持を得ています。

星や星景撮影時にフィルターが使えるとKenko MC プロソフトン(B)Nなどのプロソフトン系のソフトフィルターを使うことで、星の光の強さに応じてにじませて異なるサイズで表現することができようになります。

このプロソフトンを使った撮影手法はデジタルにおける星、星景写真の定番であり、レンズの前に装着するねじ込み式フィルターが使えない超広角レンズでも、同様の効果が得られるようにさまざまな努力がされてきました。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSであれば、このような努力はいりません。

いままでのねじ込み式フィルターをそのまま使うことができるのですから。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:Kenko MC プロソフトン(B)N+Kenko スターリーナイト

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/4.0 シャッタースピード:13秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

ソフトフィルターのMC プロソフトン(B)Nにプラスしてスターリーナイトフィルターでオレンジ色のナトリウム灯の影響を抑えました。

同じケンコー・トキナー写真ブログのソフトフィルターブログでは、すでにご紹介していますが、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは普通にねじ込み式の円形フィルターが使用できるので、フィルターの重ね付けも可能です。

今年の4月に発売され、いまや大人気の水銀灯とナトリウム灯の影響を低減してくれる光害カットフィルターのスタリーナイトとMC プロソフトンを重ね付けすると、街灯などの影響を低減しながら、星の光の強さに応じて異なる大きさに表現することができます。

今後の星景撮影の定番的な使い方になりそうな予感のする組み合わせなのですが、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSはこれも問題なく可能です。

普通にフィルターが使えるか? 使えないか? を多くの人々が気にする理由がよくわからないという方もいるかもしれませんが、超広角レンズで普通にフィルターが使えるということは、表現の幅を大きく広げてくれます。

レンズの光学性能の高さだけでも非常に魅力的なSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSですが、さらに普通にフィルターが使えることは、その魅力をさらに際立たせてくれる大きな要因になっています。

超広角レンズを購入する際には、ねじ込み式フィルターが普通に使えるか、どうかもぜひ選択材料にひとつに入れてみてください。

齋藤千歳の感動表現|ミラーレス一眼時代の超広角はコンパクトで高性能なだけでなくSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSはフィルターも使用可能です。 はコメントを受け付けていません

馬場亮太の感動表現|Tokinaの最新レンズ・FíRIN 100mm F2.8 FE MACROで撮る新しい日常。

Posted: 2019.05.15 Category: Tokinaレンズ Comment: 馬場亮太の感動表現|Tokinaの最新レンズ・FíRIN 100mm F2.8 FE MACROで撮る新しい日常。 はコメントを受け付けていません

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:160

ついに令和元年。新しい時代の到来とほぼ同タイミングで、FiRINシリーズにも新しい仲間「Tokina FiRIN 100mm FE MACRO」が加わりました。高い描写性能で定評のある「AT-X M100mm PRO D」の光学設計そのままに、ソニーEマウント化(フルサイズ)したこのレンズ、今までの20mmとは全く異なる画角ながらシンプルで高級感のある外装デザインはFiRIN 20mm譲り。さっそく新しいレンズと共に、新時代の日常の空気を切り取りに行ってまいりました。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:250

ソニーα9にFiRIN 100mmを装着して、最初に撮ったのが我が家の専属モデル。偶然左目に入った光のラインが面白かったのでこのカットを選んでみた。当然だが瞳AFもリアルタイムトラッキングもしっかり機能します。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:800

銀座の街角でのスナップで手前ボケをチェック。軽いレンズなので、フルサイズボディとの組み合わせによる街中でのスナップも手軽に楽しめそうだ。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:3200

ゆりかもめ・新橋駅から夜景で点光源の描写を試してみた。ガラス越しでも美しい円形を表現してくれた。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:250

有楽町ガード下の提灯。奥に向かって連続する提灯のボケとガラスへの写り込みで印象的なカットに。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:3200

有楽町の夜。暗い街でも気軽に中望遠スナップが撮れるのはとにかく楽しい。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100

本来はマクロレンズ、ということで近接カットを。これまでの写真人生、マクロレンズをほとんど使ったことがないので、この領域でのピント合わせには神経を尖らせるが、1枚目はMF、2枚目はAFでα9の機能を使うことでブレもなく撮ることができた。これをきっかけにマクロの世界の楽しさにはまっていきそう。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:250

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/4.0 シャッタースピード:1/8000秒 ISO感度:100

としまえんにて。娘が乗る動きものにもAFがしっかりトラッキング。冒頭の息子のカットも含め、家族でのお出かけやファミリースナップにも重宝しそうなレンズだ。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:160

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/5000秒 ISO感度:100

中野のなにげないただの日常。素直なボケ、35mm換算100mmによる被写体との距離感、そしてとにかく軽いので街中でのスナップ撮影にも向いている。高速なAFが売りのα9との相性もとてもいい。

元々中望遠~望遠との相性が良かった自分にとって、新しいFíRIN100mmの登場は非常に嬉しいニュースでした。特に、今までさほど興味がなかったマクロ領域での撮影も可能(そこが本来実力を発揮する)なレンズが新しい相棒に迎えいれることができたのは、表現の幅を色々広げてくれそうなのは写真人生にとっても良い出来事だ。Tokina FíRINのレンズ越しに綴ってきた当写真ブログも今回で40回。FíRIN20mmと100mmと共に、また新しい日常を切りとりに行ってきます。それではまた。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100

​​​​​​​令和も新しいFíRINと共に羽ばたきます。​​​​​​​

馬場亮太の感動表現|Tokinaの最新レンズ・FíRIN 100mm F2.8 FE MACROで撮る新しい日常。 はコメントを受け付けていません

光川十洋の感動表現|「平成ラストデー、山手線沿線の記憶」

Posted: 2019.05.15 Category: Tokinaレンズ Comment: 光川十洋の感動表現|「平成ラストデー、山手線沿線の記憶」 はコメントを受け付けていません

