山口勝廣の感動表現|Tokina opera 50mmF1.4 FF で撮る木曽妻籠宿・文化文政風俗絵巻之行列
江戸五街道の一つ中山道木曽路には11の宿がある。
この木曽地域は江戸と京都の中間に位置し、東海道と並ぶ国の重要幹線道路として東西の文化や経済の流通を担ってきた。
11月23日、重要伝統的建造物群保存地区第一号指定となった、南木曽町妻籠宿で「文化文政風俗絵巻之行列」が開催された。
江戸期の面影を色濃く残す宿場内を武士や町人、飛脚、虚無僧、鳥追い姿の旅人などに扮した人々が出梁造りや卯建の上がる民家が立ち並ぶ景観の中を練り歩き、時がタイムスリップして文化文政時代に飛びこんだ印象である。
この日、溢れんばかりの観光客と写真愛好家で賑わう中、朱塗りの祝いの角樽を持つ仲人に先導され、木曽馬に乗った花嫁を中心に迫ってみた。
単焦点レンズ“Tokina opera 50mmF1.4 FF”での被写体との距離感は、常に自分の立ち位置によって呼吸を図り、常に被写体との距離を意識することになるが、圧倒的に写真愛好家に好まれるこの時代行列、大変な混雑の中狭い宿場を練るために、行列の邪魔にならないよう、注意をしながらの撮影になった。
この日を境に木曽路は一気に木枯らしが吹き、雪の舞う厳寒の季節を迎える。
《文化文政風俗絵巻之行列》
仲人の持つ朱塗りの祝いの角樽を先に立て、木曽馬に乗る花嫁が坂道を下って宿場に向かう。
Tokina opera 50mm 1.4 f16 1/200 ISO:100
《文化文政風俗絵巻之行列》
行列は観光客や写真愛好家で賑わう宿場の北から混雑を極める宿場内へと。
Tokina opera 50mm 1.4 f7.1 1/200 ISO:100
《文化文政風俗絵巻之行列》
花嫁は木曽馬の背に揺られながら道行く人に会釈、時代を超えた美しさに角隠しの花嫁の顔がさらに輝く。
Tokina opera 50mm 1.4 f7.1 1/200 ISO:100
《文化文政風俗絵巻之行列》
馬の背に揺られる花嫁と若い衆が差し掛ける赤い日除けの和傘が印象的であり、周りの大勢のカメラマンが50㎜レンズの画角に入らぬよう切り撮る。
Tokina opera 50mm 1.4 f7.1 1/200 ISO:100
《文化文政風俗絵巻之行列》
本陣や脇本陣を過ぎ、宿場内の街道を桝形の手前で馬を降り、寺下地区を仲人を先頭に昔ながらの花嫁披露行列が進む。
Tokina opera 50mm 1.4 f5.0 1/125 ISO:100
《文化文政風俗絵巻之行列》
木曽馬から降り、かつては旅籠の有形文化財、上嵯峨屋で休息をとる花嫁。上がりの間の外光に浮かぶ花嫁姿が印象的である。
Tokina opera 50mmf1.4 1/200 ISO:100