みなさん、撮ってますか!
夏休みに行ったハルビンでも、8月の北海道でも、天候の不順に悩みながらも、電子書籍「ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ」、さらには、Boro-Photoブログの制作を行っている齋藤千歳です。
お休みに中国・ハルビンに旅行といっても、しっかりSAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCとSAMYANG AF14mm F2.8 EFを連れていきました。
その撮影の結果は『Foton機種別作例集190 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC 機種別レンズラボ』にレンズの全体の印象や性能などをまとめてさせていただきましたので、ぜひご覧ください。
今回のブログでは、20mmの超広角で明るさがF1.8というSAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCをとおして、旅行先の風景を撮るとどう見えるのか? に集中してお話をさせていただきます。
明るい超広角は、世界の見え方を変えてくれますよ。
使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC
◎焦点距離:20mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/50秒 ISO感度:200 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
朝のホテルのお約束、ビュッフェスタイルです。朝からのちょっと脂っこいセレクトでしたが、ピントの合った部分以外のぼけの発生を確認ください。
大きなぼけを簡単に発生させてくれる明るいレンズは、主役になる被写体を明確にしやすく、さまざまなシーンを印象的に撮影できます。
とはいえ、焦点距離の短い広角レンズは、日常の風景や旅先をスナップするのに向いていますが、ぼけないのが常識です。
しかし、SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCは開放F値がF1.8と広角ながら、ぼける、おかげで肉眼とは異なる印象的な写真が簡単に撮れます。
いやいや、そんなCMみたいな話と思われるのが普通でしょう。
そこで中国・ハルビンでなんでもない帰省旅行の様子を撮影してきました。
まずは、朝ご飯です。
背景のチャーハンはぼけすぎてややなんだかわかりません。
また、丸ぼけも大量に発生しています。
明るい広角レンズが朝から人間の目とは異なる印象で撮影できるのがわかってもらえたでしょうか。
使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC
◎焦点距離:20mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:100 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
大型ショッピングモールのレストランの前にいたブタくん? 向かって右側の目にピントを合わせて撮影しました。
朝のお散歩に出た際に撮影したレストランのマスコットらしいブタくん? レストランは当然豚肉系メニューの充実したお店のようでした。
拡大して画像を確認いただくとわかりますが、ピント合わせたブタくんの画面右側の目に比べて、左側の目のほうがぼけいるのがわかるレベルの被写界深度に狭さが印象的です。
いっしょにレストランに食べられ? に来ている家族? は完全にぼけ、イルミネーションの店名読めないレベルでぼけています。
それでも20mmの広角のため、背景はかなり広い範囲が入ります。
普通の広角レンズでこのような写真を撮影するときには、背景の様子にも気を配る必要があります。
しかし、明るい20mmのSAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCでは、ぼかしてしまうという手段が使えるので、撮影の幅が広がります。
使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC
◎焦点距離:20mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/50秒 ISO感度:250 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
ホテルのテーブルに置いてあった時計。テーブル面への写る込みがおもしろく感じて、背景をぼかして撮影しました。
朝の散歩からホテルに戻って気になったのが、テーブルの上の置き時計です。
どうということはない時計なのですが、テーブル面への映り込みがおもしろく感じたので、カメラを向けました。
この写真も絞りはF1.8です。
時計と映り込みはシャープに見えていますが、背景のホテルの案内冊子はほぼ完全にぼけています。
案内冊子は金文字で「○○酒店」といった印刷がされていますが、ぼかして消してしまい、冊子の形だけを写真に取り込んだわけです。
余計なものを消したいといったシーンでもぼけは撮影者に味方してくれます。
ぼけを上手に活用すれば、広い画角範囲から余計な情報を消して、見せたい部分に写真を見る人の視線を誘導することもできるわけです。
使用レンズ:SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC
◎焦点距離:20mm相当 絞り:F/1.8 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:100 +1/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
午後の散歩の際に出会ったインコ、きっとオウムではないはずです。お店の前につながれていました。
ホテルを出て、午後の散歩の際に出会ったのが、写真のインコです。
お店の前につながれた状態になっていました。
カラスに襲われたりしないのかと、勝手に心配になりながら、撮影しているとちょこまかと動き回りながら、いくつかの言葉を話しはじめました。
SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCはマニュアルフォーカスレンズなので、ファインダーをのぞきながらピントを合わせて、撮影していきます。
光学ファインダーでの撮影ですが、ピントの山は予想以上に見やすく、ピント合わせのストレスはあまり大きくありません。
それでも、ピント合わせのリスクを考えるとなにも開放で撮影しなくてもよいのではということになります。
しかし、このシーンで気になっていたので、ごちゃごちゃとした背景です。
中国の下町での撮影では、背景があまり美しくないことは多いのです。
できれば消してしまいたいというのが本音といえます。
SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCは、ぼかすことで広く写る背景をごまかすこともできるのです。
明るい広角レンズは、ぼけという強い味方がいるだけではなく、いらないものをぼけのなかに消し去ることもできます。
「写真は引き算」という方も多くいます。
私は、まだ言い切れるほどの実感はありません。
しかし、ぼかして消せるということは、引き算の方法を最初からひとつ多くもっているともいえるのではないでしょうか。
広角なのにぼける違和感、ぼけによる主役の強調、立体感の演出などなど、明るいレンズのメリットは非常に多いです。
プロを含む、多くのカメラファンが明るいレンズを好むのも、メリットの多さにあります。
もし明るさやぼけが不要ななら絞ればよいのですから。
今回のブログに掲載した写真から、肉眼とは異なる景色をとらえることができる明るい広角レンズの魅力を感じてもらうことができると、とてもうれしいです。
ぜひ、実際の効果を写真で確認いただき、SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCのような広角の明るい単焦点レンズにもチャレンジしてみてはどうでしょうか。