みなさん、撮ってますか!
目下のところ、LENSBABY Burnside 35 でなにをどう撮るべきなのかに悩む、齋藤千歳 です。
周辺ぼけや周辺光量落ちをコントロールする第2絞りを搭載した、このくせものレンズをどう攻略するかに、頭を悩ませています。
このLENSBABY Burnside 35を含め「ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ 」のレンズラボで詳細に解説していく予定です。
というわけで、徐々に春めいていく北海道で、春にしてはまだ寒いのですが……。
せっせと撮影をして、せっせと電子書籍を作っています。
ところでみなさんは、カメラに常時レンズを装着する派ですか? それとも撮影が終わるとレンズは外してボディキャップを装着する派でしょうか?
私は断然! カメラにレンズは着けたまま派です。
カメラバッグに収納しているときも、自宅の仕事場にカメラを置いているときも常にカメラにレンズを着けた状態です。
ボディキャップをするときは、「そろそろ君はしばらくお休みね」とカメラをしまい込むときになります。
だいたい新しいカメラが来たときですね。
使用レンズ:SAMYANG AF35mm F2.8 FE
◎焦点距離:35mm 絞り:F/5.6 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:200 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
いつもカメラの着けたままのなっているので、もっともおいしいタイミングでの撮影に使うのが、SAMYANG AF35mm F2.8 FEになることが多いのです。
現在では、ボディキャップレンズというと、本当にボディキャップのように薄く軽い特殊なレンズのことをいうのが正しい使い方だと思います。
しかし、私個人はボディキャップの代わりに、いつもボディに着けっぱなしのレンズがボディキャップレンズのように思うのです。
ようは、ボディキャップ代わりのレンズの略称ですね。
このボディキャップ代わりのレンズ(※以下、この記事ではボディキャップレンズと表記させてください)については、使う人それぞれのこだわりがあり、実際にいちばんよく使うお気に入りのレンズとなっているのではないでしょうか。
私の場合、このボディキャップレンズがしっくりくると、カメラ本体の活躍の機会も増えるほど重要なレンズになっています。
使用レンズ:SAMYANG AF35mm F2.8 FE
◎焦点距離:35mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:100 +1/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
軽くて小さいのに写りはしっかりとシャープなSAMYANG AF35mm F2.8 FE。ウチではEマウントフルサイズのボディキャップレンズです。
私が常用にボディキャップレンズとして、愛用するレンズには下記の条件があります。
1. 小さくて軽いこと
2. 写りがよいこと
3. 使いやすい画角なこと
4. そこそこ明るいこと
5. AFなこと
6. 安いこと
7. 見た目が悪くないこと
8. ボディとのバランスがよいこと
思う以上にボディキャップレンズの条件は厳しいのです。
1.小さくて軽いこと
当たり前ですが、いつもボディに着けたままにするレンズなので、どんなにお気に入りでも1kgを越えるようなレンズをボディといっしょにいつも持ち歩くのはお断りです。
できれば100g以下、ボディに装着しても、カメラ全体の携行性を著しく変化させないサイズであることが重要です。
2.写りがよいこと
小さくて軽いからといって、ほかのレンズで撮影したものより、画質が著しく劣るとか、後で使えないレベルの画質だと、本当のボディキャップを着けておいてレンズ交換したほうがいいので、ボディキャップレンズとしては不合格だと思います。
3.使いやすい画角なこと
極端な広角や望遠ではないことが重要です。
とっさに撮ろうと思ったら「うわぁ、そういえば超広角」とか、室内で撮ろうとしたら超望遠では、常用のボディキャップレンズには向かないと思います。
できることなら50mm前後程度の標準域か、それよりもちょっと広角が汎用性が高いと思います。
4.そこそこ明るいこと
いつも着けているボディキャップレンズは、撮影条件をレンズに合わせてあげることができません。
