水咲奈々の感動表現|「SOL 45」でモノクロ・ポートレート

レンズベビー「SOL 45」はティルト機能があるので、構図の中央以外にピントを合わせることが簡単にできます。スナップで使いやすい小型軽量のレンズですが、ポートレートで使っても楽しいレンズなんです。今回は、モノクロでのポートレートをお送りします。3枚の写真でストーリー性が出るように並べましたので、上から順にご覧ください。

D850 1/50秒 F5(相当) +1.3EV ISO100
モノクロ写真はカラー写真よりも見る人の想像を掻き立てる作用があります。「SOL 45」のふんわりボケ感がそれに輪をかけて全体をドリーミーにしてくれました。モデルさんの名前(蒼乃ありすさん)にちなんで、不思議の国に誘い込まれるようなイメージにしました。

モノクロは、明暗の差が激しい天気のときのほうが格好のいい写真になりやすいのですが、撮影日は雨がちらほら降るような曇り日。太陽でつけられないコントラストを裏路地の雑多なモノたちに補ってもらいました。

D850 1/200秒 F5(相当) ISO6400
ぐっとかがみこんで覗き込まれるようなポーズは、直立状態よりも自分に近付いてくるような感覚が強くなります。モデルさんの目力といきなり近くなる距離感で見る人の「ドキッ」を誘導します。

地下駐車場で、自宅のイルミネーションなどで使うLEDライトを左右のスタンドに絡ませて撮影。線と線の間に目を配置して、ライトとモデルの距離を適度に取ることで光源をボカしています。

D850 1/30秒 F5(相当) +1.3EV ISO250
リアルとアンリアルの境い目のイメージは、カラーよりもモノクロのほうが作りやすいです。アンニュイな表情を活かすために、ほんの少しだけブレさせています。かっちり撮ってしまうと不思議感が無くなってしまうので、ピントは合わせたうえで、シャッタースピードを少し遅くして現実感を無くす遊びも楽しいですよ。


モデル:蒼乃 ありす