平成31年4月30日は、誰もが平成を振り返る一日だったことでしょう。私は、山手線の駅から歩いて、平成のラストデーとして沿線の記録を試みました。この日の状況は、令和では変わるに違いない。しかし、記憶では変わらないかもしれない、との思いを込めて、誰もが知っている場所の感動表現を心がけ、みなさまの「記憶」のお手伝いができればと思います。画像の一部にぼかしを施しております。

手軽にスナップ写真を撮るとき、あるいは1枚画像に状況を欲張って盛り込みたいとき、予測できない狭い場所に遭遇したとき……、と考えて超ワイドズームレンズ1本を携帯しました。

銀座博品館の店頭で人気なのが「顔出しパネル」。改元を楽しむ場面が街にあふれています。撮影許可をとって、モデルになっていただきました。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:18mm 絞り:F/13 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:1000(APS-Cサイズカメラで撮影)

通称「おばあちゃんの原宿」……巣鴨地蔵通り商店街は、個人商店に活況があふれています。とげぬき地蔵尊縁日には露店が並び、若い人たちにも行列が絶えません。「令和」が未来へつなぎます。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:14mm 絞り:F/11 シャッタースピード:1/100秒 ISO感度:1400 -1/3補正(APS-Cサイズカメラで撮影)

海外からのマスコミ取材を含めて、皇居二重橋前は雨対策をした取材陣でびっしり。一般の人々は雨にもめげず、報道で伝わっている通りの人出があり、遠方からの人たちもいました。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:11mm 絞り:F/9 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:100(APS-Cサイズカメラで撮影)

池袋演芸場は、昭和26年創業、平成5年改築。池袋歓楽街にあり、落語の定席の一つ。「只今立見になります」が見えます。夕刊配達の人は、地下の入り口まで届けに行きました。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:11mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/40秒 ISO感度:200 -1/3補正(APS-Cサイズカメラで撮影)

ひぐらしの里「谷中銀座」には、海外からの観光客も目立ちます。「夕やけだんだん」の石段の下には、電線模様が、レトロのお店の活気を感じさせます。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:11mm 絞り:F/7.1 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:100 +1補正(APS-Cサイズカメラで撮影)

原宿駅は都内で最も古い木造駅舎ですが、大正13年にイギリス調デザインの「大正モダン」として開業、現在駅舎保存運動も起こっています。左には、明治神宮側に出入り口を設けた新駅舎の工事が行われています。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:11mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/40秒 ISO感度:100 -1/3補正(APS-Cサイズカメラで撮影)

令和元年の秋に開業する「渋谷スクランブルスクエア」は、地上47階建て、約230メートルの高さ。展望台「渋谷スカイ」は、日本最大級の屋上展望空間を誇り、スクランブル交差点を眼下に見ることもできます。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:11mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:100 -1補正(APS-Cサイズカメラで撮影)

品川区港南にある芝浦中央公園から、「高輪ゲートウェイ駅」方面を見ています。令和2年春に開業に向けて工事中のクレーンが見えます。平成31年4月22日発表された品川開発プロジェクトの都市計画によると、令和6年頃に計4街区の高層ビル群がこの空の空間に出現します。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:16mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:100(APS-Cサイズカメラで撮影)

東京駅日本橋口を出るとすぐにサッカー選手やゴジラの塀が続きます。高さ390mの超高層タワーや大規模広場をもつ4棟のビルが令和3年に竣工し始め、令和9年に全棟完成します。

◎使用レンズ:Tokina AT-X 11-20 F2.8 PRO DX

焦点距離:11mm 絞り:F/9 シャッタースピード:1/100秒 ISO感度:100(APS-Cサイズカメラで撮影)

限られた時間をひたすら歩き回って寸景をお伝えしました。読者の皆様の平成ラストデーも思い出が込められたことでしょう。そして、令和が穏やかに開幕しました。引き続きこのレンズブログでお会いいたしましょう……。

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齋藤千歳の感動表現|絞り開放から解像度が高く明るいSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは映り込みを意識して撮影すると水族館をもっと楽してくれる

Posted: 2019.05.15 Category: SAMYANG Comment: 齋藤千歳の感動表現|絞り開放から解像度が高く明るいSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは映り込みを意識して撮影すると水族館をもっと楽してくれる はコメントを受け付けていません

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

サムヤンのレンズは、単焦点で高性能なのに低価格で、超広角なども多数用意されているので、星景写真などに愛用している方が多いことも広く知られています。

明るいレンズが優位な撮影シーン星景写真だけでなく、日常的な室内撮影などを含め、数多くあります。

特に絞り開放から、画面全体で高い解像力を示すレンズは、明るいF値で解像力の低下などを気にせずに撮影できるのでとても便利です。

そして、明るい単焦点レンズの力を強く実感する撮影地のひとつが、水族館ではないでしょうか。

水族館は、水槽の中のサカナなどから、水槽の外にいる我々人間が見えにくいように、水槽側が明るく、観察者側が暗くなるように設計(照明)されています。

これは、観察者が見やすいようにではなく、サカナたちから人間に姿が見えづらくすることで、サカナなどが感じるストレスなどを小さくするための工夫だそうです。

結果として、我々からサカナたちが見やすいというメリットもあります。

明るさが逆だと、我々からサカナたちが見づらく、サカナたちから我々が見やすいという状態になってしまいます。

​​​​​​​使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/6秒 ISO感度:100 露出補正:−1 2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

水族館での超広角レンズでのお約束のカットともいえる大水槽の撮影です。開放から解像力が高いので、安心してF2.0で撮影できます。

相対的な明るさの問題なので、水槽の中を極端に明るくすれば、我々の観察者側を普通の明るさにできるのではとも思ってしまいますが、それでは強烈な照明に常時さらされるサカナたちのストレスが増大してしまいます。

なので、掲載写真にもあるように、水槽はサカナたちにとって心地よい明るさに、そして観察者側は暗めが基本といえるでしょう。

今回、撮影にご協力いただいた、日本最大級の淡水魚水族館である「サケのふるさと 千歳水族館」も当然、照明は暗めになっています。

通常の室内よりも、さらに暗めの場所で動く水槽のなかにいるサカナたちを撮影するので、シャッター速度を稼ぎながら、画質が低下するのでISO感度をあまり上げたくないという撮影条件になります。

