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齋藤千歳の感動表現|絞り開放付近から解像力の高いSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは好きな絞り撮れる1本

Posted: 2019.06.26 Category: SAMYANG Comment: 齋藤千歳の感動表現|絞り開放付近から解像力の高いSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは好きな絞り撮れる1本 はコメントを受け付けていません

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS機種別レンズラボ』や本ブログなどでもお話ししていますが、SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは開放がF1.2と非常に明るい大口径レンズでありながら、絞り開放からほぼ全開性能といえる高い解像力を発揮する名レンズだと私は思っています。

このところテストしたレンズのなかでも、久しぶりのお気に入りといえる1本なわけです。

そこで今回は名玉について少し考えてみました。

 

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/3,200秒 ISO感度:100 露出補正:−1/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

湖面の毛嵐が立ち上る日の出の風景をF2.8で撮影、背景の送電塔を結ぶ電線の一部が解像しているところをご覧いただけるでしょうか。

 

昔からいわれる名玉、名レンズの条件というと、絞り開放付近ではピントの芯はありながら、とろけるようなぼけが得られて、絞ると画面全体をシャープに描写してくれる絞り値による二面性があるようなレンズというイメージが私にはあります。

しかし、実際にそのように評価される名玉や名レンズで解像力チャートなどを撮影すると、絞り開放時に収差が発生して単純に解像力が低下していることや開放F値付近を選択すると画面中央以外の解像力が低下してメインの被写体が真ん中に配置されることが多いため、シャープなのにとろけるようなぼけにみえているだけといったことも少なくありません。

そして、絞る(大きなF値を選択する)と相対的に画面全体の解像力が上がるので、開放時に比べてシャープになるといった意味で絞るとシャープと評価されていることもあるようです。

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/4.0 シャッタースピード:1/2,000秒 ISO感度:100 露出補正:+1/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

F2.0前後からSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは画面全体の解像力がほぼ変化しないので、被写界深度がどこまでほしいかで絞りを決められます。

 

これに対してデジタル時代、さらにいうなら最近のミラーレス一眼向けの高性能レンズのトレンドは「基本的に絞り開放からシャープ」といった傾向にあります。

実は、この絞り開放から画面全体に均一でシャープなというトレンドは、最近のものではなく、市販のレンズで実現されるようになったのが最近といったほうがいいのかもしれません。

明るいレンズではとくに発生しやすい開放撮影時の収差を軽減するといった工夫で画面中央はもちろん全体の解像力を確保、また同じように大口径レンズの絞り開放時に画面の四隅などで発生しやすい収差などを抑制することで、絞り開放でも画面全体の均一な解像力を確保した最新ミラーレス一眼向けレンズが設計・制作されるようになったのでしょう。

絞り開放から画面全体で均一に解像力の高いSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは、そんな現在のミラーレス一眼向けの名玉の1本といえます。

 

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

使用フィルター:Kenko ND400 プロフェッショナル

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/5.6 シャッタースピード:8.0秒 ISO感度:100 露出補正:+2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞りによる解像力の変化はほとんどないので、ND400との組み合わせでのシャッター速度とある程度以上確保したい被写界深度だけを考えてF5.6としました。

 

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSの場合、厳密にいうと絞り開放のF1.2からF1.8くらいまでは十分以上ではありますが、F2.0からF11付近までに比べて、多少画面全体の解像感が落ちる部分があります。

また、F11以降は回折や小絞りぼけで解像力が低下します。

そのため、画面全体の解像力に気を使うシーンではF2.0からF11くらいまで、さほどの神経質なシーンでないのならば、開放のF1.2からF11くらいまでは、ほしい被写界深度(ぼけてないように見える範囲)だけでF値を選択していいレンズになります。

 

 

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/1.2 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100 露出補正:+1 2/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞り開放でも画面全体の解像力が均一に高いので、画面の端の部分でピントを合わせてもピントの合った部分とぼけの部分の差が明確になります。

 

