山口勝廣の感動表現|opera 50mmF1.4 FF で撮る春・平成最後の桜景

春・桜の季節。「古来から日本人にとって桜は特別に思いいれの深い花である」と小生は考えています。在原業平は「世の中にたえて桜の名かりせば春の心はのどけからまし」と詠み、越後の良寛は桜への哀切を「散る桜残る桜も散る桜」と詠んでいます。厳しく冷たい季節から光が野に満ち小鳥たちの囀りが何処からともなく聞こえ、そこはかとなく心が浮き立つ季節に感じます。

暗く侘しい日常に耐え、明るく希望に満ちた世界を心待ちしていた思いも重なり、解き放たれ憧れのように心が弾みます。

パッと咲いてさっと散る潔さもさることながら、新入学から卒業の門出を祝うように咲く印象も強く、冬の季節からの解放感を味わえる桜は、子供から大人に至るまで全ての日本人の心を捉えて離さない花ですね。

そんな日本の「春桜景」を求めて「Tokina opera 50mmf1.4」を携えて、皇居乾通り、北の丸公園、千鳥ヶ淵、横浜から埼玉幸手の権現堂桜堤などへ足を伸ばしてきました。どの地域も桜を愛で謳歌する人々の姿が印象的です。

単焦点レンズ“Tokina opera 50mmF1.4 FF”で春爛漫を謳歌する写真散策となりました。

《皇居千鳥ヶ淵》

首都東京あってあまりにも知られている皇居千鳥ヶ淵。堀に覆いかぶさるような桜は気品高く人々を迎える。

Tokina opera 50mm 1.4   f10 1/200  ISO:100

《幸手権現堂桜堤》

埼玉幸手権現堂の桜堤。広大な菜の花の黄色が一キロにも及ぶ桜並木と共に春の一大光景を演出する。

Tokina opera 50mm 1.4   f11 1/250 ISO:100

《東郷神社》

 若者に人気の喧騒の原宿竹下通り。一歩裏に入れば静寂の東郷神社境内に見事な桜が咲き誇って。

Tokina opera 50mm 1.4   f16 1/60  ISO:100

《皇居千鳥ヶ淵》

□靖国神社側の田安門からの一方通行制限の堀沿いと違って、北の丸公園の中、石垣の上から見下ろす春の昼過ぎ時。

Tokina opera 50mm 1.4   f6.3 1/300 ISO:200

《横浜東山田公園》

□横浜都築に位置する東山田公園。八重の桜がほころび始め晴天の青空に優雅に彩を添えて。

Tokina opera 50mm 1.4   f16 1/100  ISO:100

《皇居北の丸公園》

山深い自然の中にひっそりと咲くサクラを想わせる。東京のど真ん中、江戸城北の丸の中に武蔵の面影を垣間見る。

Tokina opera 50mm 1.4   f10 1/400  ISO:100

《皇居》

皇居の堀端に一本のサクラがほころび始めた。千代田の城の石垣を背景に、来し方を思い起こしているかのように。

Tokina opera 50mm 1.4   f5.0 1/800  ISO:200

山口勝廣(ヤマグチ カツヒロ)

山口勝廣(ヤマグチ カツヒロ)

1940年生 名古屋市出身。(株)グラフ社写真部チーフカメラマンを経てフリー 1967年フォトオフィス・アルプ設立。 旅をテーマとする出版・雑誌にて活躍。 ライフワークとして、中山道という一本の街道に育まれた歴史や伝統「木曽路」の風俗、風物、御嶽信仰・山岳宗教等、木曽谷の人々の暮らしを半世紀に亘り撮影記録。木曽街道400年記念祭企画≪木曽路の祭≫を始め、写真展多数開催。 2003年4月NHKハイビジョン「公園通りで会いましょう」«木曽路賛歌»出演。 2010年「BSジャパン:写真家たちの日本紀行」「夏の水の物語」出演 第1回 岐阜県郡上八幡下殿町の盆踊り ・ 第2回 長良川沿いの伝統文化と小瀬鵜飼  2011年「御嶽信仰と里のまつり」展開催 キヤノンギャラリーS 2013年「木曽・信仰と祭り」展開催 伊那かんてんぱぱホール 各種写真コンテスト審査員歴任 • NHK八王子文化センター講師 • 木曽ふるさと大使 • 公益社団法人 日本写真家協会会員(専務理事) • 日本旅行写真家協会正会員(会長)