すると必然的に明るいレンズが必要になるわけです。

そして、できることなら絞り開放からしっかりとした画質で撮影できるレンズがベストといえます。

明るくて絞り開放から高画質となると、ズームレンズよりも単焦点レンズが優位になります。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:1000 露出補正:−1 2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

明るい広角レンズでの撮影なので、大きな水槽のなかをダイナミックにとらえることができました。シャッター速度も1/60秒と速く、ISO感度も1000です。

そんな厳しい条件をかなえてくれるレンズとして、今回はSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSをセレクトし、水族館を撮影しました。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSのレンズ光学性能については、解像力、最短撮影距離、周辺光量落ち、ぼけディスクの実写チャートを使って、AmazonKindle電子書籍『SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS 機種別レンズラボ』(https://www.amazon.co.jp/dp/B07Q2LKT5D/)で詳細に解説してますので、ぜひご一読ください。

KindleUnlimitedの読み放題のサービスにも対応しています。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS はAPS-C専用レンズですが、APS-C機に装着しても画角は18mm相当と十分に超広角でありながら、絞り開放のF2.0から画面全体に高い解像力を示す優秀なレンズです。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSを含む、超広角で水族館を撮影する際に注意したいポイントは「映り込み」です。

水槽のアクリルガラスへの反射はもちろんですが、水槽の上部の水面などへの映り込みも上手に利用すると、広角での水族館撮影はさらに楽しくなります。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/50秒 ISO感度:1000 露出補正:−1段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

大水槽を低い位置からあおるように撮影しました。上部の水面の映り込みを利用することで、水槽をより広く見せ、サカナの数も多く見せています。

18mm相当クラスの超広角では、どうしても水槽のなかの余計は部分まで写ってしまうことを避けられないことが多々あります。

このときに、撮影をあきらめてしまうのではなく、特に水槽上部の水面への映り込みなどを利用して、よりおもしろくみせる方法や角度はないかと探してみると水族館の撮影はもっと楽しくなると私は思っています。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:800 露出補正:−1段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

開放のF2.0なのでISO 800で1/80秒が確保でき、コイが止まっています。また、背景の映り込みも実像もぼけているのが確認できます。

上に掲載したニシキゴイの写真では、曲面が多用された水槽で撮影しているため、水槽上部の水面の写り込みだけでなく、水槽の横に置かれた展示されたサカナの解説パネルなども映り込んでいます。

しかし、開放F値が2.0と明るいので、近接距離のニシキゴイにピントを合わせると背景にはカラフルなニシキゴイの映り込みと適度なぼけが発生するので、ほぼ気にならない状態に仕上げることができます。

広角の明るい単焦点レンズならではの映り込みとぼけの両方を活用すると、さらに背景などをおもしろく仕上げることもできるわけです。

次の写真では、さらに積極的に映り込みを利用してみました。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/25秒 ISO感度:800 露出補正:−1/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

水面スレスレを泳ぐアロワナを映り込みを強く意識して撮影しました。実像側のピントをわずかにゆるくすることで、映り込みとのくっきり感のバランスを調整しています。

最後の作例は、水面スレスレを泳ぐアロワナを映り込みを強く意識して撮影しています。

しっかりと映り込ませることで、現実離れした不思議な印象の写真を目指しました。

実像側のピントがわずかにゆるく、虚像のほうにピントがより合っているものをセレクトしたのは、実像を虚像に、虚像を実像的に見せることができればと思ったためです。

開放時のF値の暗い、レンズキットなどの標準ズームレンズなどでは、撮影難易度の高い水族館ですが、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSのような明るい超広角単焦点レンズがあれば、人間の目では意識していない映り込みなどを探しながら、これまでとは、また違った見方で、それぞれの水槽を新たな角度で楽しめるのではないでしょうか。

明るい広角単焦点を手に入れたら、星景写真もいいのですが、天気の悪い日などはぜひ水族館での撮影にもチャレンジしてみてはどうでしょうか。

齋藤千歳の感動表現|絞り開放から解像度が高く明るいSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは映り込みを意識して撮影すると水族館をもっと楽してくれる はコメントを受け付けていません

伊藤宏美の感動表現|札沼線の冬~後編~

Posted: 2019.05.15 Category: Tokinaレンズ Comment: 伊藤宏美の感動表現|札沼線の冬~後編~ はコメントを受け付けていません

冬の北海道、札沼線。

特に好きなのは、石狩月形を出てからの山深い中を進みだすあたり。

冬は踏切が雪で埋もれていて近寄れないほどで、

その築堤を走り抜けていくところは、初めてきた時に好きになった場所です。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:19mm 絞り:F/11 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:250

ころころ変わるお天気に悩まされながら、お日様を追いかけながらの1日。

木々や雪原の続く静かな中をやってきます。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:14mm 絞り:F/11 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:250

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:14mm 絞り:F/16 シャッタースピード:1/320秒 ISO感度:125

かなり逆光な写真ですが、マルチコーティングの性能が素晴らしいので、ハレーションやゴーストを抑えられて

車輌をくっきり写しだせました。

何も無い雪原ですが、このレンズは表現力に優れているので、雪の淡い濃淡や質感もしっかり感じる事ができます。

この日は朝方に、お月様も見えていていたのですが、シャープでクリアな描写力は、

お月様もクッキリ見てとれます。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:320

本数が少ないので、

暗くなっても、帰りたくなくてもう一枚。

歴史を感じる駅舎を出発していく列車。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:16mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/4秒 ISO感度:200

⑤F8  SS1/4  ISO200  16mm

そして、どうしても残しておきたかった1枚。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:16mm 絞り:F/11 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:250

​​​​​​​初めて札沼線を訪れた時に、初めて目に入ったこの山が、あまりにも美しく衝撃でした。

こんな綺麗なところがあって、しかも毎日、同じ時間にこの山の前を列車が通過するのかとワクワクしたのです。

その思いが強く、どうしても、写真に残したくて出向いたのでした。

また、客用扉が黄緑で特徴的なのですが、それもまた可愛くて大好きなのです。

札沼線は、山深い中と、雪原を通って、最後にこの美しい山が見えると、浦臼駅に到着するのです。

もう春が訪れて、季節は初夏に向かっていますが、

もう少し暖かくなったら、もう一度行っておきたいなあと思います。

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千手正教の感動表現|星空を撮る⑫

Posted: 2019.05.15 Category: 星空撮影ブログ Comment: 千手正教の感動表現|星空を撮る⑫ はコメントを受け付けていません

 今年のゴールデンウィーク10連休、皆さんはどの様にお過ごしになったでしょうか?

