齋藤千歳の感動表現|絞り開放から解像度が高く明るいSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSは映り込みを意識して撮影すると水族館をもっと楽してくれる

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

サムヤンのレンズは、単焦点で高性能なのに低価格で、超広角なども多数用意されているので、星景写真などに愛用している方が多いことも広く知られています。

明るいレンズが優位な撮影シーン星景写真だけでなく、日常的な室内撮影などを含め、数多くあります。

特に絞り開放から、画面全体で高い解像力を示すレンズは、明るいF値で解像力の低下などを気にせずに撮影できるのでとても便利です。

そして、明るい単焦点レンズの力を強く実感する撮影地のひとつが、水族館ではないでしょうか。

水族館は、水槽の中のサカナなどから、水槽の外にいる我々人間が見えにくいように、水槽側が明るく、観察者側が暗くなるように設計(照明)されています。

これは、観察者が見やすいようにではなく、サカナたちから人間に姿が見えづらくすることで、サカナなどが感じるストレスなどを小さくするための工夫だそうです。

結果として、我々からサカナたちが見やすいというメリットもあります。

明るさが逆だと、我々からサカナたちが見づらく、サカナたちから我々が見やすいという状態になってしまいます。

​​​​​​​使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/6秒 ISO感度:100 露出補正:−1 2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

水族館での超広角レンズでのお約束のカットともいえる大水槽の撮影です。開放から解像力が高いので、安心してF2.0で撮影できます。





相対的な明るさの問題なので、水槽の中を極端に明るくすれば、我々の観察者側を普通の明るさにできるのではとも思ってしまいますが、それでは強烈な照明に常時さらされるサカナたちのストレスが増大してしまいます。

なので、掲載写真にもあるように、水槽はサカナたちにとって心地よい明るさに、そして観察者側は暗めが基本といえるでしょう。

今回、撮影にご協力いただいた、日本最大級の淡水魚水族館である「サケのふるさと 千歳水族館」も当然、照明は暗めになっています。

通常の室内よりも、さらに暗めの場所で動く水槽のなかにいるサカナたちを撮影するので、シャッター速度を稼ぎながら、画質が低下するのでISO感度をあまり上げたくないという撮影条件になります。

すると必然的に明るいレンズが必要になるわけです。

そして、できることなら絞り開放からしっかりとした画質で撮影できるレンズがベストといえます。

明るくて絞り開放から高画質となると、ズームレンズよりも単焦点レンズが優位になります。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:1000 露出補正:−1 2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

明るい広角レンズでの撮影なので、大きな水槽のなかをダイナミックにとらえることができました。シャッター速度も1/60秒と速く、ISO感度も1000です。



そんな厳しい条件をかなえてくれるレンズとして、今回はSAMYANG 12mm F2.0 NCS CSをセレクトし、水族館を撮影しました。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSのレンズ光学性能については、解像力、最短撮影距離、周辺光量落ち、ぼけディスクの実写チャートを使って、AmazonKindle電子書籍『SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS 機種別レンズラボ』(https://www.amazon.co.jp/dp/B07Q2LKT5D/)で詳細に解説してますので、ぜひご一読ください。

KindleUnlimitedの読み放題のサービスにも対応しています。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS はAPS-C専用レンズですが、APS-C機に装着しても画角は18mm相当と十分に超広角でありながら、絞り開放のF2.0から画面全体に高い解像力を示す優秀なレンズです。

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSを含む、超広角で水族館を撮影する際に注意したいポイントは「映り込み」です。

水槽のアクリルガラスへの反射はもちろんですが、水槽の上部の水面などへの映り込みも上手に利用すると、広角での水族館撮影はさらに楽しくなります。

使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/50秒 ISO感度:1000 露出補正:−1段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

大水槽を低い位置からあおるように撮影しました。上部の水面の映り込みを利用することで、水槽をより広く見せ、サカナの数も多く見せています。


18mm相当クラスの超広角では、どうしても水槽のなかの余計は部分まで写ってしまうことを避けられないことが多々あります。

このときに、撮影をあきらめてしまうのではなく、特に水槽上部の水面への映り込みなどを利用して、よりおもしろくみせる方法や角度はないかと探してみると水族館の撮影はもっと楽しくなると私は思っています。


使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:800 露出補正:−1段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

開放のF2.0なのでISO 800で1/80秒が確保でき、コイが止まっています。また、背景の映り込みも実像もぼけているのが確認できます。



上に掲載したニシキゴイの写真では、曲面が多用された水槽で撮影しているため、水槽上部の水面の写り込みだけでなく、水槽の横に置かれた展示されたサカナの解説パネルなども映り込んでいます。

しかし、開放F値が2.0と明るいので、近接距離のニシキゴイにピントを合わせると背景にはカラフルなニシキゴイの映り込みと適度なぼけが発生するので、ほぼ気にならない状態に仕上げることができます。

広角の明るい単焦点レンズならではの映り込みとぼけの両方を活用すると、さらに背景などをおもしろく仕上げることもできるわけです。

次の写真では、さらに積極的に映り込みを利用してみました。


使用レンズ:SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

◎焦点距離:18mm相当 絞り:F/2.0 シャッタースピード:1/25秒 ISO感度:800 露出補正:−1/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

水面スレスレを泳ぐアロワナを映り込みを強く意識して撮影しました。実像側のピントをわずかにゆるくすることで、映り込みとのくっきり感のバランスを調整しています。



最後の作例は、水面スレスレを泳ぐアロワナを映り込みを強く意識して撮影しています。

しっかりと映り込ませることで、現実離れした不思議な印象の写真を目指しました。

実像側のピントがわずかにゆるく、虚像のほうにピントがより合っているものをセレクトしたのは、実像を虚像に、虚像を実像的に見せることができればと思ったためです。

開放時のF値の暗い、レンズキットなどの標準ズームレンズなどでは、撮影難易度の高い水族館ですが、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSのような明るい超広角単焦点レンズがあれば、人間の目では意識していない映り込みなどを探しながら、これまでとは、また違った見方で、それぞれの水槽を新たな角度で楽しめるのではないでしょうか。

明るい広角単焦点を手に入れたら、星景写真もいいのですが、天気の悪い日などはぜひ水族館での撮影にもチャレンジしてみてはどうでしょうか。

齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/

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