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國政寛の感動表現|夏の陽射しをうまくコントロールしてマクロ撮影を楽しもう!

​​​​​​​『とめどなく』

~湧き上がる夢が
 止まらない~

真夏の撮影は暑さだけでなく、太陽の陽射しが強いのも困るところです。
直射日光が花に当たると、目障りな影が落ちて汚い印象になってしまいます。
また、コントラストも高くなりますので、ふんわり柔らかく撮りたい花マクロには向かない状況です。

そんな夏の撮影に便利なアイテムがこちら。

ホームセンターで売っているような、ただのプラスチックの板です(笑)
半透明、乳白色、黒の板をA4やB5サイズに切ってカメラバッグに忍ばせておきます。
半透明の板は直射日光を遮るディフューザーに。乳白色の板は太陽光を反射させて被写体に光を当てるレフ板に。黒い板は逆光時などにレンズに差し込む光を遮るハレ切りに使用します。

シベの下や花びらに黒い影がくっきり出ていますね。
半透明の板を花の上にかざして直射日光を遮ってやりましょう。

上の写真で出ていた影が消えました。
コントラストも下がって柔らかい雰囲気になりましたね。

ただ完全に光を遮るとメリハリがなくなって、全体的にちょっとフラットすぎる感じもあります。
こんな場合には乳白色のレフ板を使用してみましょう。

花の手前にレフ板を置いて太陽光を反射させ、正面から光が当たるようにしました。
影は残っていますが、かなり薄く目立たなくなりましたね。

直射日光が当たった写真とレフ板で光を起こして撮影した写真を並べてみました。
こうやって見ると違いがよくわかると思います。

光を遮るかレフ板で光を起こすかは、どちらが正解というわけではなく、好みや表現意図によって選んでください。

背景のキラキラ円ボケが躍動感を感じさせる一枚です。
でも主役の花に直射日光が当たってちょっとコントラストが高くなりました。
影も出て、硬い印象になってしまっています。

そこで、花に当たる光を遮った写真がこれです。

花に当たる光だけを遮り、背景の円ボケ部分に当たる光はそのままにしています。
背景部分まで光を遮ってしまうと、せっかくの円ボケが消えてなくなってしまうので慎重に光を遮る範囲を決めましょう。

今回使ったアイテムはこちら。

はい、傘です。
折りたたみ傘を一本カメラバッグに入れておけば、光を遮るディフューザーとして使えて便利です。
もちろん、雨が降れば普通の傘として使えますし、暑い夏には日傘代わりにもなりますね!
注意したいのは白や乳白色の傘を選ぶこと。色のついた傘だと、傘の色が花に写ってしまいます。

ちなみにこの写真の円ボケ、何が光ってるかわかりますか?
正解はこちら。

​​​​​​​水道の蛇口でした!
普通なら邪魔でしかない人工物も、うまく活用すればいい脇役を演じてくれますよ。

陽射しのきつい季節にも、こんなアイテムを上手く使って撮影を楽しんでくださいね!