 撮影旅行に行かれた方も多かったでしょう。私は、沖縄県石垣市にあるリゾートホテルから星空観察ツアーのナビゲーター業務を請け負い、期間中八重山諸島に滞在する事が出来ました。その間、ツアー終了後は自由でしたので、Tokina opera16-28mm F2.8 FFとopera 50mm F1.4FFを使用して、風景や星空を撮影してきました。

 特にTokina opera16-28mm F2.8 FFは、周辺までシャープで自然環境に恵まれている八重山諸島では、何を撮っても楽しい時間でした。

 1枚目は、春を代表する1等星のひとつスピカ(おとめ座)その横にあるからす座から南十字星を探すチャートとして使用できそうな広い画角の縦構図で撮ってみました。

 左手の光被りは、石垣市の市街地の光害の影響ですが、それでも微光星まで写ってくれています。30秒1枚画像です。

 2枚目は、撮影地を移動して、昇ってくる夏の天の川を捉えたものです。

 こちらは、撮って出しです。とは、言ってもRAWで撮影していますからDPPでTIFF変換し、何もレタッチする事無くJPEG変換したものです。

 3枚目は、2枚目の画像を簡単にレタッチしたもです。

共通データ

 レンズ:Tokina opera16-28mmF2.8FF(F2.8開放にて)

 カメラ:Canon EOS6D-HKIR

 三脚:SLIK ライトカーボンE84 FA

  リモートケーブル:ケンコーリモート90L

 露出:30秒/ISO:6400

 最後に今回の撮影にあたり、元々のお仕事を依頼頂いた「石垣リゾート グランヴィリオホテル(グランヴィリオリゾート石垣島)」にある「スターダストテラス」でツアー参加者の皆さんと星空撮影も行ってきました。Tokinaレンズを3本持参していたので、撮影が趣味という皆さんに実機を見て頂きながら撮影のデモンストレーションもさせて頂きました。ケンコーから出ている光害カットフィルタSTARRY NIGHTをご存知の方もいらっやったので、実際にTokina AT-X 11-20 PRO DXに装着して撮影した画像をモニター越しに見て頂いたりと楽しいひと時を共有できた事と思います。

 目の前で当ブログをブックマークして頂いた方も数名いらっしゃいました。(6日間で約200名の参加者でした。)

 その際に撮った画像です。

レンズ:Tokina AT-X 11-20PRO DX(20mm位置/絞りF4/リアにLee-No.3を装着)

カメラ:CanonEOS-6DmkⅡ

三脚:SLIKライトカーボンE84 FA

リモートケーブル:ケンコー リモート90L

露出:20秒/ISO:6400

歓楽街が近い事もあって光害が多い場所でしたが、見事に軽減されています。

今回の撮影に関する詳しい事や滞在中の画像などは、私のFacebookに掲載してありますので、宜しければ参考にして頂けると幸いです。

https://www.facebook.com/masanori.senshu

 今後も地元である房総半島や二拠点生活の地である石垣島などで星空撮影ワークショップや情報交換会など開催して行く予定です。

それでは、また。

皆さんも満天の星空の下へ撮影に出掛けてみて下さい。

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國政寛の感動表現|たのしくマスター! マクロ撮影術!(5)露出と光のキホンを理解しよう!

Posted: 2019.05.15 Category: マクロ撮影 Comment: 國政寛の感動表現|たのしくマスター! マクロ撮影術!(5)露出と光のキホンを理解しよう! はコメントを受け付けていません

『煌めき』

~新しい時代に

 希望の光が

 きらめいて~

写真を撮影するときに大切なことのひとつが「露出」です。

そしてその露出を決めるのに重要なのが「光」を読むこと。

今回は、そんな光と露出のお話です。

光の種類

光には、順光、逆光、斜光(半逆光)といった種類があります。

順光とは、被写体の正面から光が当たる、すなわち撮影者の背後に太陽がある状態です。

逆光は順光の逆で、被写体の背後から光が当たる、すなわち撮影者の正面に太陽があります。

斜光は、被写体の斜め横から光が当たる状態のことです。

これらの光の状態によって、撮影した写真のイメージが大きく変わります。

順光では、被写体が明るく写る、質感が出る、見たままの色が写し出される、などの特徴があります。

鮮やかでメリハリのある写真になります。

逆光では、被写体の輪郭がはっきり浮かび上がるように写ります。

また、光が花びらを透過すれば透明感が出ますし、背景に水面や葉っぱがあればキラキラ輝いてくれます。

早朝であれば、滴や霜などをキラキラ輝かせた写真が撮れますよ!

斜光の場合は被写体の斜めから光が射すので、光と影のコントラストで明暗差がついて、立体感が出ます。

主役の印象を強めたいときなど、有効に活用しましょう。

これらの光の特徴を知って撮りたいイメージに合った光を選ぶことで、作品作りが一段とレベルアップしますよ。

露出とは?

皆さんよく「露出」という言葉を聞かれると思います。

では露出とはいったい何でしょうか?

