• Top
  • 星空撮影ブログ
  • 齋藤千歳の感動表現|絞り開放から光学性能の高い明るい中望遠レンズSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSで朝の撮影をさらに楽しむ

齋藤千歳の感動表現|絞り開放から光学性能の高い明るい中望遠レンズSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSで朝の撮影をさらに楽しむ

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

2019年2月28日からのCP+2019のケンコー・トキナーさんのブースのなかにあったSAMYANGカウンターのお手伝いをするために久しぶりに上京しました。

今年のCP+は来場者数が過去最高だったといいます。

確かにSAMYANGカウンターにも多く方にお越しいただき、大盛況でした。

最後には用意していたカタログなどもなくなり、高性能なのに安いマニュアル単焦点を中心としたSAMYANGレンズに多くの方が関心を持ってくださることに感動した4日間でありました。

そんな都会から、現在の活動拠点である北海道・千歳市に戻り、最後の流氷を追いかけて、オホーツク海にキャンピングカーで行くなど、3月は非常に慌ただしく過ぎていきました。

そして、やっと落ち着いたので、私の朝日撮影の拠点である苫小牧はウトナイ湖にSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSを連れて行ったわけです。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞り開放から光学性能が高いことは確認済みなので、開放で朝のまだ暗い時間帯を安心して撮影することができます。

ウトナイ湖は、新千歳空港周辺では屈指の朝日の名所で、2019年3月20日には新展望台もオープン。

このオープンに合わせて、私、齋藤千歳の「ウトナイ湖の彼誰とハクチョウのポストカード」の販売を道の駅ウトナイ湖で行っていただいている私の写真活動の拠点のひとつになっています。

今回、朝の撮影に連れて行ったSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSのように85mmというと女性ポートレートなどを撮影するための明るいレンズという印象が強く、風景の撮影には持っていかないという方も多いのではないでしょうか。

しかも、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSはAPS-C機向けのレンズなので、画角は約1.5倍の128mm相当になります。

しかし、私は、明るい中望遠で撮影する朝の風景が結構好きです。

理由のひとつが太陽が昇る前の暗い時間帯でも、高性能な単焦点レンズなら開放からシャープなので、明るい絞りでシャッタースピードをかせぎながら、ISO感度を上げずに高画質で撮影できるからです。

掲載された画像のサイズで、どこまで確認できるかは不明ですが、掲載写真の湖の対岸付近には数多くのミズドリやハクチョウが確認できますし、空にも鳥が飛んでいます。

単純にぼけるのではなく、やや暗い条件でも高画質で撮れるのも大口径単焦点レンズの魅力といえるでしょう。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

空の低い位置が雲の覆われていたので、その雲の間から現れた太陽。雲の影響で光は弱いですが128mm相当の画角で適度な大きさに太陽をとらえられました。

もうひとつ、私が朝の撮影に中望遠レンズを使うのが好きな理由は、画面内の太陽のサイズです。

広角ズームなどで撮影していると、朝日は思った以上に太陽が小さくなります。そのため、主役の太陽の印象が弱くなることも珍しくありません。

しかし、70mmから150mm程度までの中望遠レンズだと、太陽の大きさがちょうどよく画面のなかに印象的に配置しやすいと感じるのです。

同時に中望遠ならではの適度な遠近感の圧縮効果が風景を絵画的な印象に仕上げてくれるというメリットもあります。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

太陽を左右の中心で上下ではやや上側に配置して撮影した1枚。個人的はもっともバランスがよく感じます。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

太陽を左右の中心軸状に配置するのは同条件ですが、今度は太陽を少し下に配置しました。雲がないので、空側が少し単調に感じます。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

水面の比率を増やして、太陽を左側に寄せて撮影しました。中央に配置したときと印象が異なると思います。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

今度は太陽を右側に配置しました。左右どちらに配置するかで、印象や好みも異なるのではないでしょうか。

実際に太陽の位置を変えて撮影したものを、何枚か掲載しました。

どの位置が正解というものではないと思いますが、太陽の位置で印象も異なりますし、好みに合う合わないもあるのではないでしょうか。

ただし、画面内での太陽のサイズがちょうどよく、画面内でのレイアウトの自由度が高いので、さまざまなフレーミングでの撮影が楽しめるのもSAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSなどの中望遠レンズで朝を撮影する醍醐味です。

また、レンズの性能が高いので、画面内に太陽を入れる完全な逆光撮影でも、嫌なフレアやゴーストも発生せず、画面内のコントラストも高いので、気持ちよく撮影できます。

使用レンズ:SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS

◎焦点距離:128mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/8,000秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

水面の朝日の反射がぼけているのがわかります。このぼけ方が美しいのも単焦点中望遠SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSならではといえます。

ここからは、ウトナイ湖ならではの特殊な理由なのですが、夜明けの時間帯が終わって少し気温が上がると、湖の対岸付近にいたハクチョウたちが、朝日を撮影していた我々のほうにまで近づいて来てくれることがあります。

すると、朝の光を背景にシルエット的にハクチョウたちを撮影するチャンスになります。

写真的にはすごくおいしいのですが、カメラとレンズにとっては嫌がらせといってよい条件です。

完全な逆光で絞り開放、おそらくカメラのもっとも速いシャッタースピードで、点光源の玉ぼけが大量に発生するので、フレアやゴーストはもちろん、収差による玉ぼけの色つきやコントラストの低下など、レンズとカメラにとっては最悪の条件でのチャレンジになります。

そのため、絞り開放でも高性能なレンズを使いたいのです。

SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSなどのサムヤンの単焦点レンズの多くは、その厳しい条件を満たしてくれます。

日の出前は暗く、日が出ると逆光条件という、実はレンズに厳しい朝の撮影をぜひ高性能な中望遠レンズで楽しんでみてください。

新しい発見があると思います。​​​​​​​

齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/