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齋藤千歳の感動表現|新千歳空港からわずか約20分の安平町で菜の花などの春の風景にKenko MC プロソフトン(B)Nでひとひねり

​​​​​​​みなさん、撮ってますか!

齋藤千歳です。

北海道はすっかり春本番で、さまざまな種類の花が咲き乱れております。

一般的な感覚でいうと、春が訪れて花の咲く順番といえば「ウメ」「モモ」「サクラ」の順でしょう。

北海道では、それらの花が春の到来と共に一斉に咲くといったイメージです。

短い春と夏の時期に草花たちは驚くような生命力で芽吹いていくことに、我々人間のほうが驚くほどになっています。

北海道では開花の早い道南地方などでは、ちょうどゴールデンウィークに時期にサクラが満開ということもあり、北海道観光でサクラを楽しんだことのある方も多いのではないでしょうか。

しかし、地元北海道民にとって、サクラは本格的なドライブシーズンの幕開けを伝えてくれる初春の使者といったイメージです。

ゴールデンウィークにサクラが咲くと、シバザクラやチューリップ、ナノハナなどが北海道ならではの壮大なスケールで楽しめるシーズンがやってきます。

今回はこのなかでもナノハナを取り上げてご紹介しながら、春の風景のなかでソフトフィルターKenko MC プロソフトン(B)Nを使っていきます。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:なし

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:250秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズで撮影)

撮影地:北海道・安平町

壮大なスケールで咲き誇るナノハナを広角レンズで撮影。画面のほとんどのナノハナにしながら、奥行きを表現するのにわずかに背景をとり込んでいます。

北海道でナノハナがもっとも有名な場所は滝川市になります。

4年連続でのナノハナの作付面積日本一という実績もあり、たきかわ菜の花まつりが盛大に行われるなど、まさにナノハナの町といった印象です。

滝川市のナノハナの見頃は5月中旬から6月中旬までになっています。

北海道の空の玄関口新千歳空港からは、クルマで約1時間45分程度、旭川空港からで約1時間20分の距離になります。

これに対して、今回撮影を行った安平町は多くの方が利用する新千歳空港からクルマで約20分と、アクセスが非常に容易なのも魅力といえます。

安平町のナノハナの見頃も5月中旬から6月中旬です。

今年の4月には、新しい道の駅「道の駅あびら D51ステーション」もオープンし、ナノハナの見頃の時期にはさまざまなイベントが開催されます。

ナノハナの時期にレンタカーを利用して、北海道を旅行や出張される方は、新千歳空港からの出発の際に、帰りの飛行機の前のレンタカーを返却する際のあまり時間にぜひ寄り道することをおすすめします。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:「MC プロソフトン(B)N」

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズで撮影)

撮影地:北海道・安平町

ナノハナを撮影しているとどうしても単調になることを多く、ソフトフィルターのMC プロソフトン(B)Nを使ってみました。

安平町のナノハナ畑は北海道らしい壮大な風景のなかで楽しむことができます。

2019年に安平町の「北のなのはな会」から提供された「菜の花マップ」のナノハナ畑の数は13個でしたが、ひとつひとつが大きく、普通の人ではクルマ以外ですべてを回るのは困難でしょう。

基本的に新千歳空港からはレンタカーの利用をおすすめします。

雄大な風景が楽しめる安平町のナノハナですが、順光であったり、逆光であったり、地形が異なったり、背景に列車が走るシチュエーションがあったりと、それになりバリーションがあるのですが、それでも撮影者の技量の問題か、撮影しているうちに写真が単調になることは否めません。

そこで、ソフトフィルターのMC プロソフトン(B)Nを使ってみたわけです。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:なし

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:320秒 ISO感度:100  露出補正:+1/3段 (APS-Cサイズで撮影)

撮影地:北海道・安平町

ナノハナ畑から、次のナノハナ畑までの移動の際に風景も北海道らしい雄大なシーンが多く、ついシャッターを切ってしまいます。

ナノハナの風景にソフトフィルターという組み合わせは、個人的はかなり気に入っています。

特に今回のように天気のよい春の日の撮影では、ナノハナだけでなく、広い草原的な風景についても、これから初夏を迎える強い日差しのイメージと懐かしい幼い日の夏休みの思い出のような印象を強調してくれるように感じるのです。

Kenko MC プロソフトン(B)Nなどのソフトフィルターを使用するときに、気を付けたいのが、レンズの焦点距離とソフト効果の関係になります。

基本的に焦点距離の長いレンズに使うほど、同じソフトフィルターでも、ソフト効果が強くなります。

実際に撮影して、その関係は確認した記事は「齋藤千歳の感動表現|ずっと気になっていた焦点距離によるプロソフトンのソフト効果の違いをチャートと風景で検証しました」をご参考ください。

今回の撮影では、焦点距離12mmのAPS-C機向けのレンズである「SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS」を使っているので、効果の強いMC プロソフトン(B)Nを使いましたが、超広角以外はソフト効果が強くなりすぎてしまうことが多いでしょう。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

使用フィルター:Kenko MC プロソフトン(B)N

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 露出補正:+1/3段 (APS-Cサイズで撮影)

撮影地:北海道・安平町

MC プロソフトン(B)Nでは、効果が強すぎるかと思いましたが、12mmの超広角なのであえて使ってみたところ、ちょうどよい印象です。

ナノハナなどの風景に使ってもおもしろい効果が得られるMC プロソフトン(B)Nですが観賞サイズにもよりますが、超広角以外では効果が強すぎるシーンが出てきます。

そんなときには、効果の弱いPRO1D プロソフトン[A](W)も用意しておき、効果の強弱を確認してから、撮影するのがおすすめです。

ソフトフィルターを2枚も用意しておくのは面倒なように感じますが、プロソフトンは星景写真の定番フィルターでもあります。

実際に星や星景を撮影するときにも、使用するレンズの焦点距離に合わせて2枚を使いわけることになるので、私のカメラバッグにいつも入っている定番にソフトフィルターです。

今回は、昼間の風景の撮影に使用しましたが、ナノハナをアップで撮影するシーンでも効果を発揮してくれますので、ぜひお試しください。

ゴールデンウィーク明けの5月や6月の前半は、北海道旅行の飛行機のチケットも安く、実際に住んでいる我々としては人も少なく、天気もよく、さまざまな花の咲くおすすめのシーズンになっています。

ぜひ2枚のソフトフィルター、MC プロソフトン(B)N、PRO1D プロソフトン[A](W)といっしょに日中は花々や風景、夜は星や星景の撮影を楽しんでみてはどうでしょうか。

齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/