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSのように大口径でありながら、絞り開放から画面全体で均一に解像度が高いと、画面の端でピントを合わせてもしっかりとシャープに描写され、それ以外のぼけている部分との差が明確に描写されます。

これに対して絞り開放で画面全体の解像力が低下したり、中心部以外のぼやけしまうようなレンズでは、ピントの合った部分とそうでない部分の差を明確にしづらいので被写体を配置する位置を工夫するなどの対処が必要です。

現在のミラーレス一眼用のレンズは大口径であっても、絞り開放から画面内で均一に解像力が高く、絞り値によって画面内の解像力が極端に変化しない方向を目指しているものが多く、選択できるF値だけでなく、ピントを合わせる位置の選択肢も広く、ユーザーの好きな設定で思いどおりに撮影できるスイートスポットの広いレンズが増えているといえます。

 

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/2,500秒 ISO感度:100(APS-Cサイズのカメラで撮影)

マニュアルフォーカスレンズなので、線路に置きピンして被写界深度の広いF8.0で連写して撮影しています。

 

ある意味、昔の名玉は、絞り開放時などに発生する各種収差の影響を撮影者が把握し、これに配慮して、被写体を画面の中央に置いてピントを合わせたり、解像力を確保するために絞りを絞ったりと「わかっている私だから使える名玉」といった部分の楽しみもあったのでしょう。

これに対してSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSを含む現在の名玉たちは、撮影者はレンズに気を使う必要がなく、ぼけや被写界深度にさえ配慮すれば、好きなF値で好きな位置にピントを合わせて、よりどう撮るかという部分に集中して純粋に撮影できるレンズになっていると感じます。

実は、大口径でも絞り開放から解像度が画面全体に高いレンズは昔からの目標値だったのでしょうが、レンズの設計の高度化と光学材料の進化、各種収差を軽減するコーティング技術などの革新などによって、現在ではそのようなレンズを実現できるようになったということなのでしょう。

ただし、現在でもそんなわがままに応えてくれる名玉は少数派であり、数多くのレンズのなかから自分のあった名玉を探し出す必要はあるわけですが……。

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは、開放F1.2という明るさを確保しながら絞り開放から画面全体で高い解像力を発揮し、大口径で被写界深度外の被写体を美しくぼけしてくれる、撮影者のわがままに応える現在の名玉と呼べる1本だと私は思っています。

好きな絞りで、思うように撮影しても、しっかりとシャープに描写してくれるSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSをぜひ体験してみてください。

 

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伊藤宏美の感動表現|津軽鉄道の旅~前編~

Posted: 2019.06.26 Category: Tokinaレンズ Comment: 伊藤宏美の感動表現|津軽鉄道の旅~前編~ はコメントを受け付けていません

青森県の津軽鉄道に行って来ました。

津軽鉄道は、季節を狙って行きたい路線なのですが、何も無い時期に行って来ました。

 

晴れたり、曇ったりの日で、雨なら、雨ならではのものを撮影しよう。とは思うのですが、正直、晴れて欲しい!!

 

今回は、津軽鉄道に詳しい方に、おいしいもの、おすすめのお土産をたくさん聞いてから出かけたので、鉄道以外の楽しみもたくさんです。

まずは、線路沿いにずっと見て回りました。ひととおり線路を見てイメージするのです。

ところが、ふらふらと、いちど通りすぎた場所が気になって、

「おや?」っと思い、戻って確認すると、空の広く見えるのどかな風景がありました。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/500秒 ISO感度:200

解像力に優れているレンズなので、車輌を小さく端に配置しても、画像が滲んだりぼやけたりすることなくクッキリ写しだすことができました。

 

次は川倉駅です。

川倉駅は、田んぼと小さな築堤のある場所で、時間を考えて向かう予定だったのですが、

少し覗いてみたら、のどかなこの場所が気に入ってしまい結構な長い時間を過ごしました。

 

線路の先まで見ていられるので、走り行く列車を長いこと、見送る事ができるのです。

たまに、農作業をしに来る地元の方や、列車に乗りに来る方にも出会いました。

 

