光川十洋の感動表現|ボケを楽しむ

昨年(2016年)発売されたこのレンズは、超ワイドズームで、通しでF2というまれにみる大口径が特長です。このレンズの特長である大口径を生かして、ボケのある撮影をしてみましょう。

一般に超ワイドレンズはピントがよくあっている画像を撮りやすく、フルサイズに比べてAPS-Cサイズはさらにボケた画像を描写しにくいものです。さらに、多くのズームレンズの開放値が3.5などのように絞られた状態のため、撮像素子(イメージセンサー)に届く光の束が狭くなりますので、被写界深度が深くなりがちです。よって“広角レンズでボカす”という発想が出てこない考え方でした。被写体に近づいても画角を広くとらえられることは、主題を明確にするとともに、背景の描写にも役に立ちます。

ボケを生かすようにするには、対象に近づいて、絞りを開けます。とくに開放値を使用する場合は、MF(マニュアルフォーカス)にして、目でしっかりとピントを合わせることが大切です。AF(オートフォーカス)とMFの切り替えは、ワンタッチフォーカスクラッチ機構となっており、フォーカスリングを前後にスライドするだけで切り替えられます。

今回は、写真愛好家の多くの人が撮影する小さな花を追ってみました。たくさん花が咲いていると、全体的に撮影する場合が多いのですが、このレンズの特色を生かそうとすると創作的な気持ちになります。そして「感動表現」につながっていくことを実感いたしました。そのレポートをご紹介します。

 

 

 

 

落花した黄色の花が主役の場面ですが、あえて咲いている花を主役にしてみました。そして絞ることによって、手前から背景まではっきりさせました。花の名前は「キソケイ」といい、花径は20mm~25mm。

 

Tokina AT-X 14-20 F2 PRO DX

◎焦点距離:14mm 絞り:/F16 シャッタースピード:1/8秒 ISO感度:400(APS-Cサイズカメラで撮影) 

 

 

バイカウツギという花が、地面に落ちています。咲いている花にピントを合わせ、このレンズの特長である大口径F2の開放値で撮影してみました。落ちた花がきれいな丸ボケ(玉ボケ)となって描写されました。

Tokina AT-X 14-20 F2 PRO DX

◎焦点距離:14mm 絞り:/F2.0 シャッタースピード:1/1600秒 ISO感度:200(APS-Cサイズカメラで撮影) 

 

「ニュートンの木」と呼ばれているリンゴの花が終わり、実が付き始めたところです。かろうじて花が残る所に膨らんだ実がそばにあるので、これを主役に開放値利用で前後をボカして浮き上がらせました。

Tokina AT-X 14-20 F2 PRO DX

◎焦点距離:14mm 絞り:/F2.0 シャッタースピード:1/2000秒 ISO感度:400(APS-Cサイズカメラで撮影) 

 

光川十洋(みつかわとうよう)

光川十洋(みつかわとうよう)

日本大学芸術学部写真学科卒。学研で創作分野歴任。現在クラブツーリズム、カルチャーセンター、写真団体の写真講師。日本写真講師協会(JPIO)認定フォトインストラクター

Tokina AT-X 14-20 F2 PRO DX


超広角レンズで丸ボケを表現できる気持ちになれることが、ウレシイ。近づいて撮るほど、開放F値2の単焦点レンズと感じるほどです。

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