齋藤千歳の感動表現|自分の機材がパフォーマンスを発揮する設定を把握していますか?「SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCをおいしい絞りで楽しむ」

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

9月16日に発生した北海道胆振東部地震には本当に驚きました。

私の住む千歳市は震度6弱と、大きな被害のあった厚真町や安平町、むかわ町などに比べると震度も弱く、被害も比較的軽微でした。

それでも、これまでの人生で体験したことのない揺れに驚愕するばかりでした。

今回の地震でお亡くなりなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

また、被害にあわれたみなさまに謹んでお見舞いを申し上げます。


北海道胆振東部地震では、都道部県全体レベルで停電が起きるという予想外の被害があったため、北海道全体がたいへんなことになっていると思われている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際には停電が解消されれば、問題のない地域がほとんどです。

秋の観光シーズンの北海道行きや撮影旅行をとりやめようと思っている方は、みなさんが北海道に来て、観光にまわり、おいしいものを食べて、なまらいっぱいお土産を買って帰って「やっぱり北海道はいいよ」と伝えてくれることが、北海道の大部分に地域にとって、いちばんの応援です。

待ってますよ! ぜひいらしてください。


人生はじめての被災体験をしましたが(我が家は停電以外ほとんど被害はありませんでした)、今月も本ブログではもちろん、電子書籍「ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ」、さらには、Boro-Photoブログの制作を行っています。



使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC

◎焦点距離:20mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:100 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCのもっともおいしい絞り付近のF8.0で撮影した北海道の風景。周辺部まで高い解像力で描写されています。


前回のブログ「人間の目とは異なる表現を可能にするSAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCをとおして旅行先・ハルビンの風景を切りとります」では、SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCの開放の明るさを利用して、ぼけを多用、人間の目とは異なる印象で撮影する楽しさを紹介させていただきました。

この前回に対して、今回は「SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCをおいしい絞りで楽しむ」として、撮影していきます。


使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC

使用フィルター:Kenko ZX C-PL

◎焦点距離:20mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/100秒 ISO感度:100 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

解像力に余裕があるF8.0で撮影したので、さらにひと工夫してKenkoZX C-PLを使用。空のブルーや地上のグリーンをより印象的に仕上げました。


「おいしい絞りってなに?」という方も多いのではないでしょうか?

しらない方も多いと思いますが、実は同じレンズでも選択する絞りによって、解像力が変化します。

残念ながら、各レンズのもっとも明るい開放絞りといわれる絞りでは、もっともぼけますが、もっとも解像力が低いのが一般的です。

なので、シャープに撮影したいときには、絞るのが基本となっています。

「じゃあ、F22とか、F32とかみたいに、そのレンズで選べるもっとも大きなF値を選ぶといちばんシャープに撮れるのだね?」と思っている方もいるようですが、実はこれも不正解です。

絞れば絞るほどシャープになると勘違いされている方がいるようですが、デジタルカメラにおいて絞り過ぎは回折や小絞りぼけによる解像力の低下を招きます。


使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC

◎焦点距離:20mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/1,000秒 ISO感度:100 補正値:−1/3段 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

絞り過ぎて解像力を低下させるくらいなら、F5.6は比較的安パイといえる選択になります。ただし、開放F値が5.6というレンズならもう少し絞りたいところです。


「じゃあ、どうすればいいんだ?」という方が大部分だと思います。

多くのプロカメラマンは、解像力チャートでなくても、ビルの壁やフェンスなど細かな描写を含む風景などを各ズーム位置や絞りで撮影し、自身の機材のおいしい絞り値をそれぞれ確認しているのが一般的です。

しかし、購入前に確認するのは難しいので、解像力だけでなく収差や周辺光量落ち、ぼけの形や傾向までを実写チャートを掲載し分析したのが、ぼろフォト解決シリーズ&Foton電子写真集の「レンズラボ」シリーズになります。

SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCについては、『Foton機種別作例集190 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC 機種別レンズラボ』を出版してますので、画面中央だけでなく、周辺まで含めておいしい解像力はF8.0前後、F16以上に絞り込むと小絞りぼけが発生して解像力が低下することを把握しています。


使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC

使用フィルター:KenkoZX C-PL

◎焦点距離:20mm 絞り:F/11 シャッタースピード:3.2秒 ISO感度:100 −1/3段補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

F11までは解像力の低下が起きないことを把握していたのでF11。水面の反射を抑え、シャッター速度をもう少し遅くしたかったのでKenkoZX C-PLを使っています。


一般的にF8.0なら大丈夫とか、絞り開放から2段絞れば大丈夫とかという方もいますが、せっかくならきちんと自分で検証するか、実写チャートを掲載して傾向を解説している「レンズラボ」シリーズなどを参考して、せっかくの自分のレンズをいちばんおいしい絞りで使うことをおすすめします。

なんとなくF8.0ではF5.6が開放絞りのレンズでは1段絞っただけですし、2段絞れば大丈夫を信じるならF1.4のレンズはF2.8でいちばんおいしい絞りになるわけです。

個人的には、ちょっと大ざっぱ過ぎて信じがたいです。


使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC

◎焦点距離:20mm 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:100 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

解像力的にはおいしくないが、ぼけを発生させるにはもっともおいしい絞り開放で撮影。じつは、これもぼけの形を意識して判断になっています。


できることなら、自分の機材の解像力的においしい絞りは、自分でテストするか、実写での変化が確認できる資料で、きっちりと把握しておくことをおすすめします。

実写テストの結果、解像力という点ならSAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCはF8.0前後が間違いなくおすすめです。

しかし、F1.8を使ってぼかすときにも、私はぼけの実写チャートで確認した玉ぼけの形を意識しています。

SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCでは開放のF1.8ではまん丸のぼけが、わずかに絞ったF2.0では絞り羽根の形の影響を受けるのです。

大きなぼけを発生させるためだけでなく、ぼけの形も意識して最後の作例では、絞り値を決定しています。

画面中央付近に発生した玉ぼけをまん丸にしたかったのです。

なんとなくF8.0くらいならシャープなはずとか、ぼかしたいから単純に絞り開放ではなく、それぞれのレンズ特性をしっかりと把握しておくと、撮影時の設定を決定するときにもなんとなくではなく、確信をもって選択ができます。

また、自分の機材のパフォーマンスを十分に発揮させているという実感は、使いこなしているという自信につながり、撮影をより楽しくしてくれますので、ぜひ「いちばんおいしい絞り」で撮影してみてください。

この「いちばんおいしい絞り」で撮影するために『Foton機種別作例集190 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC 機種別レンズラボ』などの「レンズラボ」シリーズがお役の立てると幸いです。

せっかくの購入したレンズの特性を把握して、もっともおいしい条件、より性能を引き出して、ぜひ撮影してみてください。


齋藤千歳

齋藤千歳

Amazon Kindleを中心に写真・カメラ・レンズ関連の電子書籍「ぼろフォト解決シリーズ」や「Foton機種別作例集」を手掛ける電子書籍出版社。月刊カメラ誌の編集を経て、海外にてカメラメーカー関連の解説書籍や機能PR用冊子などを制作。帰国後、北海道・千歳市にて電子書籍出版社として独立。2017年は10月までに約200冊の電子書籍を出版し、70本のレンズを試写した。カメラ・写真関連の多くの情報を発信している。Facebookページはhttps://www.facebook.com/Foton.uncool/

20mm F1.8 ED AS UMC


20mmF1.8という SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCをとおしてみると旅行先に景色も違って見えます。ぜひご体験ください。