國政寛の感動表現|マクロレンズで初夏の花、ゆりを切り撮る!

『ひらひらと』


~お花畑の波間を
 優雅に泳ぐように~

まだ梅雨明け宣言も出ていないというのに、真夏のような暑さになりましたね。
外に出るのが億劫になる季節ですが、こんな暑い中でも植物園に行けばいろいろな花に出会うことができます。
今日はそんな花のひとつ、ゆりの撮影方法についてお話します。

ゆり園に行って見渡す限り咲くゆりを見ていると、どこをどう撮っていいかわからなくなることってありますよね。
そんなときはぜひ、マクロレンズを使ってゆりに思いっきり迫ってみましょう!

◆特徴的な部分を切り取る

ではどこにどう迫ったらいいのか?
それは、特徴的な部分、自分が何かしら心惹かれた部分です。

ゆりの特徴のひとつは、優美なカーブ。
最初に載せた写真は、花びらのカーブに大きく迫ったものです。
花びら一枚だけでなく、前後の花びらやガクをボケとして取り入れてふんわりした雰囲気にしました。


こちらは花びらのフチを横から見たところです。
色のグラデーションが美しく、幻想的なイメージになっています。


こちらはしべ。
上を向いて弧を描きながら広がっていくように感じられますよね。


こちらは、花びらを前ボケにして「やく」の部分を撮ったものです。
「やく」がこそ~っと顔を覗かせているようで、可愛い子供のように思えました。
このように、自分がふと心惹かれたものがあれば、どこに心惹かれたのかを考えながらイメージを作っていくのもひとつの方法です。


こちらは花びらの付け根の部分。
ちょっと盛り上がっているところに花粉がついて、キラキラ光っているように見えました。


ゆりの花を真上から。
花びら、ガク、しべがそれぞれカーブを描いていて、面白い形になっています。
まるで歩くエイリアンのようにも見えませんか?


同じ花ですが、今度は真正面からしべを捉えました。
しべの部分だけにピントを合わせ、「やく」もボカしています。
なんだか炎の中で仁王立ちしているようにも見えますね。

◆ピントによるイメージの変化

以下の三枚は、同じ花を横から撮影したものですが、ピントを合わせる位置を変えています。


しべの部分にピントを合わせ、手前にある花びらを完全にボカしています。


こちらは横から見た花びらの表面にピントを合わせています。
花びらのフチやしべをボケに活用しました。


​​​​​​​手前の花びらの先端のみにピントを合わせました。
他の部分がすべてボケています。

このように、同じ花でもピントを合わせる位置を少し変えるだけでまったくイメージが変わるのがマクロ撮影の面白さですね。

被写体に思い切り迫ることで、平凡ではない個性的な絵作りができます。
このとき、「花全体を写さなければいけないのでは?」とか「何の花かわかるように撮らないと……」などと考える必要はありません。
自分の感じたイメージを大切に、大胆に切り撮ってみましょう!

國政寛(くにまさひろし)

國政寛(くにまさひろし)

1971年生まれ。大阪府在住。 マクロレンズを自在に操り、 光とボケが織りなす幻想的で不思議な世界を描き出すマクログラファー。 刻々と変化していく花たちの表情や、虫たちのコミカルな姿に 心ときめかせ、癒されながらその一瞬の表情を切り取っています。 「クニさんの花マクロ写真塾」主宰 日本写真講師協会(JPIO)認定フォトインストラクター サイト:Kuniphoto Works( http://kuni-hiro.com/ )

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