齋藤千歳の感動表現|星・星景の定番Kenko PRO SOFTONの効果を7種のフィルターを比較して実写で確認します。

みなさん、撮ってますか!

実はこれからゴールデンウィークあたりが北海道ではサクラの季節になります。

東京あたりでは、入学式のイメージが強いサクラですが、北海道では大型連休のイメージの強い花になります。

私、齋藤千歳が住む千歳市周辺は、5月頭頃が開花の季節となりますが、道南のサクラの名所である松前や函館・五稜郭などはゴールデンウィーク直前あたり開花時期になること多いようです。

今年もそんな北海道のサクラを撮影しながら「ぼろフォト解&Foton電子写真集シリーズ」というカメラ・写真関連の電子書籍を出版していきます。


前回は、昼間の風景でケンコー製ソフトフィルター7種類を撮り比べました。

そこで今回は、星や星景写真の定番といわれるKenko PRO SOFTON-A(W)やKenko MC PRO SOFTON(B)Nを含む、下記の7種のソフトフィルターで星景写真を撮影し、比較しました。


フォギー(A) N

フォギー(B)N

デュート

ブラックミスト No.1

ロー・コントラスト No.1

PRO1D プロソフトン[A](W)

MC プロソフトン(B)N


星景写真におけるソフトフィルターに期待することは、星が光の強さなどに比例してフィルターを使わないときより大きく写ること、そして可能あれば地上の風景はぼけないことと矛盾した条件になります。

各フィルターによる効果がそれぞれわかりやすいように、同一の星と地上風景部分の山頂をアップしたものも掲載しました。

まずは、それぞれの効果をご確認ください。


フィルターなし

使用フィルター:なし

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

広角レンズでフィルターなし、30秒の長時間露光で撮影した星景写真。フィルターなしなので、山頂はシャープに描写されています。


フォギー(A) N


使用フィルター:Kenko フォギー(A) N

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

星の描写サイズはフィルターなしとほとんど変わりません。そして、山頂はソフト効果でぼけています。星景の撮影に使うメリットは感じません。


フォギー(B)N

使用フィルター:フォギー(B)N

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

よりソフト効果の強いKenko FOGGY(B)Nでは、Kenko FOGGY(A)Nと星のサイズは変わらず、山頂の描写はさらにソフトになりました。



ロー・コントラスト No.1

使用フィルター:ロー・コントラスト No.1

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

Kenko FOGGYシリーズとは異なるぼけ方、ソフト効果が得られているのがわかります。山頂はあまりソフトになりません。


デュート

使用フィルター:デュート

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

星のぼけ方はKenko LOW CONTRAST No.1と同じ傾向です。もともとソフト効果は弱いので、山頂の描写もさほどソフトになっていません。


ブラックミスト No.1

使用フィルター:ブラックミスト No.1

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

星のぼけ方はロー・コントラスト No.1などと同じ傾向です。山頂の描写はブラックミスト No.1の特徴どおり暗部が白っぽくなりません。


PRO1D プロソフトン[A](W)

使用フィルター:PRO SOFTON-A(W)

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

星は丸くにじむように大きくなり、ほかのソフトフィルターとは傾向が異なります。また、山頂の描写もKenko FOGGY(A)Nよりはシャープです。


MC プロソフトン(B)N

使用フィルター:MC プロソフトン(B)N

◎焦点距離:25mm 絞り:F/2.4 シャッタースピード:30秒 ISO感度:2000 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)


PRO1D プロソフトン[A](W)と比較しても、星は心持ち大きくにじんでいるように感じます。ただし、山頂の描写は、さらにぼけてしまいます。


星や星景を撮影する際にソフトフィルターを使って、星をにじませ、より印象的に星を撮影するのは定番の撮影方法といわれています。

また、その際に使用するソフトフィルターは、PRO1D プロソフトン[A](W)やMC プロソフトン(B)Nなどのプロソフトンが定番とされています。

私自身、プロソフトンが定番といわれているものの、それ以外のソフトフィルターでも実は問題ないのではとも思っていました。

しかし、今回ケンコー製ソフトフィルター7種類を実際に比較し、画像を拡大して検討したところ、プロソフトン以外のソフトフィルターしかないときは、星や星景を撮影するなら、フィルターなしのほうが条件がよいと感じました。

フォギー(A) Nとフォギー(B)Nのフォギー系は装着しても星の大きさはほとんど変わりません。

それどころか、地上の風景をソフトにする効果しか得られませんので、星と星景写真で使用するメリットを見いだせませんでした。

ロー・コントラスト No.1、デュート、ブラックミスト No.1は、もともと効果の弱いソフトフィルターで中望遠レンズなどでポートレートを撮影するときなどに効果を発揮するフィルターのため、今回のように広角で無限遠の星を撮影する際には、ほとんどメリットと感じる効果は得られませんでした。

結論としては、定番であるPRO1D プロソフトン[A](W)やMC プロソフトン(B)Nなどのプロソフトンだけが、星が丸くにじみ大きくなるというメリットを享受できることがわかりました。

ただし、星景写真では地上の風景もぼけてしまうというデメリットもあります。

今回の検証で私自身は、星景写真の撮影用としてはメリットとデメリットのバランスがよいPRO1D プロソフトン[A](W)を定番として使うことに納得でき、みなさんにも自信をもっておすすめすることができます。

今回は7種類のフィルターの実写画像と拡大を比較することで、定番だからだけでなく、みなさまに納得してプロソフトンを選択してもらう参考になれば、とてもうれしく思います。

また、今回の比較撮影でソフトフィルターを使った星景写真の撮影において、気になる部分を見つけたので、次回はその点を検証したいと考えています。

次回も、ぜひご覧ください。

齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/

PRO1D プロソフトン[A](W)


星・星景写真の定番ソフトフィルターKenko PRO SOFTON-A(W)は、ソフトフィルターのなかでも、特に星景写真に向いた効果を発揮します。