簡単に言えば、露出とは写真の画面全体の明るさのことです。

撮影する時、レンズから入ってきた光の量を判断して、カメラが画面の明るさを決めてくれます。

光が多いとカメラが「明るすぎる!」と判断して、画面を暗くしようとします。

逆に光が少なすぎると「暗すぎる!」と判断して、画面を明るくします。

こうやってカメラが決めてくれた明るさが自分の撮りたいイメージ通りであればいいのですが、たいていはそうはいきません。

明るすぎたり暗すぎたり、思い通りの写真に写らないことも多いものです。

撮影者がどんな明るさをイメージしてるかなんて、カメラにはわかりませんもんね。

露出補正でイメージどおりに撮ろう!

そこで、撮りたいイメージで写真を撮るために「露出補正」が必要になります。

露出補正は、カメラが決めた露出に対して正しい色や明るさを教えてあげること。

たとえばマクロで白っぽい花を画面いっぱいに撮ると、そのままではカメラは明るすぎると判断して暗く写します。

そこで「いやいやこの花はもっと明るく撮りたいんだ!」とカメラに教えてあげないといけません。

これが「露出補正」なのです。

上記の場合なら、カメラが決めた露出値に対してプラス補正を指示してやります。

・カメラの指示通りに撮影すると、暗く写ります。

・プラスに露出補正をして明るく写しました。

逆に、色の濃い花の場合はカメラが暗いと判断して明るく写すので、暗くなるようにマイナス補正を行います。

・カメラの指示通りに撮影すると、明るく写ります。

・マイナスに露出補正をして濃度を高めました。

ではいったいどんなときにどのぐらい露出補正をすればいいのでしょうか?

それに決まった答えはありません。その時の状況次第で変わってくるからです。

ですので、実際に撮影して背面液晶で確認し、撮りたいイメージに近づけるよう、調整→撮影→確認を繰り返してイメージ通りの露出にしていきましょう。

参考として、ファインダーを覗いて白っぽい、明るいと感じたらプラス補正、逆に黒っぽい、暗いと感じたらマイナス補正、と覚えておくと目安になります。

オレンジなどの色は補正なしでも見た目に近い色に写りますよ。

露出補正値の決定に当たっては、花の色だけではなく光も加味する必要があります。

例えば逆光の場合、正面から光が強く入ってきますので、プラス補正が必要です。

白い花を逆光で撮る場合、「白に対する補正+逆光の光に対する補正」の2つを考慮しなければなりません。

このように、露出や露出補正を決定するには、画面の色だけでなく、光の状態も加味する必要があるのです。

おわりに

以上、露出や露出補正について簡単に説明しました。

ただし、見た目どおりの色や明るさに写ることが正しい露出というわけではありません。

見た目の色や明るさと違っても、それが表現したいイメージならOKなのです。

自分の撮りたいイメージに合った露出をいろいろ研究してみてくださいね!

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オオヤマナホの感動表現|星野くるみを撮る①夕景ライティング:ブラックミスト

Posted: 2019.05.15 Category: ソフトフィルター Comment: オオヤマナホの感動表現|星野くるみを撮る①夕景ライティング:ブラックミスト はコメントを受け付けていません

みなさまこんにちは。オオヤマナホです。

6月18・19日にパシフィコ横浜で開催されるフォトネクスト2019ケンコートキナ-ブースにおきましてプチセミナーにてお話しさせていただくことになりました。
な、な、なんと今期で3回目となりました。少しずつではありますが進化させつつ、ソフトフィルターの魅力をフォトグラファーの皆様にお伝えすることができるよう準備させていただいております。
フォトネクスト行くよ~~~!!!な、あなた!!!
「きてね~♪まってるよ~~~~~~~!!!」なのでした( ̄▽ ̄)ふふふ。



さてと。
今回は先日MGRA大撮影会にお邪魔させていただきました。
前からずーーーっと撮りたかった星野くるみさんうずらフォト所属)
を追っかけてきましたよ!

今回はライティングを使ったときのブラックミスト効果です。
作例を続けてみましょう。



フィルターなし

焦点距離:85mm  絞り:F/2.2 シャッタースピード:1/500  ISO感度:400



② 

  

焦点距離:85mm  絞り:F/5.0 シャッタースピード:1/200  ISO感度:800




モノクロ





ブラックミスト

③     

焦点距離:85mm  絞り:F/5.0 シャッタースピード:1/200  ISO感度:800




④     

焦点距離:85mm  絞り:F/5.0 シャッタースピード:1/200  ISO感度:800




⑤     

焦点距離:85mm  絞り:F/5.0 シャッタースピード:1/200  ISO感度:800









うずらフォト撮影会さん、MGRA撮影会さんも推してくださっていることもあり
ポートレートカメラマンさんの中でも着々とポピュラーな位置づけになったと感じつつあるブラックミスト!

今回は夕景+ライティングのロケーションからの撮影で効果をみてみましょう
①②のフィルター無しの作例とそのあと③④⑤の作例から違いを一番に感じられるのは
フィルターなしのコントラストの強さとブラックミストの柔らかさの差に目が行きます。
モデルさんのくるみさんで活かしたい表現としてはクール感・抜群のプロポーション・肢体の動きのしなやかさ・
官能的な色気などを撮れたら最高ですよね!・・・というところで、個人的にはフィルターなしのハードな質感も
好きではあります。
ブラックミストを加えることで何が変わるのかといえば、コントラストの強さ・柔らかさの違いだけではなく
そこに「光の情感」であるとか「光と陰の吐息の甘さ」←意味わかんない?(ΦωΦ)フフフ…
とか、目には見えないもの。こころで感じるものをグッと前面に引き出すことができるのがブラックミストの魅力・・・
とかいったら、かな~~~り。抽象的すぎるでしょうか?

