千手正教の感動表現|星空を撮る⑪

ケンコー・トキナーから4月に発売されるという星景・夜景撮影用フィルター「STARRY NIGHT」を使用する機会を頂いたので撮り比べてみた。

 星空撮影をするにあたり、日本国内のほぼ全てと言っていいだろう人工的な明かりが何処にでもある。もちろん、撮影に行く自分達が使うランタンやヘッドランプも同様です。

 このフィルターは、ナトリウム灯や水銀灯による色カブリを低減してくれるという優れものだというので自分自身で確かめてみないと気が済まない私としては、発売前に試写させて頂いた事に感謝するものです。

 さて、以下に作例を4枚。共通のデータは、下記の通りです。

レンズ:Tokina AT-X 11-20PRO DX(20mm位置/リアにLee-No.3を装着)

カメラ:CanonEOS-6DmkⅡ

三脚:SLIKライトカーボンE84 FA

リモートケーブル:ケンコー リモート90L

感度:ISO12800

露出時間:15秒

絞り:F2.8

撮影地:千葉県南房総市

にて撮影しています。

 ホワイトバランス:AWB

 ホワイトバランス:白色蛍光灯

 ホワイトバランス:AWB

 フィルター:STARRY NIGHT使用

 ホワイトバランス:白色蛍光灯

 フィルター:STARRY NIGHT使用

 郊外である事や画面の向こう側は大海原なので、ある程度は恵まれている場所なのかもしれないが、画角の左側には、市街地の光害や灯台による照明などがあり、空を明るく照らしています。最初の2枚は、ノーフィルター、後の2枚は、STARRY NIGHTを使用しています。この4枚を比べて頂けると分かりますが、明らかに人口光のカブリが低減されています。天の川の写りも良くコントラストも上がっている様に感じます。

 4枚ともJPEG撮って出しでレタッチは何もしていません。

 最後に2枚を比べて下さい。

 撮影データは、前の4枚と同様です。WB等は、4枚目と同じです。

 天の川が昇ってきたタイミングで撮影しましたが、この後、雲が湧き15分後には撮影終了でした。。。

 上記画像をRAWでも保存していたので、これをDPPでTIFFに変換し、レベル調整・彩度調整・トーンカーブを使っての簡単なレタッチを施した1枚です。

 

それでは、また。

皆さんも満天の星空の下へ撮影に出掛けてみて下さい。

千手正教(せんしゅまさのり)

千手正教(せんしゅまさのり)

1965年、千葉県君津市生まれ。(同・富津市在住)。 沖縄県石垣島に魅せられ、現在「沖縄県石垣市」と「千葉県富津市」の二拠点活動をする自然科学分野のカメラマン。主に天体写真を得意とする。 ここ数年は地方創生に関わる官公庁からの依頼も多く、自然写真と観光PRを融合とした情報発信にも力を入れている。今年は、石垣市・富津市に加えて徳島県美馬市にも活動の場を広げている。また、千葉県や沖縄県のリゾートホテルでの星空ガイドや教育機関のプラネタリウムでは、番組制作~投影~解説までの一連の業務を請ける一方、千葉県市原市にあるFMラジオ局で毎週木曜日に二時間の生放送のワイド番組を長年にわたり務める人気パーソナリティとしても有名。飽きさせない語り口が人気となっている。