この駅は駅舎も可愛いのです。まだ肌寒い時間もあったので、この小さな駅舎の中でたまに休ませてもらいました。

 

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/1000秒 ISO感度:200

 

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:14mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100

このレンズの青の表現力は抜群で、上から下まで繊細で美しい青のグラデーションを楽しむ事ができます。

また、抜群の描写力で駅舎や、電球、駅名まで、レトロな雰囲気を余すところ無く表現してくれました。

 

移動して、築堤でも撮影しました。

菜の花の時期には、菜の花が綺麗ですが、何も無くても、お天気の日にはのびのびと撮影できます。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/8 シャッタースピード:1/1600秒 ISO感度:100

 

津軽鉄道は、のどかな場所で、踏み切りの渋い警鐘音や、現役の腕木式信号機やタブレット交換も見られて、

朝から晩までたっぷり楽しんでも、まだ時間が足りないくらいでした。

津軽鉄道は、四季だけでなく、イベント列車も多く、楽しみがたくさんあります。

贅沢を言うなら、住んでみたい場所でもあります。

 

そして、くいしんぼう編。

お昼ごはんは、「ラーメン定食」でした。

これが楽しみのひとつだったのですが、注意したいのは、ここは、お寿司屋さんだということです。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:16mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:2000

私の行った時間帯は、地元のおばちゃんで賑わっていました。

お寿司屋さんなのに「ラーメン定食」です。

 

まずは、セットのあっさりしたおいしいラーメンが届きます。

私は、子供の頃から「なると」が入っているだけで、ちょっとテンションが上がるのですが、

「可愛いピンクのなると!!が入っている」などと喜んでいると、ラーメンが冷めてしまうので、熱いうちにいただきました。

 

そして、なんと、ラーメンが終わってから、メインの豪華なお寿司が来るのです。

◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:2500

 

これだけ食べて、800円だったような。。。。

しかも、おいしい。

 

シャープでコントラストが高いレンズなので、つやのある食べ物をとても魅力的に写しだしてくれました。

 

鉄道を撮りに出かけた時は、なるべく地元のものを食べることに拘るのですが、ついいろいろ食べ過ぎてしまいます。

スーパーのお惣菜などで済ませる事も多いのですが、こだわりは、地元のものである事。

そうなると、道の駅などは、食の宝庫!!それを探すのもまた楽しいのです。

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齋藤千歳の感動表現|F1.2の絞り開放から本気で使える希有な大口径レンズSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSの開放絞りに酔う

Posted: 2019.06.26 Category: SAMYANG Comment: 齋藤千歳の感動表現|F1.2の絞り開放から本気で使える希有な大口径レンズSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSの開放絞りに酔う はコメントを受け付けていません

みなさん、撮ってますか! 齋藤千歳です。

今回、紹介するSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSだけでなく、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS、SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CSを数カ月に渡ってテスト、撮影していたわけですが、その高性能ぶりには感心しています。

描写の性能面での実写チャートによる結果などは

SAMYANG 85mm F1.8 ED UMC CS 機種別レンズラボ

SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS 機種別レンズラボ

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS機種別レンズラボ

でご確認いただけると幸いです。

3本のサムヤンのAPS-C専用ミラーレス一眼用レンズのなかでも、明るさと価格が頭ひとつ違うレベルにあるSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは、画質もワンレベル上の印象です。

私がこれまで数多くのレンズをテストさせてもらい、最近では経験的に「このレンズは高性能なのでは?」と期待するレンズには下記の条件があります。

・ミラーレス一眼レフ向けの専用設計であること

・単焦点レンズであること

・マニュアルフォーカスレンズであること

・レンズ側に手ぶれ補正機構がないこと

・35mm判フルサイズ用よりもAPS-C向けであること

・レンズのサイズが比較的大きめであること

メーカー純正などで最新の35mm判フルサイズ用に35mm判フルサイズ一眼レフ時代の常識とは異なった価格とサイズでラインアップされる一部レンズを除くと上記の条件を多く満たすものほど高画質であることが多いように感じます。