今回の作例を見た中ではブラックミストの良さはモノクロよりもカラー表現のほうが活きているように感じるのですが
皆様いかがでしたでしょうか。


良いか悪いかというより、この表現が自分が好きか嫌いか、
自分の写真のひとつの表現・テクニックとして取り入れてみたいか必要としないかだとおもっています。
ブラックミストに限らず他のソフトフィルターを使う場合にも、光と陰のバランスを見ること、光を見ること。
陰を読むこと。がより良い自分好みの写真つくりのコツといえます。

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斎藤志津代の感動表現|春の花が満開@立川昭和記念公園

Posted: 2019.05.14 Category: スマホ写真ブログ Comment: 斎藤志津代の感動表現|春の花が満開@立川昭和記念公園 はコメントを受け付けていません

皆様こんにちは。

スマホ撮影の鉄人の斎藤志津代です。

先日、昭和記念公園に行ってきました。

ちょうどチューリップと菜の花とネモフィラが満開!
週末だったこともありたくさんの人で賑わっていました。

今回持参したのはSNSマスター、ワイド・マクロの一つだけ。
写真をご紹介いたします。

こんな風景が目の前にあったら誰でも思わず
写真が撮りたくなってしまいますよね!

花壇のまわりには私と同じようにスマホをかまえる人がずらり(笑)

ちょっと角度を変えて撮ってみました。

外側のレンズを外してチューリップを接写で撮影です。
種類によってははなびらの先がこんな形のものもあるのですね。

菜の花畑も満開です。
これだけたくさんあると広角レンズを使っても
どこからでもほぼいけます。

こちらはネモフィラの丘です。
写真は夕暮れ近い時間の写真です。

今年はネモフィラの花の数が去年より増えたように感じました。

ここもたくさんの方が写真撮影を楽しんでいました。

最後はこどもの日が近いということもあり
こもれびの里にあった鯉のぼり。

ちょうど風がふいて鯉が泳いでくれました。

とても広い昭和記念公園。
この日もたくさん歩きました。

スマホにクリップレンズ一つで
一日撮影が楽しめましたよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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馬場亮太の感動表現|原点回帰:FiRIN 20mm F2 FE AF+SONY α9で撮る日常。

Posted: 2019.04.24 Category: Tokinaレンズ Comment: 馬場亮太の感動表現|原点回帰:FiRIN 20mm F2 FE AF+SONY α9で撮る日常。 はコメントを受け付けていません

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/1000秒 ISO感度:100

気がつけばトキナーのEマウントレンズシリーズ[FiRIN]とSONY αの組み合わせで撮り続けてきたこのレンズブログも今回で通算で39回目。この間に20mm MFと20mm AFのラインナップが増えましたが、今回はブログスタート時に組み合わせていたSONY α9と共に、フルサイズ20mmでの初心に返った?日常を切りとってみました。聞き飽きたかもしれないけど、平成最後ということで。

中野のケンコー・トキナー前の中野通り。桜並木はすっかり葉桜に代わり、東京は初夏の雰囲気に。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/4.0 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:100

中野駅ガード下。何度となく訪れているのにシャッターを切ってしまう日常。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/4.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:200

いつもと何も変わらないと思っていた中野駅ホームに工事スペースが。以前から予定されている中野駅周辺再開発への序章なのかもしれない。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

新宿新都心のビル群、摩天楼。いや、摩天楼って平成でもあまり言わなくなっていた表現か。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100

新宿西口ヨドバシカメラのガシャポン。自分の子どもの頃からほんと息が長く続いている。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/3.5 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100

新宿駅、向かいのホームに止まる特急に差す光が気になったので。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/320秒 ISO感度:100

たまたま訪れた街、大宮にて。思いのままに知らない道を歩いてシャッターを切るのはいつでも楽しいもんです。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/3.5 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/320秒 ISO感度:100

自宅近所にて。2枚目、この日はあまりに暑くて、家に着く前にコンビニで買ったアイスを開けてしまった。さすがにこの年になると、こういうの撮るのはちょっと恥ずかしいが。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:2000

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/2000秒 ISO感度:100

車窓から見えた偶然の日常。角型フード(FiRIN 20mm FE MF付属)をドアのガラスに付けて、偶然撮れる光景は、窓ガラスが汚れていたりすると妙なフィルター効果が出て面白い。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/1600秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/5.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:250

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

自宅近くにある鉄塔および鉄塔周辺の光景。鉄塔の近くは電○波が~、、という都市伝説も耳にするが、鉄塔の下にある落下した鳥の巣?や夕暮れに立つ美しい姿を写真に撮ることができるので嫌いじゃない、むしろ好き。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

近所に咲くナガミヒナゲシ。何年か前に街中どこにでも咲いているこの花に不思議に思い、ネットで調べたら繁殖力に問題がある花だと知った。でも、娘にとっては可愛い花の一つらしい。

次回、40回目の連載を迎える前に嬉しいニュースが入ってきた。ついにトキナーのEマウントレンズシリーズ[FiRIN]に新しい仲間、FiRIN 100mm F2.8 FE MACROが発売されることに!20mmからいきなり100mmの中望遠しかもマクロレンズ、とこれまでの35mm換算20mmとはキャラクターが異なるレンズになりますが、元々望遠スナップをライフワークで撮ってきた自分にとっては非常に興味深い画角。さっそく40回目の連載で作例をお見せできるかも?ではまた次回。

◎SONY α9(ILCE-9)+FiRIN 20mm F2 FE AF
焦点距離:20mm 絞り:F/4.5 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100

FiRINとの日常はまだまだ続きます。

馬場亮太の感動表現|原点回帰:FiRIN 20mm F2 FE AF+SONY α9で撮る日常。 はコメントを受け付けていません

齋藤千歳の感動表現|ぼかしてよし、暗くてもよし、寄ってよし、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSはあらゆるシーンで活躍します

Posted: 2019.04.24 Category: SAMYANG Comment: 齋藤千歳の感動表現|ぼかしてよし、暗くてもよし、寄ってよし、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSはあらゆるシーンで活躍します はコメントを受け付けていません

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

さて、みなさんは、レンズを絞りを絞るときにどんなことを考えていますか?

