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オオヤマナホの感動表現|ローコントラストフィルターでストーリー性のあるポートレートを撮ってみる

① 

焦点距離:135mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:200

みなさんこんにちは。オオヤマナホです!

今回から毎週更新で「ソフトフィルターのポートレート活用術」を

わたしだったら「こう」使うという視点でお届けしていこうと思います。

よろしくお願いいたします。

ポートレート撮影といっても幅は広いものです。

家族写真からモデルさんのグラビア撮影。広告用。コスプレ。。。イマジネーションの数だけ

ポートレートの世界は多岐に拡がります。

写真表現。まずは「なにを」「どう」撮るか。表現するかは基本のキ。

もっとも大切なところです。そのどう表現するか、したいのか。のインスピレーションの中で

「淡い色の世界の中に」

「統一感のある色調の世界観」

そんなつくりあげたいイメージがあったとしたら・・・

「ローコントラスト」フィルターはかなり有効だと私は感じています。

みていきましょう!

まず、TOPの①「少年と紫陽花」をみてみましょう。

この時の撮影時のわたしの気持ちは「色褪せて来た紫陽花」をちょっとさみしげに表現したいと思いました。まず撮りたかったのは色褪せて来た紫陽花の花でした。

花の色はグレーがかった紫やピンク。それに加えての葉の深緑を「さみしげな」世界にひとまとめにできたらなという印象です。

光選びとして選んだのは夕景。モデルさんにはちょっと「さみしげ」な感じにとお願いをしました。モデルさんは紫と黒という浴衣を着てきてくれました。一つの世界を表すのに衣装(色、デザイン)も大事ですよね。ありがたいです。

フィルターなしと「ローコントラスト」の画像比較を次の作例からみてみましょう。

②   

焦点距離:135mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:200

こちらがフィルターなしになります。

メリハリありますよね。背景から浮き出る形で紫陽花と少年が存在している。

紫陽花も少年も対峙するような形で存在している。

そんな印象を受けます。 

続いてほぼ同じ位置からの「ローコントラスト」をみてみます。

③   

焦点距離:135mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:200

どうでしょうか。まず気づくのは白っぽさがでています。

フィルターなしの黒は黒。白は白。きっちりとはっきりと色のメリハリ(コントラスト)がでていた

画像が「ローコントラスト」フィルターをレンズの前につけるだけでこんなに簡単に

やわらかなやさしい質感にかえることができるのです。

コントラストは弱く(淡く)なったけれど写真が与える印象は深くなりましたね!

この子は何をここで思っているの?感じているの?とか、どうしてここにいるの?そんな感じしませんか?

ローコントラスト表現っていうのは色の淡さとやわらかさと世界を醸し出す雰囲気づくり。

ローコントラストにすることで背景に溶け込むような一体感を作り上げることができるんですね。レンズの前につけるだけ!^^なんです!

ホワイトバランスに関してもカメラの設定は「晴れ」にしています。特に青みを強調するというような細かな設定はしていないのですが・・・

②のフィルターなしの時にはあまり感じなかった辺りの気配の色というのでしょうか、全体の色、ここでは「世界観の色」とでもいうのでしょうか。全体的にブルーがかった色が前におしだされているようにおもいませんか?

そこを別の作例からみてみましょう。

④   

焦点距離:135mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:200

135mmf2開放で今回の撮影はしています。このアングルだと背景の紫陽花は近距離ですから中望遠レンズ絞り開放の魅力のボケ、ふわふわ感もいまひとつ。紫陽花の花の前で同じ紫の着物の女の子を撮るという平凡な一枚の印象です。

では「ローコントラスト」を使うとどう変わるでしょうか。

⑤   

焦点距離:135mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:200

​​​​​​​

撮影ポジションをずらすことで奥行きと光の照射角度も変わっています。光のメリハリも明るいところが優しくふんわりでてきますね。全体のブルーグレー。パープルグレーの淡い色の世界に女の子も溶け込んでいるように感じませんか?

④のようにフィルターなしで撮った写真にあとからレタッチでストーリーやイメージをを加えるのも一つの方法。

「ローコントラスト」フィルターを撮影現場で試してみて、色や空気感を感じ取る。

自分が「どう」その世界を表したいかを強く意識する。ノスタルジーやせつなさ。そんなやわらかな女性的な心象風景の描写に「ローコントラスト」はうまくマッチするように・・・。

撮影者の心象風景が不思議と画像に反映してくるもの・・・とかいうとオカルトチックになってしまいますが、光選び(光と影のバランス)と画面を占める「色」の割合がその世界を形作るのではないかなと思います。今回は全体的に「さみしげな紫陽花色」の占める割合が多いですもんね。

「さみしげ」な描写をしたいのにピーカンな昼の夏空が多かったらブルーグレーの世界には統一できないと思います。

自分がここで表したいのはなんなのか。主人公と脇役と光を見たり感じたりしながら自問自答しつつ撮影しています。

ふんわりとした心象ポートレート風景には「ローコントラストフィルター」推しです。

あなただったら、「ローコントラスト」フィルターでどんな世界を表現しますか?

*モデルさんはコウくんとメイカちゃんでした!

*今回のブログは絵文字一切なし(笑)でがんばってみたオオヤマナホでした^^

最後まで読んでくださってありがとうございました。