サムヤンのAPS-C専用ミラーレス一眼向けのレンズは、この条件をほぼ満たすものが多くなっています。

なかでもSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは、私が最上級レベルと表現する極めて高い性能を発揮してくれます。

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/1.2 シャッタースピード:1/1,600秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

50mmF1.2の開放とは思えないピントの合ったシベのシャープネス、画面手前のぼけのなめらかな美しさとすばらしい描写です。

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSが絞り開放のF1.2から解像度が高く、画面全体の四隅までしっかりと描写することを「なんで、そんなに賞賛するの? レンズなんて絞り開放からちゃんと写って当たり前でしょ」と思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、チャートの撮影などでテストをした経験のある方ならご存じでしょうが、開放F2.0を切り始めると単焦点レンズでも周辺画質はかなり怪しくなってくるレンズも多いのです。

さらにF1.4以下などの画質的にかなり危険領域といえ、画面中央の画質すらフワッとやわらかくなったり、解像度が極端に落ちたりすることも珍しくありません。

これがF1.2以下となると「もしかするとF1.2でも撮影できますよ」といったおまけレベルで選択可能なのではと思うことすらあるわけです。

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/1.2 シャッタースピード:1/2,000秒 ISO感度:100 (APS-Cサイズのカメラで撮影)

ピントの合った瞳のなかには撮影者の背後にある建物がしっかり描写されています。また、被写界深度内の毛は1本1本がしっかり解像しています。

すなわち、開放F値は明るいけど、中央はもちろん、周辺画質まで考えると基本的には少し絞って使うのがおすすめというレンズも多いわけです。

確かにSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは、APS-C専用の50mmなので、35mm判フルサイズに対応したレンズで考えるとAPS-Cはレンズの中央部分しか使わないので周辺画質についてはアドバンテージがあります。

また、35mm判フルサイズに比べると同じ焦点距離、同じ絞りなどの同条件でもぼけが大きくならないといった弱点もあるでしょう。

重箱の隅をつつくような指摘をするなら、SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS でもF1.2よりもわずかに絞ったF1.4のほうがシャープネスが向上しますし、F2.0以降のほうが画面全体の解像力がさらに安定することも事実です。

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/1.2 シャッタースピード:1/800秒 ISO感度:100 露出補正:+1 1/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞り開放でも画面全体で高い解像力が確保されていることがわかっているので、画面上部の花にピントを合わせて多くのぼけを発生させました。

せっかく開放F値の明るい大口径レンズを購入したら、もっとも大きくぼける絞り開放で撮影して、SNSやブログなどにアップしたいのが人情というものではないでしょうか。

しかし、絞り開放で極端に画質が低下するとしたら、やはりわかっているからこそ、ちょっと絞ってといった使い方になるわけです。

絞り開放で画面周辺の画質だけが低下することがわかっていれば、せっかくの絞り開放も被写体を画質の安定しやすい画面の中央にもってきてピントを合わせるといった制限を自ら課すことになってしまいます。

使用レンズ:SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CS

◎焦点距離:75mm相当 絞り:F/1.2 シャッタースピード:1/1,000秒 ISO感度:100 露出補正:+12/3段(APS-Cサイズのカメラで撮影)

絞り開放のF1.2でも画質の低下が画面全体に少ないことがわかっているので、意図して主役を画面の端に配置して撮影しています。

SAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSは、APS-C専用のマニュアル単焦点レンズとしては、少し高めの実勢価格8万円前後ですが、余計なことを考えることなく、好きなように絞り開放のF1.2を楽しめる非常に高性能なレンズになっています。

開放F1.2の大きくやわらかなぼけとピントを合わせた部分のシャープな描写を素直に堪能できる幸せな大口径単焦点レンズになっています。

APS-Cのミラーレス一眼を使っていて、レンズラインアップのなかに明るい単焦点をと考えるなら、ぜひ検討してほしい1本です。

余計なことは考えず、開放F1.2の大きくやわらかなぼけと合焦部分のシャープな描写の対比を楽しんでみてください。

齋藤千歳の感動表現|F1.2の絞り開放から本気で使える希有な大口径レンズSAMYANG 50mm F1.2 AS UMC CSの開放絞りに酔う はコメントを受け付けていません

國政寛の感動表現|たのしくマスター! マクロ撮影術!(6)ピント位置を吟味しよう!

