齋藤千歳の感動表現|ずっと気になっていた焦点距離によるプロソフトンのソフト効果の違いをチャートと風景で検証しました

みなさん、撮ってますか!

今年も11月下旬に、私の住む北海道・千歳市でも雪が降ってきました。

もうすぐ降った雪が溶けずに残る根雪になる日も近づいています。

降った雪が溶けず、町がまっ白のなると、北海道は本格的な冬です。

すっかり寒く、紅葉などは終わってしまい、まだ雪には早い時期は、カラフルな被写体の少ない時期でもあります。

そんななか、ずっと気になっていたのが「PRO1D プロソフトン[A](W)」の製品紹介ページなど、ソフトフィルターの製品紹介ページ(https://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/filter/soft/4961607252888.html)にある「※ソフト系フィルターは、撮影レンズの焦点距離が長くなるほどソフト効果が強くなります。 F値では変わりません。」という注意書きを思い出したのです。

星景撮影の際にいまや必須といえる「PRO1D プロソフトン[A](W)」や「MC プロソフトン(B)N」ですが、私は広い風景と壮大な夜空というイメージで撮影することの多く、超広角がメインのため、プロソフトンAとBの違いを星に対するソフト効果の大きさの差としては実感できないため、広角で星を撮影するなら、地上の風景のにじみが小さいプロソフトンAをおすすめしています。

広角での星景写真がメインなので、あまり望遠系にプロソフトンを着けることはないのですが、焦点距離によって効果が異なるといわれると、どのくらい異なるのか、知りたくなるのが人情です。

きっと誰かブログやWEBでデータを公開してくれていると思い、ググったのですが、該当するデータを公開している記事などを発見できず、自分で比較撮影をするしかないと考えていました。

紅葉などの撮影も終わり、ちょっとひと段落したので、今回はレンズ焦点距離とソフトフィルターの効果の関係の検証を「PRO1D プロソフトン[A](W)」と「MC プロソフトン(B)N」で行ってみました。


85mm(35mm判136mm相当)・フィルター:なし・F5.6

136mm相当の中望遠でフィルターなしでチャートを撮影してみました。比較対象用なので、なにもおもしろくもありません。



85mm(35mm判136mm相当)・フィルター:なし・F5.6

画面内の写る範囲が同じになるように風景の実写でも、ソフトフィルターの効果を検証しました。まずは136mm相当です。



85mm(35mm判136mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


135mm相当と長めの中望遠相当の画角で撮影すると、効果の弱いとされるAタイプのPRO1D プロソフトン[A](W)でもはっきりとした効果が感じられます。


85mm(35mm判136mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


風景の実写でも焦点距離85mm、136mm相当の画角だとソフト効果がしっかりと確認できます。Bタイプとの差も確認しやすいです。



85mm(35mm判136mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6

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Aタイプに比べて効果が強いとされるBタイプのMC プロソフトン(B)Nの撮影結果です。広角での撮影に比べてAとBの差が大きく感じられます。