夜はもちろん、室内で撮影したいこともあります。
そのため、開放F値が明るいことが要求されるのです。
できることならF2.8以下が好ましく思います。
使用レンズ:SAMYANG AF35mm F2.8 FE
◎焦点距離:35mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:0.8秒 ISO感度:200 +2/3補正 (35mm判フルサイズのカメラで撮影)
風景や夜景はもちろん、人物、その日食べたものなどなど、日常のあらゆるシーンに対応できることがボディキャップレンズの条件といえます。
5.AFなこと
ミラーレス一眼カメラの進化などでAFでなくても、ピント合わせはどんどん簡単になっています。
しかし、AFにお任せでざっくりで撮影したいこともあります。
常用レンズのボディキャップレンズだからこそ、撮影者のラクをさせていただきたいのです。
そのためのAFは必須といえるでしょう。
6.安いこと
超望遠レンズや1kgを越えるような明るい単焦点レンズなどが「ハレ」のレンズであるとすれば、普段の生活で使用する常用のボディキャップレンズは「ケ」のレンズといえます。
そして、いつも着けているので、キズも付くでしょうし、落下や破損の危険性も「ハレ」のレンズに比べて高くなります。
私の場合「ハレ」のレンズも安いほうがありがたいのですが、ボディキャップレンズは、安いことが必須の条件になります。
7.見た目が悪くないこと
すでに6つに渡る好き勝手な条件を並べています。
しかし、それでも見た目の悪いレンズが嫌なのです。
いつも持ち歩くカメラがもし性能はいいけど、見た目は最悪であったら、毎日持ち歩きますか。
毎日持ち歩く、常用のボディキャップレンズだからこそ、性能はもちろん見た目もよいものを選択したいわけです。
8.ボディとのバランスがよいこと
多くの前提条件をひっくり返すようですが、装着するカメラボディとのバランスが重要です。
ポケットに入るサイズのミラーレス一眼なら、レンズはより小さい必要があります。
一方、中上級者向けのゴツい一眼レフでレンズだけ小さくしても、全体の大きさはほとんど変わらないということもあります。
見た目、デザインも含めて、カメラに装着したときの使い勝手や全体のサイズについてもバランスがよいレンズがボディキャップレンズとしては向いています。
使用レンズ:SAMYANG AF35mm F2.8 FE
◎焦点距離:52mm 絞り:F/8.0 シャッタースピード:1/1,600秒 ISO感度:100 −1/3補正 (APS-Cサイズで撮影)
35mm判フルサイズのカメラでAPS-Cモードを使って撮影すると50mm相当の画角を得られるのもSAMYANG AF35mm F2.8 FEの便利なところです。
8つもの細かな条件を満たすレンズはなかなかないのが実情です。
金に糸目をつけないなら、選択の幅はぐっと広がります。
いつも使うものだから高くてもいいだろうという考え方もあるでしょう。
ただ、問題点としては、高いレンズはだいたい重いのです。
そういった意味でも、なかなかセレクトが難しいのが、常用のボディキャップレンズになります。
個人的には、ソニー Eマウント用としては、E16mm F2.8がお気に入りだったのですが、APS-C用なので、35mm判フルサイズに対応しません。
SAMYANG AF35mm F2.8 FEは、35mm判フルサイズのEマウントに対応し、SAMYANGレンズで3本目のαシリーズ向けのAF対応レンズです。
しかも価格もかなりリーズナブルになっています。
描写性能などの詳細は
『Foton機種別作例集169 実写とチャートでひと目でわかる! 選び方・使い方のレベルが変わる! SAMYANG AF35mm F2.8 FE 機種別レンズラボ 』
SONY α7 II で撮影
監修:小山壯二/著:齋藤千歳/編:太田圭一・齋藤千歳/デザイン:Inori
価格:330円
で電子書籍にまとめましたが、基本的にシャープで使い勝手のよいレンズです。あえていうなら、少しぼけが硬い点以外、あまり気になる点はありません。
90gを切る質量と、コンパクトでシンプルにまとめられたレンズデザイン、α7シリーズなどと組み合わせるなら、とてもおすすめの常用ボディキャップレンズになっています。
35mm判フルサイズのソニーEマウント向けボディキャップレンズを探している方は、ぜひSAMYANG AF35mm F2.8 FEを候補に入れてみてはどうでしょうか。