水族館は、とても魅力的な被写体が多く、季節に合わせた演出も写欲をそそります。繰り返して訪れることにより、撮り方の工夫が出てきて、感動表現につながります。
まず戸惑うのが、水族館内は暗いこと。被写体によっては、動きがあること、近いとピント合わせが厳しいこと。三脚禁止、フラッシュ(ストロボ)禁止、という水族館が多い。その対応として考えることは、ISO感度を高くします。ただし、むやみに上げすぎると、高感度ノイズが発生するので、注意が必要です。ここで便利なのが、明るいレンズ。F2はとても魅力です。このレンズの場合、レンズ先端から約10cm位も近づいてピントが合うので、水槽内の魚をかなりアップでとらえることができます。加えて、ワイドズームなので、手前を大きくしたときでも、背景が広く入るので、状況がよくわかります。
水槽ごとに明るさも異なり、魚の大きさや、動きもあるので、ワイドズームの明るいレンズを付けておけば安心です。オートホワイトバランス(AWB)で撮影しますが、RAW現像で、自分好みに仕上げることをお勧めします。
注意したいことがあります。アクリルの表面に反射の映り込みがないか気を付けます。アクリルにレンズを直角に近づけると映り込みの防止ができます。黒い布に穴をあけてレンズを通して、撮影することも効果的です。混雑時を避け、同じ場所に長く構え続けることを遠慮して、ほかの人の観賞の邪魔にならないように、マナーを心がけましょう。
オートフォーカスを利用して、金魚の動きを観察します。特徴のある顔の正面と横顔を同時にとらえることに成功。開放値F2の効果で、背景ボケの遠近感も出ました。
◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度 1600(APS-Cサイズカメラで撮影)
マンタがエイを追いかけ始めました。シャッタースピードを速くしてぶれないようにして、ワイドズームレンズを使用しているおかげで、フレ―ミングもよく、魚の状況をキャッチ。
◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:14mm 絞り:F/2 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度 1600 +1/3補正(APS-Cサイズカメラで撮影)
愛嬌のある細長いチンアナゴが主役です。背景を広くいれてにぎやかにできるのがワイドズームレンズです。背景がわかるように、明るいレンズですが少し絞りました。
◎使用レンズ:AT-X 14-20 F2 PRO DX
焦点距離:20mm 絞り:F/3.2 シャッタースピード:1/160秒 ISO感度1600 -1/3補正(APS-Cサイズカメラで撮影)