開放F値が2.0を下回るような明るいレンズでは、絞り開放の際に画面周辺部の解像力が低下したり、レンズによっては画面の中央部でも解像力が低下したり、描写がにじんだり、コントラストが落ちたりすることがあります。

これらを防ぐために、要は画面全体の解像力を上げるために、風景写真などでは、絞りを絞って撮影するのが一般的というか、習慣的にそうされている方もいるのではないでしょうか?

では、絞り開放でも、絞っても、さほど画面全体の解像力が変わらないレンズがあるとするなら、絞るのはどんなときでしょうか?

おそらくあまりぼけないように被写界深度を稼ぎたいときとシャッター速度を遅くしたいときのふたつになるはずです。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

夜明け前の苫小牧・ウトナイ湖にて、絞り開放で撮影。ほぼ無限遠にピントを合わせているので、対岸付近にいるハクチョウがしっかり解像しています。

忘れてしまうことが多いでしょうが、ほとんどの撮影対象が無限遠に近いような遠景の風景を撮影するときには、絞りが開放でもほとんどぼけることはありません。

なので、今回撮影に使用したSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSのように、絞り開放から画面全域で解像度が高く、絞らなくても十分な解像力が得られるレンズなら、遠景メインの風景撮影で絞る必要はありません。

開放F値が1.8の大口径で明るいレンズが、絞り開放から画面周辺部までシャープだなんて、信じられないという方もたくさんいると思います。

その点は近日発売予定のAmazon Kindle電子書籍『Foton機種別作例集251 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS機種別レンズラボ』に詳細な実写解像力チャートを掲載していますので、こちらでお確かめください。

ブログサイトでの掲載サイズでどこまで、確認いただけるかわかりませんが、掲載した朝焼けの湖畔では、対岸付近にいる豆粒のようなハクチョウたちもしっかりと解像しています。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/5,000秒 ISO感度:100 露出補正:+1/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

遠景の風車が主体なので、絞り開放のF1.8で撮影しています。レンズが明るいのでシャッター速度が非常に速くなっています。

SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSは、APS-C専用レンズという点が優位に働いたためか、ぼけすぎないように気を付けるときとシャッター速度を遅くしたいとき以外は、絞り開放のF1.8で撮影しても画面全体のシャープネスが損なわれることはほぼありません。

そのため、水族館のように暗いシーンでも十分なシャッター速度と画質を保ったまま撮影できます。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:800 露出補正:−1段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞り開放のF1.8なので、ISO 800でシャッター速度1/200秒を確保できました。おかげで動き回るサカナたちを十分にとらえることができます。

明るい大口径の単焦点レンズが水族館などの暗い撮影シーンでは、とても有利であることは、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSのブログ記事でもお話させていただきました。

明るい中望遠のSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSの場合は、映り込みよりもぼけを意識して撮影するのがポイントです。

水族館の水槽のなかには、水中の酸素を供給するために空気の泡が浮かんでいるところも多くあります。

これをぼけとして上手にとりこむと、玉ぼけを画面のなかに効果的に配置することができます。

SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSを含め多くのレンズで画面周辺部分での口径食による玉ぼけの変形は避けられないものの、絞り開放がもっとも大きく真円に近いぼけが得られることが多いので、ここでもぜひ絞り開放を試してみください。

絞り開放で解像力が大きく低下するレンズでは試しづらいですが、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSはこんなシーンでも力を発揮してくれます。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100 露出補正:−1 2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

カタログスペック上は最大撮影倍率は0.17倍と85mmの単焦点してはいいほう程度ですが、実際にはAPS-C用レンズなのでかなり寄れます。

SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSのスペックで見落としがちなのが、実は最大撮影倍率です。

カタログスペック上は、35mm判フルサイズ換算での最大撮影倍率を表記するのが一般的なため、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSの最大撮影倍率は0.17倍と85mm単焦点のポートレートレンズとしては「まあまあ」といった程度にみえます。

しかし、実際にはAPS-C用レンズなので、最短撮影距離から写る範囲は約138×92mmと実質0.26倍の相当し、わずかにクォーターマクロを上回るほどのクローズアップ撮影が可能です。

掲載写真では、体長5cm程度のエゾアカガエルをかなりクローズアップ気味にとらえることができました。

また、開放のF1.8から合焦位置のシャープネスが高く、大きなぼけが発生するので、印象的な写真に仕上げやすいという効果も得られます。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 露出補正:+1段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞り開放時に画面周辺の解像力が低下するタイプのレンズであれば、ミズバショウを画面の中央に入れて撮影しますが、本レンズではそんな心配はありません。

最後の掲載写真は、ローアングルから絞り開放で撮影したミズバショウです。実は、この写真もSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSのように絞り開放から周辺部分までしっかりと解像する単焦点レンズでなければ、ミズバショウを画面の中央に配置して撮影したと思います。

実はかなり高価なレンズであっても、絞り開放では周辺部分の解像力が極端に低下するというレンズも珍しくありません。

また、周辺部分だけでなく、F2.0を下回るような明るい絞りのときだけは、中央部分も解像力が低下したり、コントラストが落ちたりするレンズもあります。

そんなレンズでは、絞り開放の際は被写体は中央に配置するとか、シャープネスが必要な被写体では画面の中央に配置しても、少しだけ絞るといった工夫が必要になります。

SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSは、そんな小細工のいらない絞り開放から画面全域でシャープな希有なレンズになっています。

絞り開放から画面全体でシャープで、開放F値の明るいレンズは、数は少ないですが、撮影時にレンズに配慮する必要がなく、撮影や表現をもっと自由にしてくれます。

ぜひ、一度、その自由度を体感してみてください。

齋藤千歳の感動表現|ぼかしてよし、暗くてもよし、寄ってよし、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSはあらゆるシーンで活躍します はコメントを受け付けていません

齋藤千歳の感動表現|星景・星撮影の新定番「スターリーナイト」フィルターと光の波長についてはもう一度考えてみました

Posted: 2019.04.24 Category: ソフトフィルター Comment: 齋藤千歳の感動表現|星景・星撮影の新定番「スターリーナイト」フィルターと光の波長についてはもう一度考えてみました はコメントを受け付けていません

みなさん、撮ってますか!

