齋藤千歳の感動表現|ぐるぐるぼけと周辺光量落ち、さらにソフトフィルター効果で近所の林を神秘の森に変化させる7種のソフトフィルターとLENSBABY Burnside 35

みなさん、撮ってますか!

北海道は梅雨がないから、6月でも撮影は順調だろうと思っているみなさん、残念でした。

今年の北海道の6月は天気が悪く、気温の低い日(ストーブを着けるレベルで)が多く、かなり撮影に苦労しています。

そんな苦労をしながらも、撮影した写真は、「ケンコー・トキナー写真ブログ」やAmazonKindle電子書籍「ぼろフォト解&Foton電子写真集シリーズ」、さらには「Boro-Photoブログ」で紹介させていただいておりますので、ぜひご覧ください。


「ぐるぐるぼけ」はご存じですか?

絞り開放などで、設計の古いオールドレンズなどで、背景のぼけがまるでぐるぐると回転しているかのように描写される現象です。

かなり個性的な描写なので、現代レンズではあまり発生しないのですが、発生しなくなったがゆえに、それを意図的に発生させているレンズも発売されています。

LENSBABY Burnside 35は、ぐるぐるぼけを意図的に発生させた最新レンズで、第2絞りという機構があり、周辺部のぼけと光量落ちも調整できる、非常にユニークなレンズです。

周辺部分に大きなぐるぐるぼけを発生させながら、周辺光量を大きく落とすことができるので、画面の中央部分に写真を見る人の視線を誘導しやすいという特徴もあります。

この個性的なLENSBABY Burnside 35と下記の7種類のソフトフィルターを組み合わせて、ファンタジー世界のエルフの森といった効果をねらってみました。

個性的なレンズ描写と、それぞれのソフトフィルターの組み合わせをぜひご覧ください。


フィルターなし

PRO1D プロソフトン[A](W)

MC プロソフトン(B)N

ブラックミスト No.1

ロー・コントラスト No.1

デュート

フォギー(A) N

フォギー(B)N



フィルターなし

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:なし

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:125 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

第2絞りによる周辺のぐるぐるぼけと光量落ちの効果は最大を選択しています。背景にぐるぐるぼけが発生し、不思議な描写になっているのがわかるでしょう。



PRO1D プロソフトン[A](W)

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:PRO1D プロソフトン[A](W)

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:125 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

星景写真の撮影では、私の定番となっているPRO1D プロソフトン[A](W)ですが、このシーンでは少し効果が弱いように感じられます。


MC プロソフトン(B)N

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:MC プロソフトン(B)N

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:125 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

PRO1D プロソフトン[A](W)よりも効果が強くなっているのはわかるのですが、私がイメージしているソフト効果とは少し異なるようです。


ブラックミスト No.1

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:ブラックミスト No.1

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:125 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

ソフト効果がプラスされても、画面が白っぽくならないというブラックミスト No.1の特徴はいいのですが、ぼけが少し弱いようです。


ロー・コントラスト No.1

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:ロー・コントラスト No.1

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:125 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

逆光での撮影に向いているロー・コントラスト No.1は、このシーンではぼけの効果が弱く、私がイメージする効果が得られないようです。


デュート

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:デュート

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:125 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

ソフト系フィルターのなかでももっとも効果の弱いデュートと35mmの広角の組み合わせでは、ソフト効果が弱く、パンチが足りません。


フォギー(A) N

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:フォギー(A) N

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:160 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

名称そのままの霧のなかで撮影したような効果が得られるフォギー(A) N。不思議な森の迷い込んだようなイメージを再現してくれました。


フォギー(B)N

使用レンズ:LENSBABY Burnside 35

使用フィルター:フォギー(B)N

◎焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:60秒 ISO感度:160 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

ぐるぐるぼけと周辺光量落ち、さらに霧がかかったようなフォギー(B)Nの効果でファンタジー世界の深い森のようなイメージに仕上がりました。


LENSBABY Burnside 35の周辺光量落ちによる画面中央部分への視線を誘導する力と奥行き感の強調、そしてなにかだまされているような不思議な印象を受けるぐるぐるぼけ、このレンズで森を撮影するとおもしろいのではないかと思ったのは、LENSBABY Burnside 35使いはじめてしばらく経ってからでした。

ファンタジー世界のエルフの森のようなイメージで撮影できるのではないかと考えたのです。

LENSBABY Burnside 35を使えば、ぐるぐるぼけによる違和感と奥を見渡せない不安感、さらに周辺光量落ちで自分たちの周り以外はよく見えない深い森といったイメージが再現できると予想しました。

ただし、これだけでは、私のなかの深い霧をまとったエルフの森は完成しません。

そこでソフトフィルターの出番となりました。

比較撮影する前は、星景撮影用に普段から持ち歩いているPRO1D プロソフトン[A](W)で十分な効果を得られるのではないかと、軽い気持ちで考えていました。

しかし、実際に比較してみると、今回のように霧のイメージを付加するのであれば、フォギーがもっともイメージに近い描写になりました。

私は7種類をパソコンのモニターで観察してフォギー(B)Nで撮影したものを今回の完成形としました。

みなさんのなかでは、どれがもっともご自身のイメージに近いですか、比較検討の参考にしていただけると幸いです。

齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/

フォギー(B)N


ソフトフィルターKenkoフォギー(B)Nは霧に包まれたような神秘的なイメージを再現してくれる便利な1枚。あると撮影イメージが膨らみます。