Posted: 2019.06.26 Category: マクロ撮影 Comment: 國政寛の感動表現|たのしくマスター! マクロ撮影術!(6)ピント位置を吟味しよう! はコメントを受け付けていません

『密かな想い』

 

 

~陰からそっと

 君を想って~

 

 

 

ピントはどこに?

 

いざ花を撮ろうとしても、どこにピントを合わせたらいいのかよくわからない、という声をよく聞きます。

一般的に言われているのが、花の花芯に合わせましょう、ということ。

これはある意味正解ですが、絶対に花芯に合わせないといけないわけではありません。

どこにピントを合わせるかは、「何を」「どう撮りたいか」によって決まります。

つまり、見せたいと思う場所にピントを合わせればいいのです。

 

 

 

ピントは心の場所に

 

 

コスモスの花びらが描くカーブが面白かったので、花びらのふちにピントを合わせました。

もし花芯にピントを合わせていたら、このカーブに心惹かれたという意図はまったく伝わらなかったでしょう。

 

 

 

 

前ボケの間からちょっと覗いた紫陽花のガクの一部分だけにピントを合わせました。

花芯どころか、花すら写っていません。

でも、見せたいのはガクの部分なので、これでOKです。

 

 

 

 

チューリップの葉っぱの形が面白かったので、その部分だけを切り取りました。

こちらも花がまったく写っていませんし、言われなければチューリップとはわからないかもしれませんね。

 

 

 

このように、ピントは花芯である必要はまったくありません。

それどころか、何の花かわからなくても、花が写ってなくても大丈夫なんです。

ピントは心惹かれた場所、つまり心の位置に合わせましょう。

 

 

 

ピント位置によって見せたい印象を強める

 

 

一輪のガーベラをアップで。

花に付いた水滴に光が反射して輝いています。

でも、ピントが花のシベ部分にあるので、主役としての印象は「花」の方が強くなっています。

 

 

 

 

水滴が反射するキラキラを主役にしたいと思い、あえてピントを花芯からずらしました。

こうすることで「花」そのものの印象が薄れ、反射の円ボケのインパクトが強まりました。

 

 

 

 

ユリの花を真横から捉え、花芯にピントを。

手前の花びらが前ボケになって雄しべの部分を隠し、雄しべの先にある葯の部分を浮き上がらせました。

花全体は写っていませんが、なんとなくユリらしさは感じられると思います。

 

 

 

 

こんどは手前の花びら部分にピントを。

ユリらしさはまったくなくなって、花びらのカーブの印象だけが残ります。

 

 

 

このように、花芯にピントを合わせると、花の印象を強く見せることができます。

逆に花芯からピントをずらすと、ピントを合わせた部分の印象が深まります。

 

 

 

ピントをいろいろ変えてみよう!

 

 

ユリの花を真正面から捉えました。

ピントは前に突き出た雄しべの葯に合わせています。

マクロで最短撮影距離付近まで寄っているので、ピントを合わせた葯以外が大きくボケて、葯の印象だけが残りますね。

 

 

 

 

 

ちょっとピントをずらして、雄しべのラインにピントを合わせました。

先程の写真と同じ位置から撮っていますが、まったく印象が変わりますね。

 

 

 

 

さらに今度は、シベの根元の部分にピントを合わせました。

花というよりも、なんだか不思議な生物のようにも見えてきます。

 

 

 

おわりに

 

このように、ピントをどこに合わせるかによって、伝わる印象が大きく変わります。

何を見せたいのかをしっかり考え、ピント位置をよく吟味して撮影しましょう!