齋藤千歳です。

つい、先日2019年の4月19日に、CP+2019で発表されたSTARRY NIGHT(スターリーナイト)フィルターが発売されました。

実は発売に先行してお借りして、「齋藤千歳の感動表現|星景写真の撮影の新たな定番となる「スターリーナイト」と「プロソフトン」のフィルター2枚付けの効果を試す」で、その効果を報告させていただきました。

そして、今回は、スターリーナイトフィルターと光の波長について、もう一度冷静に考えてみようと思っています。

そもそも、人間の目で感知できる光は、可視光線と呼ばれており、電磁波のうちの個人差もありますが、だいたい360〜400nm前後から760〜800nm前後の波長のものです。これよりも波長の短いものは紫外線、逆に長いものを赤外線と呼ばれています。

実は、太陽を含むさまざまな光源は、人間の目では見えない可視光線以外の波長の電磁波も放出しています。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:なし

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:13秒 ISO感度:3200 (APS-Cサイズで撮影)

フィルターなしで北海道野付半島にて撮影しています。ナトリウムランプの影響でしょうか。画面の下側が明らかに黄色からオレンジなっています。

発光体や照明が人間の目では見えない波長の電磁波(光)を出していることは、経験的になんとなく分かってもらえるのではないでしょうか。

日焼けを誘発する紫外線はみえないですし、遠赤外線でおいしくなるという遠赤外線もみえたことはありません。

今度は逆にほかのものも人間が見えない波長の光(電磁波)をとらえることはできないでしょうか。

実は、一部の昆虫や鳥類などは、紫外線領域の光(電磁波)が見える(視覚できる)ことがわかっています。

そして、悲しいことにデジタルカメラの撮像素子(センサー)も人間の視覚ではとらえられない波長の光(電磁波)をとらえることができるのです。

ただし、人間の目でとらえることのできない可視光線外の光(電磁波)をとらえて描写すると、人間の目で見た印象と色彩のバランスが異なってしまうので、可視光線以外の光をローパスフィルターなどでカットしています。

ローパスレスといわれるカメラでも、IR(赤外線)カットフィルターなどで可視光線外の光をカットしてます。

ナトリムランプと水銀灯の波長の光をカットするスターリーナイトフィルターを使うまえから、実は私たちはまったく意識することなく、特定の波長の光(電磁波)をフィルターでカットして撮影を行っていたわけです。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:「MC プロソフトン(B)N」

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:13秒 ISO感度:3200 (APS-Cサイズで撮影)

デジタル星景撮影の定番フィルターといえるプロソフトンで、イラジエーションに近い効果を得て、星のサイズを変化させています。

スターリーナイトフィルターは、ナトリウムランプと水銀灯の光の影響だけをカットできると解説されています。

なぜ、こんなことができるのでしょうか。

じつは、ナトリウムランプはナトリウム蒸気内でのアーク放電、水銀灯は水銀蒸気内でアーク放電から発生する光を利用した光源です。

この発光の際に、ナトリウムランプは589nm、水銀灯は可視領域の404.7nm、435.8nm、 546.1nm、 577.0nm、 579.1nmにプラスして紫外線領域の253.7nm 、365.0 nmの光(電磁波)という特定の波長の光(電磁波)を放出します。

これに対して、星の光は可視領域はもちろん、可視領域外の光(電磁波)も含むさまざまな波長の光でできています。

この各波長の光のバランスがそれぞれに違うため、星の色が異なって見えるわけです。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:「スターリーナイト」

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:13秒 ISO感度:3200 (APS-Cサイズで撮影)

「スターリーナイト」を使うとオレンジの光だけが極端に減りました。これは589nm周辺のナトリウムランプに大きな効果があったのでしょう。

可視光線外も含めて、短い波長から長い波長までさまざまな波長の光(電磁波)を含む、星の光を撮影する星景や星の撮影では、ナトリウムランプや水銀灯のように特定の波長だけをカットしても、星の明るさにはあまり大きな影響を与えません。

海外ではあまりメジャーではないようですが、日本では街灯やガソリンスタンドなどに水銀灯が、実用光源のなかでもっとも発光効率のよいナトリウムランプは街灯やトンネル内の照影として使用されることが多く、星景写真の撮影時に、それらの光が影響して撮影を困難にすることがよくありました。

スターリーナイトフィルターは、作例をみてもわかるように、ナトリウムランプや水銀灯の特定の波長の光をカットして、これらの光害を軽減してくれます。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:「スターリーナイト」+「MC プロソフトン(B)N」

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:13秒 ISO感度:4000 (APS-Cサイズで撮影)

「スターリーナイト」+「MC プロソフトン(B)N」での最終仕上げ、今後の星景写真では、この組み合わせが定番化するのではないでしょうか。

スターリーナイトフィルターフィルターで必要のない波長の光をカットして、必要な波長の光をだけを撮像素子に送りこむ効果は掲載した写真でも実感していただけたかと思います。

そして、今後の星景写真はスターリーナイト+プロソフトンの組み合わせが定番化する予感すらします。

また、スターリーナイトは、すでに発売されている「ASTROLPR Filter」と異なり、ガラスの表面のコーティングではなく、ガラスそのものに光を吸収する物質を混ぜて色ガラスによって効果を得ているので、レンズ焦点距離を選ばず、広角レンズから望遠レンズでまで使用できるそうです。

もしそうなら、きっとスターリーナイトの素材でできた表面加工はプロソフトンという製品も作れるのではないでしょうか。

広角レンズでの星景写真の撮影時にフィルター2枚付けは操作性の問題としても、周辺のケラレ問題などを考えても不利なので、ぜひそんな製品が出てくることにも期待したいと思います。

星景写真の新定番となるであろうスターリーナイトフィルターをぜひ早めにためしてみてはどうでしょうか。

齋藤千歳の感動表現|星景・星撮影の新定番「スターリーナイト」フィルターと光の波長についてはもう一度考えてみました はコメントを受け付けていません