<キャプションここまで>


85mm(35mm判136mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


今回撮影した作例のなかでもっともソフト効果が強く出ているのが136mm相当で使用したBタイプでした。理論どおりということです。


50mm(35mm判80mm相当)・フィルター:なし・F5.6


レンズ焦点距離は標準域の50mm、APS-Cでの撮影なので80mm相当と非常にポートレート向きの画角になっています。


50mm(35mm判80mm相当)・フィルター:なし・F5.6


レンズ焦点距離としては標準域の50mmでフィルターなしで撮影しています。ソフト効果を確認するための比較用です。


50mm(35mm判80mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


超広角で星景写真に使っているときに比べて、明確に効果が感じられる状態です。ただし、136mm相当のときよりも効果は弱くなっています。


50mm(35mm判80mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


標準域の焦点距離でも、ソフト効果はかなりしっかりと観察されます。そして、85mmの比べると効果が弱くなっていることもよくわかります。


50mm(35mm判80mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


136mm相当で使用したときに比べて効果は少し弱くなっていますが、明確に効果も感じられ、タイプAとの差も明瞭です。


50mm(35mm判80mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


レンズ焦点距離50mmでの撮影では、中望遠に比べると効果は弱くなりますが、まだまだはっきりとしたソフト効果が観察できます。


24mm(35mm判38mm相当)・フィルター:なし・F5.6

レンズの焦点距離で24mm、画角で35mm判38mm相当と広角域での撮影になっています。


24mm(35mm判38mm相当)・フィルター:なし・F5.6

レンズ焦点距離24mm、38mm相当の画角で撮影しています。レンズ描写に広角ならではの印象が強く感じられます。


24mm(35mm判38mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


中望遠や標準域で同じPRO1D プロソフトン[A](W)を使ったときに比べて効果が落ちてきているように感じられます。


24mm(35mm判38mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


明確にソフト効果が落ちているのが確認できるかと思います。望遠とのソフト効果の差は、かなり大きいようです。


24mm(35mm判38mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


Aタイプとの差も感じられますし、ソフト効果もしっかり観察されます。しかし、Bタイプも効果が弱くなってきています。


24mm(35mm判38mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


AタイプとBタイプの差はきちんと感じられますが、ソフト効果はかなり弱くなっているのがわかります。


15mm(35mm判24mm相当)・フィルター:なし・F5.6


完全な広角域での撮影になります。レンズ焦点距離15mm、35mm判24mm相当の画角です。


15mm(35mm判24mm相当)・フィルター:なし・F5.6


超広角域の15mmで撮影しています。木の上を大きな鳥が旋回しながら、飛んでいるのが写っています。


15mm(35mm判24mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


レンズ焦点距離としては15mmと完全な超広角の世界です。明確にソフトフィルターの効果が弱くなっているのがわかります。


15mm(35mm判24mm相当)・フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)・F5.6


ソフトフィルターの効果はかなり弱くなっています。15mmの超広角域ではソフトフィルターの効果はかなり弱くなるのが風景撮影でもよく分かります。


15mm(35mm判24mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


中望遠や標準域での撮影に比べると明確に効果が落ち、Aタイプとの差も小さくなっているように感じられます。


15mm(35mm判24mm相当)・フィルター:MC プロソフトン(B)N・F5.6


比較して観察すると、ソフト効果の弱いAタイプとの違いはわかりますが、Bタイプでもソフト効果はかなり弱くなっています。


PRO1D プロソフトン[A](W)とMC プロソフトン(B)Nを使って、実際に撮影してみると、製品紹介ページなどに記載されているとおり、望遠になるほどソフトフィルターの効果が強まることが、実感をもって認識できました。

どの程度、違うのかも把握できたので、実際に撮影比較してみると得るものが多いです。

ただし、星景写真を撮影するような超広角ではソフト効果も弱くなり、PRO1D プロソフトン[A](W)とMC プロソフトン(B)Nの差も小さくなるのは、星景写真の撮影で感じたとおりなのですが、星がにじんで大きくなる割合はソフト効果の差以上に小さく感じています。

実はPhotoshopを使ってPRO1D プロソフトン[A](W)とMC プロソフトン(B)Nで撮影した星の大きさを重ねて比較し、ほぼ変わらないという結果を得ているので、広角で星景写真を撮影するならPRO1D プロソフトン[A](W)をおすすめしています。

しかし、ソフト効果が強まる標準や中望遠での星の撮影ではソフト効果の差は広がっても、星がにじんで大きくなる量は変わらないでしょうか。

もし標準や中望遠では星がにじんで大きくなる効果にも差があるならPRO1D プロソフトン[A](W)とMC プロソフトン(B)Nの使いわけも検討しなくてはいけません。

星景写真で実際に再度検証する必要があるでしょう。

また、PRO1D プロソフトン[A](W)とMC プロソフトン(B)Nでは、焦点距離との関係で今回のような結果が得られましたが、プロソフトン以外のソフトフィルターではどうなるのかについても、今後検証したいと思っています。

ぜひ、次回もご覧ください。


齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/

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