國政寛の感動表現|マクロ撮影にぴったりな三脚とは?

マクロレンズで最短撮影距離近くで撮影する場合、被写体が拡大される分、手持ちだとブレやすくなります。

ピントの合わせもシビアになりますので、やはりマクロレンズで撮影する時には三脚を使ってしっかり撮影したいものです。

今回は、そんな大事な三脚のお話です。

 

一口に三脚と言ってもいろいろな種類があって、どれを選んでいいのか迷っちゃいますよね。

お店の三脚コーナーに行けば、大小様々な三脚がズラリと並んでいて壮観です。

カタログを見ても、アルミやカーボン、大型・中型・小型、3段と4段、3ウェイ雲台や自由雲台、などなどいろいろ書かれていて、一体どれを選べばいいのやら。

 

基本的に三脚は大きくて重いものが安定していて良いと言われます。

それならばと大きな三脚を買っても、大きく重く持ち運びが不便で結局撮影に持っていかなくなった……。では意味がありませんね。

例えば、 プロ用の大きな一眼レフカメラに大砲のような望遠レンズを付けてカッチリとした風景写真を撮るのならば、そんな三脚も必要になってくるでしょう。

でも、マクロ撮影だけに関して言えば、そこまでのものは必要ありません。

かと言って、旅行用の小さな三脚ではカメラレンズの重さに耐えられず、かえってブレを招くことになりかねません。

 

ではマクロ撮影に適した三脚とは、どんなものでしょう?

こういうポイントをチェックしてみてください。

 

・材質は軽くて丈夫なカーボン

・地上最低高ができるだけ低くなるもの(←コレ一番重要!)

・脚の段数

 

上記の条件に合った三脚の一つがこの「SLIK ライトカーボンE84」です。

名前の通りカーボン製で軽く、縮長(三脚持ち運び時の長さ)も555mmとコンパクトなので、電車での持ち運びもそれほど苦になりません。

 

上記の写真は、普通に三脚の脚を開き、脚を伸ばさず一番低いアングルにセッティングした場合です。

これではもっと低い位置の花を撮りたい場合には使えませんね。

でもご安心下さい。

この 「SLIK ライトカーボンE84」なら、 地上最低高が290mmまで低くなるのです。

その仕組みがこれ。

センターポールをくりくり回していくと……2つに分割されてしまいました。

壊れたわけではありませんのでご安心下さい。

こうすることで、短いセンターポールとして使用できるのです。

とは言え、これだけでは三脚の高さは変わってませんよね。

実は、脚の付け根にあるスイッチをカチッと引くことで、通常よりも大きく脚を開くことができるようになるのです。

脚の開脚角度は三段階で、一番開くとここまで低くすることができます。

これで、低い位置に咲いている花も楽々撮れるようになりますね!

 

こちらは通常の高さからちょっと見下ろして撮った写真。

そして低い位置に三脚をセットして撮った写真。

虫も花も真横から見るアングルになり、まるで虫の目線で世界を見ているようです。

 

こちらも通常の高さで撮った写真です。

そして低い位置に三脚をセットして撮った写真。

花を見る目線の高さも変わりますが、同時に背景の花の入り方も変わるのが分かると思います。

このように、目線を低くすることで背景に変化を付けることもできるのです。

 

脚の段数についてですが、一般的には、3段と4段があり、どちらでも好みで構いません。

同じクラス(脚を伸ばしたときに同じぐらいの高さになる)の三脚なら、3段より4段の方が足の長さは短くなります。

つまり足が短い分、4段の方が脚を開いた時により低くすることができ、またより狭い場所で使用できるということなんです。

こういった点から、マクロ撮影をメインに考えるなら、4段の三脚をお薦めします。

 

最終的にどのぐらいの大きさ重さの三脚がいいのかは、使用している機材によっても変わってきます。

ケンコー・トキナー(SLIK)のサイトでは使用機材を選択すると適した三脚の一覧が表示されるページがありますので、そちらも活用してどの三脚がいいか確認してみてくださいね。

 

そして三脚選びでもう一つ大事なのが、カメラを乗せる雲台。

これについては、次回お伝えしたいと思います。