千手正教の感動表現|星空を撮る⑦
皆さん、新年あけましておめでとうございます。
今年も「ケンコー・トキナー写真ブログ/星空撮影ブログ」を宜しくお願い致します。
星空を撮ってみたいと思っていらっしゃる方が、私のブログを見て頂き、少しでも参考になれば嬉しく思います。
2019年最初の投稿は、ハイブリッド電動雲台 SLIK ASTRA ECH-630での撮影時のセッティングについてとSAMYANG 85mmF1.4 AS IS UMCによる作例です。
星空を撮る①に簡単に紹介はしていますが、今回は「設置について」です。
撮影ポイントに到着したら三脚にASTRA ECH-630(別売の微動雲台SMH-250を併用すると容易に設置が可能になります。)
ECH-630本体を北に向けます。コンパス/方位磁石(スマホアプリでも可)で大まかに北に向けます。次にSMH-250などを使って、撮影地の緯度と同じ角度に合わせます。この時に角度計やスマホアプリの高度計などでも大丈夫です。
北極星を確認出来ない場所での撮影では、ここまでのセッティングでも広角レンズなら大丈夫です。
電源は、単三乾電池4本でもいいですが、私は、長時間稼働させっぱなしにする事が多いので、モバイルバッテリーを使用しています。撮影中に電池切れにならない様に新しい電池を使用する様にすると良いです。電池が古かったりすると十分に追尾してくれなくなる場合も考えられます。それを回避する意味でもモバイルバッテリーを使用するのが良いかも知れませんね。
空が暗くなり北極星が見える様になったら北極星を使って更に正確に合わせます。
北極星を探すには、一般的に「北斗七星(おおぐま座)やカシオペア座から探す」のが便利です。
ECH-630には、V時にカットされた部分もありますが、実際には「のぞき穴(大)」を覗きながらその中心に北極星が見える様に微調整します。
先に記している方法で大まかに北極星の方向にセッティングされていれば、のぞき穴(大)の中に大体入っている筈です。
標準・広角系のレンズなら、ほぼこの方法のみで撮影しても問題ありません。のぞき穴(大)と記しているという事は、のぞき穴(小)もありますが、星空の下での撮影に慣れていないと暗い中での作業になりますので、ちょっと難しいかもです。
撮影中は、画像の様な感じになります。
作例を見て頂ければ分かりますが、のぞき穴(大)のみを使ってのセッティングでも十分だと思います。但し、この方法やECH-630での望遠系のレンズでは、少々不安にもなりますので、その際には、スカイメモSやケンコー赤道儀SEⅡなどを使用する事をおススメします。
オリオン座の散光星雲
オリオン座の三ツ星の下にあるのは、有名なM42&M43(オリオン大星雲)です。
左側を半円状に写っている赤い星雲は、バーナードループといいます。
三ツ星の一番左の星「アルニタク」の下には、IC434(通称:馬頭星雲)が、上にはNGC2024(通称:燃える木)が写っており、そのやや左上には、M78反射星雲も写っています。
撮影データ:
レンズ:SAMYANG 85mmF1.4 AS IF UMC
カメラ:CANON EOS-X7i(LPR-N装着)
赤道儀:SLIK ECH-630
撮影地:千葉県南房総市
露出時間:総露出30分/ISO3200 恒星時追尾
皆さんも是非、ECH-630を使ってみて下さい。
説明用画像撮影の共通データ
カメラ:SONY-α7R
レンズ:Tokina-FiRIN 20mm F2 FE AF
三脚:SLIKライトカーボンE84 FA
リモートコントローラー:リモート90L
それでは、また。
皆さんも満天の星空の下へ撮影に出掛けてみて下さい。