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國政寛の感動表現|「マクロレンズで秋の虫たちを思い描くイメージに撮影しよう!」

『こっそり』


~こっそり隠れて見てないで
 こっちでいっしょに遊ぼうよ~

 

花を撮影していたら、虫がひょっこり現れた!
せっかく花を撮ってるのに邪魔だなぁ……。なんて思ってはいけません!
花と虫、とっても素敵なコラボです。ぜひ一緒に撮らせてもらいましょう。

でも、虫を見つけたからといって慌ててカメラを構えたりしないでくださいね。
最初はこちらを警戒しているので、ちょっと動いただけでびっくりしてすぐ逃げてしまいます。
なので、「大丈夫だよ、何もしないよ~」って心の中で言いながら、そ~っと動きましょう。
そのときに大事なのは、虫の目線になること。
体勢を低くして、虫や花たちと目線の高さを合わせます。
そして花になったつもりで、しばらくその場でじっと周囲と同化してみてください。
そのうち虫くんも「な~んだ、こいつも仲間か」って感じで一緒に遊んでくれるようになりますよ。

AT-X M100 PRO Dは焦点距離100mmのマクロレンズです。
虫を撮るときは、逃げられないように少し離れた場所から撮ることが多くなります。
すると100mmではあまり大きく撮れないので、ちょっと物足りなく感じることも。
そんなときは、APS-Cのカメラを使って撮影しましょう。
焦点距離が約1.5倍に伸びて、150mm前後の望遠マクロのように使えますよ!
先ほどのセセリ蝶の写真も、APS-Cのカメラで撮影しました。

ところで、蝶やミツバチ、トンボなど、飛んでいる虫を撮るのは大変ですよね。
動きが速いのでカメラで追いかけようとしてもとても追いつかない。
ましてやピントを合わせるなんて無理無理……。

でも諦めるのはまだ早い!
虫たちの動きをよ~く観察してみましょう。
すると、だんだん行動パターンが見えてきます。
蝶もトンボも、一旦飛び去っても何度も同じ花に戻ってくることがあります。
「次はまたこの花に来るはず……。」と先読みしてピントを置いて待ち構えていればバッチリ撮れますよ!

可愛い虫をマクロで撮っていると、ついつい寄って大きく撮りたくなってしまいますね。
でもその虫をどんなふうに撮りたいのか?
それによって写す大きさにも工夫が必要なんです。

『見たな~!』

~鋭い眼光突き刺さる
 僕も負けじとにらめっこ~

花の葉や蔓が密集しているところにまぎれて、カマキリがこっちをじっと睨んでいました。
カマキリは気が強いのか、多少近づいてもすぐに逃げ出したりはしません。
ここは思い切って寄って撮ってみました。
こうして大きく撮るとカマキリらしい迫力が出ますよね!
さらに少し下から見上げるように撮ることで、威圧感が増すような構図にしています。

一方、小さな可愛いセセリ蝶。
こんな子は、やっぱり可愛く表現したいですよね。
そう思ったら少しカメラを引いて、画面の中で小さめに配置しましょう。

『こんにちは』

~つぶらな瞳でごあいさつ
 一緒に遊んでくれるかな?~
 
小さく写すことで、可愛らしいイメージが表現できました。

このように写す大きさによって、可愛いイメージにしたり、迫力あるイメージにしたり、撮りたいイメージに合わせた表現ができるんです。

『新しい空』

~古い自分を脱ぎ捨てて
 心ワクワク羽ばたいた
 新しい空に向かって~

木の枝にセミの抜け殻を見つけました。
小さく配置することで、夏の終わりのちょっと寂しい気持ちを表現しています。
それと同時に、背景の空間に円ボケを入れて、このセミが大きな世界へ飛び立っていったワクワク感も表現したいと思いました。
このように、光の円ボケは希望だとかワクワク感を表現するのにぴったりです。

『羽ばたこう』

~明日の空へと
 羽を広げて~

こちらの黒いアゲハ蝶。
正面から撮りたいところですが、残念ながらこっちを向いてくれません。
そこで、蝶の向いている方を大きく開けて円ボケを入れ、これから大空に飛び立っていく姿をイメージしています。

『おとぼけくん』

~とぼけた顔したお調子者が
 いたずらしようとほくそ笑む~

寝っ転がって撮影していると、バッタ君がこちらを見ているのに気づきました。
ちょっととぼけた感じで愛嬌のある顔ですね。
やはりバッタ君は、この愛らしい表情を活かした撮影をしたいもの。
真正面から捉えて背景や体までボカし、表情に視線が集まるようにしています。

これからの季節、花だけでなく虫たちも元気に動き出します。
この機会にいろいろな虫たちの表情を撮ってみませんか?