國政寛の感動表現|デジタル接写リングを使ったマクロ撮影

みなさん、マクロレンズでの撮影楽しんでますか?
これから冬まで、季節ごとに様々な花たちが咲いて楽しませてくれます。
ぜひ、そんな花たちを写真に収めましょう!

マクロ撮影の一番の醍醐味は、なんといっても思いきり寄って大きく撮れること。
普段目にしている風景とはまったく違った世界が広がるのが楽しいですよね!
そんな世界に夢中になって撮影していると、もっともっと大きく撮りたくなってきます。
そうすると、もう一歩、あと一歩、とどんどん被写体に寄っていって……。
ピントが合わなくなって「あれ~!?」というような経験は誰もが通る道ですね(笑)

普通のレンズよりも近づいて大きく撮れるマクロレンズとはいえ、もちろん限界があります。
でも、「ああ、もっと寄りたい!」と思うこともあるかと思います。
特に小さな花など、もっと大きくして見たくなりますよね?
そんなとき、近寄れる限界だったらもう諦めるしかないのでしょうか?
いえいえ、もっと大きく写す方法だってあるんです。

ひとつは、使用カメラがフルサイズなら、APS-Cのカメラに替えてみる。
ニコンの場合、APS-Cだとフルサイズに比べて焦点距離が1.5倍になります。
ですので、遠くのものを引き寄せてより大きく写すことができます。
レンズの最短撮影距離は変わりませんから、同じ距離から写せばその分被写体が拡大されたようになり(実際はトリミングされたのと同じです)、より大きく写ることになります。

もうひとつが今回のお話です。
それが「接写リング」を使用する方法です(中間リングやエクステンションチューブとも言います)。

「接写リング」とは何かというと、「カメラボディとレンズの間に取り付けることで、レンズの最短距離よりさらに被写体に近づいて接写撮影することができるようになるリング」。
つまり、被写体にさらに近づいて大きく撮れる魔法のアイテムなのです!

ケンコー・トキナーから発売されている「デジタル接写リングセット」は12mm、20mm、36mmの3つのリングがセットになっています。
どれかひとつのリングだけを使ったり、複数のリングを組み合わせて使ったりして、7通りの倍率で撮影することができるのです。
これなら、自分の撮りたい大きさで撮影することも可能になりそうですよね!

それでは、接写リングを使えば写り方がどのように変わるのか、具体的に見てみましょう。

まずマクロレンズのみで撮影した写真。最短撮影距離ぎりぎりで撮っています。

カメラと被写体の距離はこのような感じです。

これ以上近づくと、ピントが合わなくなってしまいます。

次に、12mmの接写リングを装着して撮影します。
マクロレンズのみの場合より大きく写っているのがわかるでしょうか。

カメラと被写体の距離を見ると、少し近くなっていますね。

20mmの接写リングを装着した写真です。
さきほどよりほんの少し大きく写りました。

カメラと被写体の距離もちょっぴり近づきました。

そして36mmの接写リングを装着した場合の写真。
最初に比べるとかなり大きくなりました。

カメラと被写体の距離も、ぐっと近づきましたね。

最後に、12mm、20mm、36mmの3つのリングをすべてセットして撮ってみます。
さらに大きく写せましたね。マクロレンズだけの場合より、かなり大きくなっています。

カメラと被写体の距離を見ると、レンズの先端がほとんど被写体にくっつくぐらいまで近づきました。

これ以外にも、12mmと20mm、20mmと36mmというように、いろいろな組み合わせで撮影することが可能です。

接写リングを使用する場合に注意しないといけないのは、マクロレンズだけの場合よりもブレやすくなること。
上の撮影状況の写真を見ても分かるとおり、かなり被写体に近づくため撮影倍率が高くなります。
撮影倍率が高くなると被写体が大きく写りますから、ほんの少しのブレでも拡大されて目立ってしまうのです。
手ブレはもちろんですが、被写体ブレにも要注意!
人間の体ではほんの僅かしか感じないそよ風でも、拡大されたファインダー内では暴風のように花を揺らします。
三脚を使ってしっかりピント合わせをして、風のない瞬間を選んで撮影するなど細心の注意が必要です。
特に、複数の接写リングを組み合わせた場合にはレンズがすごく長くなってしまいます。
三脚を使用してもバランスが悪くなってブレやすくなりますので、慎重に撮影してくださいね。

もうひとつ、接写リングを装着すると、その分だけレンズとカメラの距離が長くなります。
このため、カメラに届く光量が落ちてしまいます(要は暗くなる)。
絞り優先AEなどで撮影している場合はシャッタースピードが遅くなりますので、よりブレやすくなります。
そんな時にはISO感度を上げるなどしてブレを防いで下さい。

また、あまりに近づきすぎてレンズを花にぶつけてしまわないように注意しましょう。
水滴を撮っている場合など、せっかくの水滴にぶつけて落としてしまったらショックですよね!

なお「デジタル接写リングセット」を装着すると、遠くの被写体にはピントが合わなくなります。
装着したままで遠くの被写体にピントを合わせようとして「あれっ!合わない!」なんてことになっても故障ではありませんので、慌てずにリングを外してから撮影を続けてくださいね。

以上、いかがでしたでしょうか。
マクロレンズだけでなく、デジタル接写リングセットも大いに活用して、今までとはひと味違う作品作りにぜひトライしてみてください!

國政寛(くにまさひろし)

國政寛(くにまさひろし)

1971年生まれ。大阪府在住。 マクロレンズを自在に操り、 光とボケが織りなす幻想的で不思議な世界を描き出すマクログラファー。 刻々と変化していく花たちの表情や、虫たちのコミカルな姿に 心ときめかせ、癒されながらその一瞬の表情を切り取っています。 「クニさんの花マクロ写真塾」主宰 日本写真講師協会(JPIO)認定フォトインストラクター サイト:Kuniphoto Works( http://kuni-hiro.com/ )

デジタル接写リング


「もっと被写体に近づいて撮影したい!」と思った時にはデジタル接写リング!

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