千手正教の感動表現|星空を撮る⑭

 

今回も沖縄関連での繋がりで沖縄県島尻郡南大東村「南大東島」に行ってきました。この島には、昨年10月に沖縄観光コンベンションビューローの仕事で初めて行ったのですが、それに続いての二度目の訪島となりました。

今回、三脚3本(うち、赤道儀共用2本)とTokinaレンズ・SAMYANGレンズを数本持って3泊4日の撮影旅です。(実際には、4泊5日になりますが)

6月6日の夕方、羽田空港からJAL925便で那覇空港に入り、那覇泊港にあるホテルに前泊して、翌7日RCA861便で南大東島に渡りました。前回と同様にホテルよしざとさんにお世話になる事なっていたので、空港まで迎えに来て頂きました。

空港からホテルまでは、送迎の車で10分弱で到着です。

昼前にチェックインとなったので、昼食後、ホテルで車を借りて、同行した君津天文同好会の西村副会長さんとロケハンで島内を徘徊をして夜に備えました。私は、リピートでしたので、西村さんを島内観光へご案内。。。

 

 

 島の一番高い場所に展望台があり、島をぐるりと見渡す事が出来ます。画像は、定番の風景で南大東島を紹介する書籍や番組では、ここからの1枚(1カット)は外せない場所だそうです。

 

さて、肝心の星空ですが、私の経験上(とは言っても福島県から南にしか行った事が無いですが)日本で一番暗い宙に出逢える地だと思っています。波照間島や他の離島と比べても視界に入る範囲に人口が1万人を超える街が無い。(波照間島は、石垣市が見えるし、多良間島は、宮古島市と石垣市の両方が見え、その光害が届いている。)

南大東島の集落は、島の中心部に集中し、クレーターの様な地形の窪んでいる平地にあり、少し小高くなっている地にサトウキビ畑が広がっていて、海岸線に撮影地となる場所があります。低空に雲が残ると街中の灯りを反射しますが、快晴または集落に靄が出ると真っ暗になります。この日も月明りがある時間は、光害の様なものが気になりましたが、快晴時には全く気になりませんでした。

ホテルから一番遠い撮影ポイントまで行っても約10分で到着。もちろん、日中の下見と徘徊が重要ですね。ホテルから撮影地にピンポイントで向かえますから素早く撮影地入りして、撤収後もホテルへ戻る時間も僅かです。

 

薄明が終わり、南の空に南十字星を撮影。しっかりと肉眼で存在を確認できる宙。日本から低空に見える星座ですが、この地は周辺の暗めの星も良く見えます。

 Tokina-opera16-28mmF2.8FF(28mm)/Canon-EOS6D-HKIR

 

 いて座付近~わし座付近の天の川

 画像右上の明るい星は「木星」で、中央付近の明るい星は「土星」です。左側の明るい星は「アルタイル(わし座の1等星/彦星)」です。この夏は、天の川の中に明るい惑星が2つあるので賑やかです。

 Tokina-opera16-28mmF2.8FF(28mm)/Canon-EOS6DmrakⅡ-SEOSP4

 

 夏の大三角と天の川

 画像右手の明るい星が「アルタイル(わし座の1等星/彦星)」です。左上の明るい星が「ベガ(こと座の1等星/織姫星)」です。そして、左下の明るい星が「デネブ(はくちょう座の1等星)」となります。しっかりと織姫星と彦星の間に広い天の川が流れているのは分かります。

 Tokina-opera16-28mmF2.8FF(16mm)/Canon-EOS6DmrakⅡ-SEOSP4

 

 撮影風景と天の川のコラボ

 東屋の上にしっかりとさそり座が、その存在をもうアピールするかの様に写っています。関東よりも約10度高度が高いので、さそり座が良く写ってくれます、そして、そのさそり座の毒針の辺りを流れる濃い天の川が低空にある雲の隙間にも見えています。

 Tokina-opera16-28mmF2.8FF(17mm)/Canon-EOS6D mrakⅡ

 

 上記の撮影風景と同じ方角を撮っています。東屋のベンチに座っているので、東屋が写っていません。

 

 その反対側(北側)には、駐車場があり、ここに機材を設置していました。

 友人カメラマンと2人で6セットをここに設置して撮影していました。

 

 撮影地の北側の景色を。

 

 

島内には、気象台もあり、見学が可能です。事前予約を入れておくと説明をしてくれる時もあるので、興味のある方は是非に。

 

空港の送迎デッキは、なかなか面白い作りと言うか形になっており、ここを撮影に来る方も多いとの事。ロビーは、清潔感があり、広くて明るいです。お土産物店や観光案内所を兼ねたCaféもある。

 

 

機材データ

 風景等(レンズ)

 ・Tokina-opera16-28mmF2.8FF

 ・Tokina-opera50mmF1.4FF

 ・SAMYAGN-AF14mmF2.8EF

 風景等(カメラ)

 ・CANON-EOS6D

 ・Canon-EOS6DmrakⅡ

 

 

南大東島での星空撮影にあたり、様々な協力をして下さった皆様、ありがとうございました。

・沖縄観光コンベンションビューロー/喜久村旬様

・南大東村観光協会/桃原祥子様

・ホテルよしざと/吉里英利子様

・JALスカイエアポート沖縄/村吉睦美様

・君津天文同好会/西村亮一様

(敬称を略させて頂きました。)

大変お世話になりました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

今回の撮影に関する詳しい事や滞在中の画像などは、いつもの様に…私のFacebookに掲載してありますので、宜しければ参考にして頂けると幸いです。

 

 

 なお、今回の撮影でのレポートは、これが全てではないので、次回に続きます。

 次回は、SLIK-ASTRA-ECH630で追尾したさそり座付近の散光星雲の画像をお届けしたいと思います。

 

それでは、また。

皆さんも満天の星空の下へ撮影に出掛けてみて下さい。

 

千手フォトオフィス・千手正教

千手正教(せんしゅまさのり)

千手正教(せんしゅまさのり)

1965年、千葉県君津市生まれ。(同・富津市在住)。 沖縄県石垣島に魅せられ、現在「沖縄県石垣市」と「千葉県富津市」の二拠点活動をする自然科学分野のカメラマン。主に天体写真を得意とする。 ここ数年は地方創生に関わる官公庁からの依頼も多く、自然写真と観光PRを融合とした情報発信にも力を入れている。今年は、石垣市・富津市に加えて徳島県美馬市にも活動の場を広げている。また、千葉県や沖縄県のリゾートホテルでの星空ガイドや教育機関のプラネタリウムでは、番組制作~投影~解説までの一連の業務を請ける一方、千葉県市原市にあるFMラジオ局で毎週木曜日に二時間の生放送のワイド番組を長年にわたり務める人気パーソナリティとしても有名。飽きさせない語り口が人気となっている。