國政寛の感動表現|寒い季節にはベランダガーデンで花マクロ撮影を楽しもう!
今年も残りわずかになりました。
バタバタと忙しい時期、なかなか撮影に行くこともできませんよね。
おまけに寒いからあまり外に出たくないし、植物園に行っても花が少なくて撮るものもないし……。と、ついつい撮影から遠ざかってしまいがちです。
でもマクロ撮影だったら、遠くへ出かけていかなくても大丈夫!
自宅のベランダやガレージなどのちょっとしたスペースで撮影することができるんです。
早速、市場の生花店でいくつかポットの花を買ってきました。
こんな感じに寄せて撮影してみます。
ベランダなどは狭い上にいろいろ物が置いてあるので、どうしても背景にごちゃごちゃと写り込んでしまいがちです。
でも、マクロレンズで思いっきり寄ってアップで撮ればそんな背景を気にする必要もありません。
ピンクのシクラメンです。
花びらのカーブが魅力的だったので、その部分だけで構成しました。
これなら背景に何があろうと関係ないですよね。
お次は、黄色いユリオプスデイジー。
黄色い花の後ろに、ピンクのシクラメンや赤いポインセチアを置いてあたたかな色の背景を作ってみました。
撮影した時の状況はこんな感じです。
ポットや植木鉢の花なら、自分の好きな場所に置いて思いどおりの背景を作ることができるのがいいですよね。
また、次の写真のようにレンガなどを台にすれば、高さの調節も自由。
背景の入り具合を見ながら、高さや位置を自分の好みに調節できるんです。
同じユリオプスデイジーを別角度から。
背景の花は、ピンク色のジュリアンに置き換えました。
ちょっと茎の部分が邪魔な感じです。
そこで、シクラメンのポットを手前に置き、前ボケにして茎を隠しました。
このようにして、前ボケも思いのままに作り出せます。
こちらはちょっと寂しげに佇むシクラメン。
黄昏時の色づいた陽射しが背景……ではありません。
この背景、何だと思いますか?
正解は、ラティスの柵と黄色い自転車でした!
ベランダに置いてあるものを邪魔だと思わずに上手く取り入れると、こんな雰囲気の写真も撮れてしまいます。
そしてもうひとつ、ベランダガーデン撮影の強力な武器があるんです。
それはじょうろ。
お花たちには日々、水やりしますよね。
そうすると、水滴がいっぱい付きます。
もうおわかりですね。そう、滴撮影のチャンスです!
鉢植えの花だったら、滴の中に他の花を写し込むのも簡単。
ファインダーで写り込みの様子を見ながら背景にある花を動かせばいいんです。
あるいは、滴の付いた花自体を動かして角度や背景の入り方を変えてもOK。
ポットや植木鉢を動かす際、せっかく付いた滴を振動で落としてしまわないように注意してくださいね。
もし滴が落ちてなくなったり、どうやってもちょうどいい場所に滴がつかなかったら、もう一度じょうろでサーッと水をかけてやりましょう。
ただし、何度も何度も水をやりすぎないように!
花だって飲みすぎるとお腹を壊しますから、ほどほどで(笑)
そして、陽の当たる一角があれば、水滴をまとった花を置いてみましょう。
陽射しを浴びた花を背景にして手前に置いた花を逆光側から撮ると、背景の花に付いた水滴が光にキラキラ反射して円ボケを作り出してくれますよ。
いかがでしたか?
寒くて外に出たくない季節でも、マクロレンズがあればこうして花写真を楽しむことができるんです。
ぜひ皆さんも、ベランダガーデン撮影を楽しんでみてくださいね!