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國政寛の感動表現|心惹かれた部分に思い切り迫って、自分だけのマクロの世界を撮影しよう!

『きらめき』

~心ゆらめかせ
 きらめきひとつ~

バラというと春のイメージが強いかもしれませんが、秋にも素敵なバラが咲いています。
確かに春と比べるとボリュームも少なくて地味な気もしますが、そんな秋のバラたちもぜひ撮影してあげてくださいね!

とはいえ、ボリュームが少なくて密集感がなかったりすると、寂しげなイメージになってしまって撮影しにくく感じるかもしれません。
そんなときこそ、マクロレンズの出番です!
マクロらしく、心惹かれた部分だけを大きく切り撮りましょう!
これなら、ほんの数輪花が咲いているだけでも十分素敵な作品作りができるんです。

優しくやわらかな雰囲気の花びらのエッジ。
このように大きく切り取るには、最短撮影距離ギリギリまで寄りたいところ。
でもそうすると、ピントの合う範囲が狭くなりますし、ほんの少しブレただけでも大きなブレになって目立ってしまいます。
ですので、できるだけ三脚を使用してください。

でも三脚を使っても困ることがあります。それは位置の微調整が難しいところ。
マクロで大きく写すためには最短撮影距離付近でピントを合わせ、微調整はカメラ位置を動かして行うことも多くなります。
ピントの合う範囲がとても狭くなるため、ほんの少しカメラの位置を動かすだけで大きくピントが外れてしまうのです。
花に寄りすぎてしまって、ほんの少しだけ後ろに戻して……。なかなか思った位置に三脚をセットできず、何度も何度も繰り返すことも。
こんな場合に便利なのが、以前もご紹介しました「2WAY フォーカシングレール」です。

三脚の雲台に設置してフォーカシングレールのツマミを回せば、するするとレールが動いて簡単に位置の微調整ができます。
これさえあれば、何度も三脚を前後に動かして苦労せずにすみますね!

空に向かってふわふわと流れていくようなイメージで。

こちらは柔らかく波打つようなイメージでした。

このようなクローズアップの場合、どこを撮ったらいいの? と悩むかもしれません。
やはり、その花の一番綺麗なところや特徴的なところ、自分が心惹かれたところを選びましょう。
「この部分がおもしろいな」と感じたら、その部分を一番魅力的に撮るにはどうすればいいか、いろいろ吟味してみて下さい。

バラの花芯の渦巻きに注目しました。
画面いっぱいに大きく撮りたかったのですが、小さい花だったため、最短撮影距離まで寄ってもあまり大きく撮れませんでした。
こんなときには「デジタル接写リング」を使用します。
ここでは36mmの接写リングを装着して、ぐぐっと迫ってみました。

どうでしょうか?
先程の写真と比べて、かなり大きく写すことができ、より印象的な写真に仕上がったと思います。

プロペラのようにくるくる回っているようなイメージで。

クローズアップで部分を切り取るときには、動きや流れの方向性などをよく吟味して撮影することです。
そうすると単調にならず、リズム感のある作品を撮ることができます。

これもバラの花びらの一部分です。
ここまで切り取ると、もう何の花かわかりませんね。
それどころか、花かどうかすらもわからなくなっています。
よく、何の花かわかるように撮らないといけない、とか、花全体を入れて撮らないといけない、と思っている方がいらっしゃいます。
でもそのようなことはまったく気にする必要がありません。
心惹かれた部分だけに迫って、その部分だけを大きく切り取った方が、より伝わる写真になりますよ。

以上、いかがでしたか?
皆さんもぜひとことん迫って、肉眼では見えない自分だけのマクロの世界を表現してみてください!