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齋藤千歳の感動表現|明るい超広角レンズでは、その特徴を理解してより効果的にぼけやパースペクティブを活用するのが使いこなしのポイント

みなさん、撮ってますか!

SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCSAMYANGAF14mm F2.8 EFを抱えて、中国はハルビンに行っていた齋藤千歳です。

天気は悪く、旅行後半は風邪を引くというなかなかの条件でしたが、何枚かの写真を撮影してきましたので、ケンコー・トキナー写真ブログや、電子書籍「ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ」、さらには、Boro-Photoブログでさまざまな記事に掲載しますので、ぜひご覧ください。

さて、今回は同じSAMYANGの14mm、SAMYANGAF14mm F2.8 FEでの室内撮影についてお話したいと思っています。

使用レンズ:SAMYANG AF14mm F2.8 FE

◎焦点距離:14mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/1,000秒 ISO感度:50 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

14mmといえば、広い風景を雄大に撮影するイメージです。特にF2.8なら掲載写真のように背景をぼかして撮影しても楽しい1本です。

撮影協力:豊頃町

超広角の14mmといえば、雄大な風景を撮影するレンズというイメージが強いのではないでしょうか。

また、35mm判フルサイズの対応する14mmで開放F値がF2.8といえば、超高級単焦点レンズというイメージなのですが、今回紹介するSAMYANG AF14mm F2.8 FEは実勢価格が91,000円前後と明るい超広角レンズとしてはリーズナブルで、現実的に購入を検討しやすいレンズになっています。

使用レンズ:SAMYANG AF14mm F2.8 FE

◎焦点距離:14mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:200 −1/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

画角の広い14mmを使えば、室内でも天井から足元までを1枚の写真に収めることができます。これをどう使うかも14mmの魅力です。

撮影協力:KANADE

さほど広くない室内でも、足元から天井までの広い範囲を1枚の写真に収められるのは14mmという超広角の魅力といえるのでないでしょうか。

SAMYANG AF14mm F2.8 FEは開放F値がF2.8と明るいので、あまり明るくない室内も三脚なしでも撮影できるシャッタースピードを確保できるのもうれしいところです。

超広角といっても、明るいので近くにピントを合わせると背景をぼかすことも可能になっています。

使用レンズ:SAMYANG AF14mm F2.8 FE

◎焦点距離:14mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:200 −1/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

先に掲載した写真のピント位置を画面手前の椅子に変更した1枚です。開放F値が明るいので14mmという超広角でも十分にぼけているのがわかります。

撮影協力:KANADE

開放F値で明るいので、超広角でありながら背景をぼかすといったテクニックも十分に使えることがわかっていただけたと思います。

しかし、SAMYANG AF14mm F2.8 FEを含む明るい超広角レンズの楽しさはこれだけではありません。

超広角レンズの大きな特徴であるパースペクティブや湾曲をどのように活用するかも、超広角レンズの特徴といえます。

次の作例では、それらをみていきましょう。

使用レンズ:SAMYANG AF14mm F2.8 FE

◎焦点距離:14mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/13秒 ISO感度:100 +1補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

できるだけ不自然にならないように配慮していますが、超広角ならでは強力なパースペクティブと歪曲が発生しています。これをどう使うかがポイントです。

撮影協力:函館・グローバルホーム

普段あまり超広角を使わない方にとっては、わかりづらいかもしれませんが、掲載した写真はそれぞれ超広角ならではの強力なパースペクティブと湾曲が発生しています。

これらはレンズの中心(光軸)に近いほど発生しにくいという特徴があります。

すなわち、画面の端にいくほど強力な湾曲が発生するわけです。

わかりやすいように画面内のクマのぬいぐるみの位置を変えたものを掲載します。

使用レンズ:SAMYANG AF14mm F2.8 FE

◎焦点距離:14mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/13秒 ISO感度:100 +1補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

クマのぬいぐるみの画面内での位置を変更しています。これによってクマの人相? クマ相? が変わっているのがわかるでしょう。

撮影協力:函館・グローバルホーム

強力なパースペクティブや湾曲が発生すると、それだけでこのレンズはダメだという印象をもつ方もいるようですが、大なり小なりレンズがレンズである限りパースペクティブの変化や湾曲は発生します。

これをどう使いこなすかが、超広角の楽しみともいえます。

掲載した2枚のクマのぬいぐるみの写真を比較してもらうとわかるように、超広角で画面の端に顔をもってくると人相が変化します。

超広角レンズでのポートレート撮影で人物の顔を画面の中心付近にもってくるのは、変形を防ぐためです。

逆にスマホのカメラなども広角レンズを採用しているためにパースペクティブや湾曲が発生します。

スマホで自撮りになれている女性たちが目が大きく、アゴがスリムに写る角度で撮影するのも広角レンズのパースペクティブや湾曲を利用しているわけです。

SAMYANG AF14mm F2.8 FEのような明るい超広角レンズは、室内でも広い画角が便利なうえ、ぼけやパースペクティブを活用して印象的な写真を撮影することができます。

ぜひ、一度挑戦してみてはどうしょうか。

使用レンズ:SAMYANG AF14mm F2.8 FE

◎焦点距離:14mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:200 −2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)

画面の端に意図して長方形のテーブルを配置することで、強力なパースペクティブを強調して撮影した1枚。超広角ならではといえるでしょう。

撮影協力:KANADE