齋藤千歳の感動表現|AF対応で価格だけでなく、撮影も気軽になったSAMYANGAF14mm F2.8 EFをスナップ的に楽しむ
みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。
10月に入り、北海道は秋というよりは、すでに初冬といった様子です。
私の住む北海道千歳市でも、最低気温の予想が零下といった日もチラホラと見かけるようになりました。
そんな冬の便りが届きはじめた北海道から、本ブログはもちろん、電子書籍「ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ」、さらには、Boro-Photoブログの制作を行っています。
ケンコー・トキナーさんの写真ブログ、ともどもご覧いただけると幸いです。
さて、今回はSAMYANGAF14mm F2.8 EF(Canon EFマウント用)を取り上げたいと思います。
2018年10月26日にはNikon用の発売も決定しているサムヤン得意の14mmの超広角でF2.8の明るさを誇る35mm判フルサイズ対応レンズで、しかもAF(オートフォーカス)レンズになっています。
14mmのF2.8というと、人間の視野越えた広い画角で雄大な風景を三脚にしっかりと固定したカメラで撮影するといったイメージではないでしょうか?
使用レンズ:SAMYANGAF14mm F2.8 EF
◎焦点距離:14mm 絞り:F/16 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:100 補正値:−1/3段 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
しっかり三脚を据えて、日の入りをとらえたうちの1枚。14mmF2.8というとこんな写真を撮影するイメージではないでしょうか。
カメラメーカー純正の14mmのF2.8というと20万円を越えるような価格と、500gを越えるような重く巨大なレンズであったこともあり、三脚に据えて雄大な風景を一部のハイアマチュアやプロが撮影するのに使うレンズというイメージが強いのだと思います。
しかし、SAMYANGAF14mm F2.8 EFは、500gを切る比較的軽めのレンズに仕上がっており、14mmという超広角ならではの、パースペクティブを楽しみながら、スナップ的に撮影するのも楽しいレンズです。
使用レンズ:SAMYANGAF14mm F2.8 EF
◎焦点距離:14mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/30秒 ISO感度:400 補正値:−1/3段 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
流氷科学センターにあったシロクマのはく製。下からあおるように撮影して、襲いかかってくるようなイメージで撮影してみました。
撮影協力:北海道立オホーツク流氷センター GIZA
14mmの超広角は、ちょっとした撮影角度の違いで、発生するパースペクティブも大きく異なります。
もちろん、三脚を使って水平・垂直をしっかりととり、歪曲を小さくして撮影するのが正統派といえます。
しかし、私は、14mmの超広角ならではパースペクティブは、そのレンズがもつ表現の可能性であり、個性だと思っています。
そのため、デジタルカメラのメリットを活かし、撮影しては微妙に角度を変えて、さらに撮影するといった楽しみ方もしているのです。
使用レンズ:SAMYANGAF14mm F2.8 EF
◎焦点距離:14mm 絞り:F/4.0 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
中国・ハルビンの電子城の外観。広い画角を活かして、街灯とその柱も画面のなかにとり込んで撮影しています。
14mmという超広角は、実は町中でのスナップも楽しいのです。
普通の焦点距離のレンズでは、撮影位置の関係で画面内に入りきらないような被写体もとり込むことができます。
画角に余裕があるので、アクセントとして主被写体にプラスして、もう一点なにかを写し込むといった楽しみ方もおすすめです。
使用レンズ:SAMYANGAF14mm F2.8 EF
◎焦点距離:14mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/320秒 ISO感度:100 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
水平垂直をしっかりととってという基本をあえて無視して、どう曲がるとおもしろいかを確認しながら撮るのも超広角の楽しさです。
14mmクラスの超広角では、ある程度湾曲するのは、仕方のないことでしょう。
撮影するときは、この湾曲をいかに上手に使うかが重要ですし、14mmクラスで撮影する楽しみでもあります。
本来、直線であるはずの建物をうまく曲げる角度を探して撮影するのも、慣れてくると非常に楽しいわけです。
うまく曲げる角度を探しながら、ぜひ撮影してみてください。
使用レンズ:SAMYANGAF14mm F2.8 EF
◎焦点距離:14mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:30秒 ISO感度:6400 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
明るい開放F値と広い画角を活かした星景写真の撮影もおすすめです。この写真では雲をぶらすのに30秒と長めのシャッター速度を選択しています。
しっかりと三脚を使った風景撮影だけではなく、比較的軽めでコストパフォーマンスのよいSAMYANGAF14mm F2.8は、スナップ的な撮影はもちろん、星景写真の撮影などにも活躍してくれます。
14mmの超広角というと、撮影前からしっかりと撮りたいものが決まっている上級者のための単焦点レンズという印象でしたが、いまやさまざまな撮影に活用したい1本になっています。
サムヤンなら、Canon EFマウントの対応するSAMYANGAF14mm F2.8 EFはもちろん、SAMYANGAF14mm F2.8のニコン Fマウント向け、ソニー Eマウント向けのAF14mm F2.8 FEとAFに対応した14mmの広角レンスも充実しています。
さらにMF(マニュアル)レンズにまで選択の幅を広げると、コストパフォーマンスの非常に高い14mm F2.8 ED AS IF UMCや、より高画質なXP14mm F2.4とラインアップも豊富です。
それぞれのレンズの詳細な描写や特性などは、電子書籍「レンズラボ」シリーズを見ていただけると、おいしい絞り値などまで、解説しています。
『Foton機種別作例集202 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG AF14mm F2.8 EF 機種別レンズラボ』
Canon EOS 6D Mark IIで撮影
監修:小山壯二/著:齋藤千歳/編:太田圭一・齋藤千歳/デザイン:Inori
価格:330円
ソニー Eマウント向けのSAMYANG AF14mm F2.8 FEは
『Foton機種別作例集171 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG AF14mm F2.8 FE 機種別レンズラボ』
SONY α7 II で撮影
監修:小山壯二/著:齋藤千歳/編:太田圭一・齋藤千歳/デザイン:Inori
価格:330円
などをご覧いただけると幸いです。
AF撮影にも対応したサムヤンのSAMYANGAF14mm F2.8シリーズは、ちょっと身構えてしまうような14mmF2.8を身近なレンズにしてくれます。
風景などの限られた用途だけでなく、ぜひ日常のスナップなどにも積極的に使ってみてはどうでしょうか。
きっと、新たな発見がたくさんあると思います。