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馬場亮太の感動表現|FiRIN 100mm F2.8 FE MACROで撮る縦位置東京。

Posted: 2019.06.26 Category: Tokinaレンズ Comment: 馬場亮太の感動表現|FiRIN 100mm F2.8 FE MACROで撮る縦位置東京。 はコメントを受け付けていません

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:160

今回はTokina FiRIN 100mm F2.8 FE MACROで、カメラを縦に構えて切りとった東京の日常スナップをお届けします。というのも、宣伝になりますが、6/15(土)まで東京・中野の写真機居酒屋「tokinon 50/1.4」にて「縦位置東京 -Tokyo Vertical Postion-(www.verticalposition.tokyo)」という写真展を開催していることもありまして。。普段から仕事で人物を撮る時も、日常の街中スナップを撮るのも縦位置で切りとることが多く、これまで縦位置で撮った東京のスナップをプリントでまとめてみたのが私の写真展です。普通のギャラリーと異なり、夕方18時オープン、飲食をするという前提にはなりますが、中野のケンコー・トキナーショールームを見に来たついでにでも足を運んでいただけると幸いです。で、今回はこれに乗じて全て縦位置で撮り下ろした東京スナップをお送りします。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100

まずは地元の中野。日差しの強い日、中野通りの桜並木が作る陰と女性が印象的だったので、反対側の歩道から。桜の花がなくてもこのストリートはフォトジェニック。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100

新宿西口ヨドバシカメラのネオン。某高級ファッションブランドがこれを背景に外国人モデルで撮影していたが、東京を構成するイメージの一つだからだろう。それでも最近はネオン管の看板自体が少なくなってきてしまったが。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/12800秒 ISO感度:100

新宿大ガード前の横断歩道。縦位置で撮る時、横断歩道のストライプとそこに集う人々を入れた写真も僕のスナップの定番です。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:250

大ガード前から新宿歌舞伎町方面を望む。大きな怪獣の頭がチラッと見える、これもいつもの新宿の日常。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:320

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度:400

ガラスや鏡面に写る街の光景を切りとるのも好きで、見つけると撮ってしまう。歪みのある鏡面だと余計に嬉しくなったり。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/3200秒 ISO感度:100

街路樹の緑をフレームにして切りとった新宿景。都会感のある新宿新都心近辺も結構グリーンが多い印象だ。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/7.1 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/4.5 シャッタースピード:1/1600秒 ISO感度:100

新宿からうって変わって山手線の反対側、鶯谷で切りとった鉄道景。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/1600秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/7.1 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

鶯谷駅南口周辺にて。下町感のある場所や、東京キネマ倶楽部の入るビルなど、スナップには魅力的な場所がある。特に2枚目の壁面の起伏のある造形は、錆びも相まって味わい深くて好きな壁。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/3.5 シャッタースピード:1/2000秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/1250秒 ISO感度:100

鶯谷の日常をモノクロで。隣にターミナル駅で観光地が集まる上野がありながら、こじんまりとした雰囲気の駅舎や随所に見られる昭和感が魅力的な街、それが鶯谷。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:100

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/320秒 ISO感度:100

再び中野の近所にて。手前も後ろもボケがきれいなレンズなので、アジサイが咲くこれからの季節でも活躍してくれるだろう。

縦位置だけで切りとった東京、「縦位置東京」で今回はお届けしました。今回の写真展では望遠スナップで切りとったものが多く、FiRIN 100mmが手元に来てからはスナップでも活躍しています。写真展は終わってしまいましたが、ライフワークとして「縦位置東京」は今後も続けていきますので、またどこかで皆さまにお見せできる機会が来ることを心待ちにしています。それではまた。

◎SONY α9(ILCE-9)+FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO
焦点距離:100mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:400

中野のtokinon50/1.4店内にて。あまり広くないお店ですが、大伸ばしでプリントした写真もあります。

馬場亮太の感動表現|FiRIN 100mm F2.8 FE MACROで撮る縦位置東京。 はコメントを受け付けていません