光川十洋の感動表現|展覧会会場を記録する
展覧会の会場を記録したい時があります。作者と会場の許可をいただいて、人を入れないで仕上げてみたいものです。とくに、作品がどう配置されているのか、展示状況を記録として残るように写真で撮って、作者に差し上げてみてはいかがでしょうか。鑑賞者もいるので、三脚やフラッシュは遠慮し、手持ち撮影で試みました。会場の照明の種類がいろいろありますので、RAWでの撮影が重要となってきます。
東京の画廊は、奥行きがなくて後ろに下がれない場合があります。広い視野での1枚を撮る前提があるので、超ワイドズームレンズはとても助かります。
個展会場では、作者が各種資料を同時に展開していますので、同時に撮影をしてみます。壁面が淡いアイボリー色なので、プラス補正が大切です。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:23mm 絞り:F/9 シャッタースピード:1/30秒 ISO感度:1250 +2/3補正
同じ場面をフルサイズの17mmで撮影すると、画角が104度の超広角によって、会場全体の広さを表現できます。同時に、照明の状態の記録にもなります。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:17mm 絞り:F/9 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:1250 +1/3補正
過去の作品集などが閲覧できるコーナーにたくさん並べられていても、17mmなら1枚写真に収めることができます。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:17mm 絞り:F/6.3 シャッタースピード:1/30秒 ISO感度:1250 +2/3補正
細長い受付の場所でも、全体の関係がよくつかめるアングルが撮れます。超ワイドレンズは、被写界深度が大きいおかげで、手前から奥まで描写が可能です。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:17mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/50秒 ISO感度:1250 +2/3補正
緻密な線で表現された作品の雰囲気を記録します。垂直線が正しく出るカメラの角度にします。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:29mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/30秒 ISO感度:1250 +2/3補正
コンクリート仕様の階段での展示がありましたので、垂直を意識した構図にまとめます。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:17mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/25秒 ISO感度:3200 +2/3補正
この画廊の照明の仕方は、スポット光を活かした展示です。撮影画像を見ると、コントラストが強く出ますので、目で感じた雰囲気になるように、RAW現像で補正します。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:17mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:1600 +1/3補正
コンパクトに整理された狭い空間を1枚の写真で記録できました。照明の色温度が低いので、RAW現像で見た感じを再現します。
◎使用レンズ:Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
焦点距離:17mm 絞り:F/9 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:1250 +2/3補正
◆ご参考
『1点の作品をしっかり撮影する時は』
①作品全体に均一な照明を施す。
②作品横に、カラーチャートを添える。(正しい色再現の確認用)
③三脚、レリーズの使用
④RAWで撮影
⑤RAW現像後、画像ソフトで、矩形再現、収差除去を行う。
◆桑原盛行氏略歴
日本大学芸術学部美術学科造形専攻卒業。シェル美術賞展一席受賞、世田谷美術館など、数多くの美術展出品。銀座・南画廊、上田画廊、かねこ・あーとギャラリー、gallery a-cubeなど、精力的に個展を実施。大原美術館、国立国際美術館、和歌山県立近代美術館などにコレクション。
◆協力:桑原盛行氏・「gallery a-cube」(東京都渋谷区松濤2丁目)
・「gallery a-cube+」(東京都渋谷区松濤1丁目)・「Bohemian’s Gallery」(東京都千代田区神保町)
さいごに……
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